お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

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2011年11月4日

パピーの「ソフト・ドネガル」



久々に「ツイード」を見ました。発売元はパピーですがイギリス製との表示です。8号〜10号針が標準の太い糸で、40gで950円もして、予算よりも高かったのですが、「こういうのが欲しかった」という糸でしたから買いました。赤系、茶系、緑系......いろいろある中の灰色系の濃淡を買って試し編みをしてから、白っぽいほうの灰色にしました。そして少しゆったりしたセーターを編み始めました。

ツイードというのは、生地でも毛糸でも、基本イギリスの北のほうの羊さんの「繊維が短い糸」です。毛糸では繊維が長いほうが撚りがきれいで「高級品」で、繊維の短いツイードはいわば綿を撚ったみたいで、太さが不揃いでモコモコしていて、いわば格が低い「普段用」です。でも良質のツイードは、そのモコモコが空気をたくわえて暖かいのです。そして値段も高〜〜〜い。この「ソフト・ドネガル」はそういう糸なのでした。編み進むうちに編んだところが膝にたまっていきますが、膝がポカポカします。いいセーターになりそうです!(去年何も編まなかったから、勘が狂って間違えてばかりですが。)

こういうツイードの毛糸は、実でありそうでなかなかないんですよ。毎年見かけるものの多くは、繊維の長い糸をきれいに撚ったストレートヤーンの所々に色を染めたような「ツイード風」が多いのです。

ところで、1年ぶりに行った青山の「三ッ葉屋」でちょっとお喋りしました。「どうして40g巻きが多いのだろう?」 お洒落な糸ほど40g巻きが多い気がします。セーターを編むのには50g単位で買うより無駄がないのだろうか? しかし三ッ葉屋さんによると、海外では50gと決まっているのに、日本では40g巻き以外に35g巻きもあるそうなのです。というわけで、「値段を押さえるためだろう」との見立てでした。たとえばこのツイードであれば、50g巻きだと一玉1000円を超えてしまいます。1000円を超えるとすごく高い印象を与えるから、900円台にとどめるために糸を少なくしているのだろうとのことでした。

2011年8月18日

セーターのお手入れ(毛玉編)


見るのも暑苦しいお話ですみません。本来は春にするべきことでしょうが、私の好きな洗濯用洗剤「海へ」を入手しましたので、冬のセーターを洗いました。(実は今年はまだ洗っていなかったのです。でもセーターとは毎年洗うべきものではないんですよ。)

セーターの洗い方はまた別の日にするとして、今日は洗った後のお手入れです。

このセーターは去年の秋に麻布十番で買いました。イタリア製です。イタリア製といってもピンキリで、何でもいいとは限りませんし何でも高価なわけでもありませんが、これは安くていいセーターだったと思います。全体が裏編みで、前見頃の中央だけ模様編みが入っています。

ウールが75%、ポリアクリルが25%。10センチ幅に12目の極々太の甘撚り糸で、しっかり編んでありますがとても柔らかくてフワフワです。従ってすぐに毛玉ができましたが、そのままひと冬着ました。毛玉が多いと洗っても薄汚れて見えます。毛玉が編み目を隠してもやもやにするし、毛玉が汚れやすいせいでもあります。というわけで毛玉を取ります。毛玉を取ると、セーターはとってもきれいになります。

毛玉を取る道具は編物や洋裁のお店で売っていますが、あれはハイゲージ(編み目の細かいもの)のニット用だと思います。こういう太くてフワフワの糸のニットではハサミが一番です。よく切れる普通のハサミです。(私が使うのは100円ショップのハサミです。100円ショップには驚くほどいいハサミを売っていて、とても重宝します。)

やり方は簡単で、(私は右利きですから)左手で毛玉をつまみ、その根元をハサミで切るだけです。毛玉を無理に引っ張らないのがコツです。また、間違っても編んである糸を切らないようにします。セーター全部の毛玉を取るのはそれなりに根気がいります。ですからまず片方の袖だけとか身頃の半分だけを区切ってやると、作業前・作業後の違いがわかって楽しくなります。



上の写真のようにモヤモヤしていましたが、きれいになりました。



これを繰り返せば糸は痩せます。でも目に見えてやせるまでには何年もかかるはずです。お気に入りのセーターなら、薄汚れてしまったと思わないで毛玉を取ってみましょう。そしてすり切れるまで着ましょう。

2009年2月27日

三ツ葉屋でベビーヤーン


三ツ葉屋さんは地下鉄青山一丁目駅の上、新青山ビルの西館1階にある毛糸屋さんです。知る人ぞ知る老舗で、きれいな輸入糸を多く扱っています。去年の9月のセールのとき、出かけて行ったらお休みでがっかりしました。(日曜日が定休だったのを忘れていたとは、ずいぶんご無沙汰したものです。)2月のセールを見逃すわけにはいきません。今日は冬に戻ったように寒かったけれど行ってきました。

友達の若き奥様が3月に出産予定とのこと、ここはひとつ赤ちゃん用(胴着など)を編もうと思いました。だから今日の第一目標はベビー・ヤーンです。

いちばん普通のストレートヤーン(いわゆる中細、極細)も良いのですが、赤ちゃん用がなぜ赤ちゃん用かというと、第一にケバだたないことです。糸を拠ったとき、繊維が短いと端が外にはねてケバケバするし、繊維も抜けやすくなります。そういうのは赤ちゃんによくないので長い繊維を使います。それゆえに高級品になります。また肌合いが柔らかいことも同じくらい大事です。(なお、羊毛は皮膚のアレルギーがほとんどなく、稀にアレルギーを起こす場合はたいてい染料に原因があるそうです。)(ついでに:繊維の長さは羊の種類にもより、短いから安物と一概にはいえません。大人用の糸では短さを生かしたツイードなど高級品もあります。でも粗悪な毛糸に繊維の短いものが多いのは事実です。)



Dolce Amore ドルチェ・アモーレ(Filature di Crosa イタリア製)中細程度/綿100%/50g/180m
暖かくなる季節のお誕生ですからウールよりも木綿がいいのじゃないかと思います。(素人考えでしょうか。)お店で尋ねると、本当に木綿の赤ちゃん糸がありました。オーガニック・コットンではありませんが、とてもきれいな、見るからにいい糸です。うすい生成色がいいと思いましたが品切れで、こちらにしました。品のよい、いわゆる「ベビー・ピンク」。(パウダー・ピンクかな。)男の子か女の子かわかりませんが、こんなきれいな色ですからジェンダーにこだわることはない、と私は勝手に思うのですが。とても柔らかい糸です。

標準ゲージは28目30段。試し編みをすると、糸が丸くて編みやすく、3号できれいに編めました。26目でゆるめですが、お手本はこれから探すのだし、生まれたての赤ちゃん用は形が単純ですから、お手本どおりでなくても自分のゲージで編めばいいと思っています。



Baby Merino ベイビー・メリノ(Jeager イギリス製)合細程度/毛(メリノ)100%/50g/183m 
赤ちゃん用でも淡い色ばかりじゃつまりません。一つくらい濃い色や段染めがあってもいいのではないかと。きれいな青みが3色入っています。先ほどと同様、これを男の子用と決める理由もないと(勝手に)思います。

こちらは試し編みが今一つです。標準は3号で28目36段。でも3号では太く、2号で編んでも目が揃いません。2号できつめに編んでやっと様になるかなと。でもそのゲージでは細かくて(今の私には)編むのが大変だと思いました。3号で編めないかと何度も試しているところです。(やはり26目になりそうです。)手触りは特にフンワリしているでもなく、むしろサラっとした感じです。(それもいいことです。)これは何ヶ月かたってからの赤ちゃん用かもしれません。1才用くらいをのんびり編みましょうか。

フランスのブートン・ドール(Bouton d'or)にふんわりとしたベビーヤーンがあり、脱脂したような不思議な風合いの糸でしたが、たしか白、黄色、水色の段染め糸があって、男の子にも女の子にも向くはずです。日本の糸も気になりますし、また見に行こうと思います。

他にもいろいろ買いました。いつもの悪い癖で、気に入ったものを無計画に(デタラメに)あれこれ買いました。果たして何か作れるのでしょうか。(2月26日)

2007年12月7日

ニットの帽子

12月2日、落語会十周年記念のパーティーを中座して、Mちゃんととあるファミレスへ行きました。そこへMちゃんの娘のJちゃんが来てくれるというからです。初めてのご対面です。現役の高校生です。ワクワク・ドキドキでしたが、果たして気持ちのいいお嬢さんで、おかげで楽しい時間を過ごしました。そしてMちゃんと私は、私達が毎日一緒に過ごしたのが今のJちゃんの年だったのねえ、と感慨にふけりました。

ところでその晩、JちゃんはiPodに大きなポンチョ姿で現れました。黒い太い糸のニットで、いかにも若々しく似合っていました。しかし、しかしですね、Mちゃんが黒ばかり着るから、親子で黒なの?!思ってしまったのですよ。人様の趣味に対してなんと僭越な‥‥‥‥。しかしすぐに「黒ほどアクセントが生きる色もないぞ」と気がつきました。黒いポンチョのMちゃんがカラフルなニット帽をかぶったらカワイイだろうな! だから勝手にかぶせることに決めました。



翌日には毛糸を買いに行きました。太い糸でカラフルな編込みにしようと、パピーの《スペクトルモデル》を何色が選びました。帰宅するとさっそく編み始めました。これはアナトリア地方(トルコのアジア側)の伝統的な模様で、模様と模様の間がおのずと模様になってしまう面白いパターンです。ポンポンはわざと帽子に使った色を避けて、手持ちの中細でボタン色というかマゼンダというか、別の色にしてみました。2日で出来ました。セーターに比べ、帽子とはあっという間に完成するのでした!



それでMちゃんの分も作りたくなり、すぐに取りかかりました。先日三ッ葉屋さんで手に入れたイタリアのFilatura di Crossaの《Mrizioso》です。黒に鮮やかな色が何色もからんだスラブ調です。お店にあったサンプル作品の帽子を思い出しながら、似せてみました。ただし、ポンポンは同じ毛糸ではなく、色うつりのいい橙色で小さめに作りました。

(このように色のきれいな凝った糸は、帽子など小物にしたほうがアクセントになりきれいに見えるかもしれません。もしセーターなら、大きすぎて糸の個性が見えにくくなったり、却って地味に見えたりしそうです。)

果たして親子は気に入ってくれるでしょうか? とまれ、いろいろな糸を少しずつ使ったので糸がたくさん余ったし、太い糸の帽子はテキトーに編んでたちまち出来てしまうのが面白くて、もっと編みたくなりました。以前の残り糸も出して並べてみると楽しくなります。どうにも頭が固くてなかなかデザインが思い浮かびませんが、必要のためよりも「作品制作」の気分でいくつも作ってみようと思います。

2007年11月9日

これは何?

毛糸玉を転がしながら編んでいるうり、こんなものが出てきました。毛糸にはゴミがくっついていることがあります。羊にくっついていたもので、たいていは草の枯れたみたいなのの小さいものが糸の撚りにからまった感じです。毛糸は羊の毛を刈ってから毛糸になるまでに絵梳いたり伸ばしたりかなり手荒く扱われるそうですから、ゴミが残るのはよほどのことで、たいていは小さいのです。また概して輸入糸に多く、国産ではまず見たことがありませんでした。なのにコレハナンジャ?! 私の親指と比べてくださいよ。草のようであり、虫の目がついてるようでもあり、刻んだ藁のように大きくて、こんなのは始めてです。(気にしませんけどね。)ちなみに、ニッケ・リファインというとっても素敵なツイード糸です。


(訂正!)
糸の名前を間違えました。Varallo(ヴァラッロ・販売元・パピージャルダン)というイタリア製の糸でした。たいへん申し訳ありませんでした。

2007年5月6日

編みたくなりました

買ってきたニット製品について長々と書くうちに、自分でも編みたくなってきました。かれこれ1年以上編物をしていませんでしたが。

5月といえば、正統派の手編み愛好家たちはそろそろ編物から庭仕事に移行する時期です。でも私にとっては湿度が高くなければ、すなわち編んでいる手が汗ばまなければ手編みシーズンです。そう思って視線を部屋の隅に移せば、去年の春に買ったままの糸が入っている袋、の入っている袋。5月3日未明、久しぶりに中身を出します。


おお、なんてきれいな糸でしょう。ターコイズ、サーモン、黄色、黄緑、紫、マゼンダの肉厚のリボン状、それが一部サテンのように光って、からまって‥‥‥‥なんとも説明しがたい複雑さです。新宿のオカダヤにはいつも何かしらセールの糸があります。おそらく製造終了の品だと思うのですが、ときどき輸入物のファンシーヤーン(変わり糸)に超お買い得があり、ふだんは買えない冒険的な糸をみつけると心が躍ってしまいます。この糸もその棚でみつけました。定価の3分の1か4分の1だったのではないでしょうか。


「SESAMO」(イタリア製)
1玉 50g、65m
綿35%、レーヨン25%、ナイロン40%

買ったときにイメージしたのは「短め(腰骨くらいまでの丈)、ボートネック、七分袖のセーター」でした。今想像しても、それが一番いいと思います。しかし待てよ。新作にとりかかる前に‥‥‥‥


実は「編みかけ」がたくさんあるんです。理由は、デザインに行き詰まる、編みながら飽きる、品切れ・製造終了で糸が買い足せない‥‥‥‥等々。これは、袋に一緒に入っていたメモを見ると1年半放置していたようです。理由は忘れました。輪編みで胴の部分を裾から25センチ編んだ状態で、模様は明らかにElsebeth Lavoldというデザイナーの「Viking Patterns for Knitting」という本にあった作品の2つを足して2で割ったと思われます。

糸は充分にあるので小手調べをかねてさっそく続きを編んでみました。手編みは間をあけるとどうしても編む調子が変わるため、境目が横一文字の筋になってくっきり現れてしまい、とても格好が悪いものです。しかしこの糸では何故かまったく目立ちません。続きをやる甲斐があります。

一昨年なら、たぶん丈の長いセーターをイメージしていたと思います。さいわい25センチしか編んでいないので着丈を55センチに路線変更しました。肩はナチュラルショルダーで袖も細めにしましょう。襟は‥‥‥‥そのうち考えます。


セーターは輪で編むととても楽です。フェアアイルなど伝統的な編物は輪で編むのが本式で、嘘のようにきれいに早く無駄なく編めます。そういう昔式の編み方は現代のデザインにも応用でき、とくにこういう交差や縄編みの多いパターンで便利です。もっとも私のばあいもともと独学で、勉強するうちにだんだん自己流になり、実質かなりテキトーです。ここでは袖ぐりをこんなふうに作ってみました。(途中何度も糸をつないでいるのは、半端物の糸を買ったようでロット(染色の単位)が違うため、色の違いが目立たないようにわざと糸を入れ替えているからです。)これが本日の状態です。

海外の手編み愛好家のブログでは、つぎつぎと作品を仕上げていくプロセスをきれいな写真とともに解説するものが多くあります。これまで「いいなあ」と羨望をもって眺めてきましたが、ここでちょっと真似をしてみたいと思います。作業がうまく進み、数日内に続きを公開できたらいいんですが。
Now I finally come to feel like knitting. I have 10 balls of the beautiful Italian yarn I bought last year, but I should finish a wool pullover first, that I've started knitting 2 years before.

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