お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

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2012年4月3日

パキスタンの手織りのラグ


27日の火曜日のこと、阿ヶ谷の用事の帰りにパールセンター街でインテリア・ショップの店じまいセールを見つけました。人で賑わっているから何かと思ったのです。そこで玄関マットにちょうど良いベルギー製の小さいラグが、3万1500円のところ7800円、さらに2割引で5500円ほどで買いました。物が良くて、これまで買ったことがない青っぽい地味な柄が面白かったからです。

それはそれで満足したのですが、家に帰ってから「店じまいというからには今月限りではないのか」と気がついて、それからどうにも気になって、3月31日にふたたびお店に行きました。果たしてその日が最終日でした。お店の片方の壁には丸めたじゅうたんがずらっと並んでおり、奥にいくほど高価な品物です。数十万円もするものが半額近くになっていたり、さらに値引きの札がついていたり、単純にこういうときが買いどきなのだろうと思いました。

細長いお店の奥には大きな台があって、丸めて立ててある絨毯を広げて見せてもらう場所です。既にたくさん積み重なっており、そこに私の憧れの中近東のラグがチラと見えましたから、上からめくって順番に見せてもらうことにしました。よく見ると中近東ではなくパキスタン製で、模様もいわゆる中近東の伝統的な模様とは少し違うのですが、色鮮やかな物からベージュ系の落ち着いたものまで10枚くらいあり、どれも素敵でした。私は「ここで買わないともう買えないぞ」という気持ちになってきて、本気で少しずつしぼっていき、最後の二枚まで来ました。

どちらも三畳敷きより少し小さい240x170センチくらいで同じような雰囲気のラグでしたが、一つは模様が小さくて、いかにも私が好みそうな感じです。もう一つは大柄ですが、色がなんとも繊細で美しいのです。赤は少し褪めたような茶色っぽい赤で、クリーム色や淡いピンクなど、やわらかい色も魅力的でした。それに比べると模様の小さいほうは色づかいが強く感じましたから、やはりここは色をとって、大きな模様のラグに決めました。私はふだんものを買うときに安い物でもすごく迷って時間がかかるのですが、ここでは1時間くらいの「即決」です。すごい!

この種の敷物に特別なお手入れはいらないようで、ふつうに掃除機をかける他には、ときどき干すとよいそうです。全体を洗う必要があれば白洋舎に頼めば大丈夫でしょう。(私はYouTubeでペルシャじゅうたんの現地のクリーニングの様子を見た、長靴でドカドカ乗ってバケツで洗剤をドバっとをかけてモップでゴシゴシこするのだと話すと、お店の人はびっくりしていました。)外国と違って私達は土足で乗りませんから、汚れ方も穏やでしょうからね。

意外に薄くて、折り畳むと大きな袋に収まりました。持てない重さじゃありませんから持って帰ることにしました。使う部屋はきまっていますが、家具など動かして少し模様替えしてから敷きたいと思い、帰宅するととりあえず袋から出して丸めておくことにしました。それで広げたわけですが......家ではお店で見たよりずっと大きくて迫力があります。ウール100%の手織りで、目がつんでいて、つやつやしています。見る方向で色の深みが変わるのも魅力です。何だかわからない模様が楽しいし、とにかく色がとーってもきれいで、こちらにしてよかったと思いました。裏側さえ美しいキリムのようです。こんなにきれいな物が自分の家にあることが本当に嬉しくなり、「とうとうラグを買ったぞ!」と少し浮かれてしまいましたよ。(写真は今日日が当たっているときに撮ったため、実際より派手です。)

私なんぞがこんなお買物をしていいのかしらと思います。でも長年の憧れですからいいんですよ、たぶん。それにこういう大きなお買物をすると他の小さいものが欲しくなくなります。(我慢できるというほうが正しいかもしれませんが。)私も人生の折り返し点を過ぎてだいぶ経ちます。そろそろ「いつかは欲しかったもの」を手に入れる時期じゃないかと思います。ね? なーんて、家族にはまだ内緒なんですけどっほっほ。

(でも、こんなにいい品物や高級品を扱う専門店が阿佐ヶ谷では駅前商店街にあるんですから素晴らしいことなのに、閉店してしまうんですね。とても残念です。)

2011年10月6日

スティーブ・ジョブズ

スティーブ・ジョブズのニュースを聞きました。ひとりでに涙がでました。きれいな最期でした。今のアメリカが世界に誇れるほぼ唯一の人物だったのじゃないでしょうか。56才だったんですか! ビートルズの「アップル」を社名にしたから、もっと年が上だと思っていました。R.I.P. 合掌。

2011年6月4日

「なぞなぞケロロン」のDVD


「なぞなぞケロロン」は前にNHK(3チャンネル)がお子様時間に放送していた番組です。カエルのケロロンが出すヒントで動物を当てるクイズです。

このところ2008年に書いた「なぞなぞケロロン」の記事へのアクセスが多く、世の中でも人気があるのかしらと思いました。それでまずNHKのサイトを見てみたら、再放送の予定があるそうですがいつからかは書いてありません。しかしDVDが出ていることを知りました。とりあえずamazonを見てみると4種類があり、いずれも「残り1部」であったため、エーイ(皆様ごめんなさい!)と4つとも買いました。そのうち3枚が今朝届きました。

「僕はスター!?」
「僕は無敵の戦艦!?」
「サンタクロースだよ!?」

もう一つ「きれいなお姫さまよ!?」は別送で、週明けにも届くでしょう。(実は午後に届いていたようです。)

今晩はちょうど近所の元同級生Hくん宅へ遊びにいく日でしたので、持っていきました。私はパソコンの画面を皆で覗けばいいと思っていましたが、なんとプロジェクターで壁に写してくれたので、大画面のケロロンを楽しむことができました。(映画好きなのでそういう道具をお持ちなのです。)中年過ぎの男女と後期高齢者、合わせて7人がいましたが、ケロロンを知っているのは私と、一緒に行った家族の二人だけ。でも番組が始まると、皆けっこう面白がって見てくれました。フランス人が作ったということで、ふだん目にするもの(アメリカ的なもの)と少し感覚が違うせいかもしれません。

いずれも、
時間: 本編約39分(特典映像付き)
制作: 2006年、フランス
言語: 英語、日本語
発売販売: メディアファクトリー
価格: 2940円

率直なところ、この値段は高いと思います。でも色がきれいで展開が奇抜でウイットもあり、子供も大人も楽しめるので、たくさんの人と見る機会があればマイッカ、という感じです。(英語版で英語の勉強もできるとのことですし。)

2009年10月20日

ニュータウンピクニック展の準備(1)


都筑アートプロジェクトが横浜の大塚・歳勝土遺跡公園内で催す展覧会「ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート」は、たくさんのアーティストが竪穴式住居の中と外に作品を展示する、滅多にないであろう企画です。10月20日から11月7日まで開催されます。詳細はこちら。↓

● 横浜市歴史博物館
● 都筑プロジェクト公式ページ
● 横浜アートサイト

そこに出品するガラスのアーティスト、奥野さんのお手伝いをしたんです! 17日にはワークショップに参加した若干名と奥野さんの教え子さん達、そして業者さん?の十数名が集まりました。(奥野さんの動員力はすごいと思いました。)私は途中参加ですが、作業は終日行なわれました。



39号遺跡前。ダンプカー3台分の土を竪穴式住居の中に運びました。もちろん博物館に許可を得ています。(よく許可が出たと思います。こんなことは二度とないかもしれません。)





竪穴式住居の中です。運んだ土をならして固めました。丸太の輪切りに棒を付けた道具で、これが重い!(重くなきゃ土は平になりません。)最後には自然発生的に皆で輪になって、小刻みに歩き、踊るかのように踏み固めました。(それがとっても面白かったんです。)



こちらは先日のワークショップで「小学生以上、定員15名」が作ったガラスです。奥野さんはこれらのガラスを焼いた後、一つずつ石膏型をこわしてガラスを出し、きれいにして、それぞれに既にLEDを取り付けていたのでした。これだけでもすごい手間だったでしょう。(当日、教え子さん達の小品も加わって、合計24個くらいになりました。)



私のガラスです。(裏返したところ。)ガラスの量を量ったとき、自分ではいいと思ったのですが、出来たのを見るともっと厚みがあったほうがよかったと思いました。また、表面はかなり滑らかに作ったつもりなのに爪の跡がたくさんついていました。それはそれで模様のようでいいけれど、そうと知っていたら別のやり方をしたかった、と。こういうふうに結果を見ると、また作りたくなります。



奥野さんと美大の教え子さんたち。カッコイイ。



固めた土を、こんどは作品を埋めるのに必要な形に掘りました。





ワークショップの作品と教え子さん達の小品を配置したところ。私はここで帰りましたが、この後作品と配線を埋めたのです。


「ガラス」という言葉からは想像できないし、ガラスを作る技術だけでは生まれえない、大がかりなインスタレーションなのでした。この作業で、イメージとは「ないものを見る力」でありアートとは「それを実現する力」だと、つくづく思いました。会期が3週間と長いとはいえ、一つの作品のためにこれだけのことをするなんて。それをするからアートなのでしょう。「ないものを見る力」のある人は、「見たもの」を実現するために、手間をかけお金をかけ、必要な人間を動員して働かせ、実現するのですね。強い意志と能力。すごい人だと思いました。
(10月17日)

2009年10月19日

横浜の「野焼き」


大塚・歳勝土遺跡公園での展覧会のお手伝いにはすごいご褒美がありました!
「公園で野焼きをやっている」という声がして、そちらを見ると、確かに大きな炎が見えました。おおおっ! 作業の合間をぬってカメラを手に見にいきますと......

先日奥野さんから「歴史博物館ではときどき縄文土器を焼くワークショップをやっている」と聞き、調べておかなきゃと思った矢先です。私はずっと前から、そういう土器を作ってみたくてたまらなくて、どこかに素人が参加できる講座がないかしらと思っていました。




かなりの人数です。野焼きの傍らでは、食糧班と思しき人々が縄文土器で何か作っています。後で皆で食べるんでしょうか。楽しそう!

午後の休憩時間に見に行くと、焼き終わって冷ましているところでした。





あっちからこっちから堂々と盗撮していると野焼きのグループのおじさんが声をかけてくれて、いろんなことを教えてくれました。

◎ 横浜市歴史博物館では、学芸員の指導のもとに縄文時代のやり方で土器を作る講座を年3回開いている。ここで発掘した本物の土器を見ながら作れるのがいい!
◎ 誰でも参加できる。
◎ 4週連続で、粘土をこねて形を作り、乾かして磨いて焼くまでを行なう。
◎ 講座を終えた人達には、さらに発展的な作品作りができるOB会がある。
◎ 前は申し込んでもなかなか当たらなかったが、今ではたいてい参加できるのじゃないか。

ちなみに写真のような火焔土器を作れるのは大ベテランだそうです......。
次回の講座は来年2月。2月は寒いし片道2時間かかるし足代も高いけれど、もう8割方参加する気になりました。(10月17日)

(これを見て「私もやりたい」と思った人は次の次に申し込んでくださいね。次回の応募が増えて競争になって、私が落選するといけませんから。)

2009年10月12日

アートなガラス作り!

7日の朝、ガラスのアーティストの奥野さんから電話がありました。4日のワークショップでは、作業の進行上私だけ別に作らせられなかったが、今日彼女のアトリエへ作りに来ないかというお話なのです!!! ワークショップの作品で会場の工房の電気炉に入りきらなかった分を週末に彼女のアトリエで焼く予定で、そのとき一緒に焼けるから、と。え、え〜っ、すごすぎる!!! なんて嬉しいんでしょう!!! その日の午後はIの家に遊びに行く予定でしたが、夕方で切り上げて、指定の時間にガラスを作りに行くことにしました。

そもそもアーティストの仕事場というものは私の最高の憧れです。そこに入れてもらえるだけでワクワクです。奥野さんの仕事場は山手線の駅から徒歩5分、都心の一等地の一戸建てというすごいご自宅の中にあり、不思議な細長い形をしていて、とにかくいろいろなものが沢山あって魅力的で、いかにも使いやすそうでした。中でも目を引くのはアルミニウムの色をした大きな電気炉です。大型冷蔵庫を横にしたくらいだったでしょうか。(写真を撮りたかったけれど自制しました。)

(既述のとおり)ガラスの製作は過去に一度だけ経験があります。「焚き火で焼く(野焼き)」という実験でした。アーティストや美大の先生などプロ達も参加した興味深いものでしたが、作品としては素朴というか荒々しいというか、かなり特殊なのでした。普通は電気で焼くもので、私には初めてです。

まず粘土で原型を作ります。出来上がりの形そのものを作るのです。この粘土は専用の油性粘土で、水との比率が1:1だそうです。陶芸の粘土のようにこねる必要はなく、すぐに形にとりかかります。注意点は後で石膏型から抜き易い形にすること。また、ここでの形状はかなり繊細にガラスに反映され、指紋も出るそうです! へえ! そのつもりで作らなきゃいけません。

私はイメージ貧困で、本当は何を作っていいのかわかりませんでした。でもアーティストの仕事場という素晴らしい環境で、あちこちに置いてある作品や道具を見たり、ご自分の仕事をしながら教えてくれる奥野さんとおしゃべりするうちに、思いもしなかった形になっていきました。(そういう「自分らしくない」形が好きです!)



原型ができるとアクリル板にのせ、段ボールの枠で囲み、ガムテープで固定しました。それから火に強い石膏のドロドロを流し込みます。(この段階が野焼きの時と大きく違いました。)ここまで2時間ほどの作業でした。





二日後に再びアトリエにお邪魔しました。段ボールの枠を除き、粘土を取り出します。丸みだけの形だと、すぽっと簡単に取れました。





石膏の型に水を入れて、その水の重さを量り、必要なガラスの量を割り出します。ガラスは透明で、ぶっかき氷のようです。大小様々あるのを組み合わせて必要な量にします。それを石膏の型に入れるのですが、そこにもコツがあって、奥野さんに直してもらいました。





そして炉へ! 奥野さんの三つの電気炉のうち、中型の炉です。



焼いている(正しくは「溶かしている」?)様子は、既に奥野さんからワークショップの参加者に宛ててメールが届いています。(その写真を拝借いたします。)わお、これが「900度」の炉の中なんですって!



10月17日は会場の大塚・歳勝土遺跡公園で展示の準備があります。そこでのお手伝いも募集していましたから、もちろん「参加希望!」(10月7日/10日)

● 横浜市歴史博物館
● 都筑アートプロジェト2009/ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート

2009年10月5日

奥野美果さんのワークショップ


ガラスのアーティスト、奥野美果さんからワークショップの案内メールをもらいました。「ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート」という展覧会に「竪穴遺跡とあなたとガラスアート」という作品を出品予定で、そこに展示する作品を作るワークショップを開催する、と。参加資格は小学生以上。

奥野さんのワークショップは3年ちかく前に「アトリエ泉」で、焚き火でガラスを焼くという実験に参加したことがあり、とても面白かったんです。今度もぜひ参加したいと思い、その旨返信しました。10月3日と4日。朝10時から。場所は横浜市歴史博物館に隣接する大塚・歳勝土遺跡公園内の工房です。

ところが2日の夜、子供の頃に熱いお風呂でのぼせたときのように両目がチカチカ、視野に星がいっぱいちらつきだして、ワークショップ当日は、起きると右目が鈍く痛くて目があけられない状態でした。これじゃとてもガラスを作れません。奥野さんには急遽欠席の連絡を入れました。十代から「右目が鈍く痛い」ということがよくありました。(そのせいか私の右目は左目よりも視力が悪いのです。)当時眼科医から教わったように、お湯を絞ったタオルで温めながら昼過ぎまで過ごすことになりました。

翌4日。2日の行程ですからワークショップの作業も後半です。ガラス作りに途中参加できたら嬉しいけれど、それが無理でも見学したいと思いました。今度のは焚き火ではなく電気炉だし、参加者がどんな物を作っているかとても興味があります。目の調子もよくなり、じっとしていられなくて、朝から会場に向かいました。(それに、奥野さんには私が本当に参加したかったこと、気楽に申し込んで簡単にドタキャンしたわけではないことを知ってほしい気持ちもありました。)

奥野さんは当然2日目に私が来るとは思っていませんでした。でもたくさんの人を指導する合間をぬって作品例を見せてくれたり、実際の展示のしかたを話してくれました。(ド素人の私は、そこでやっとアーディストの作品の趣旨を理解したのでした。)邪魔をしないように皆の作業を見せてもらいました。定員15名、参加資格は「小学生以上」でしたから、小学生から私より年配の方まで、家族連れもいて、幅広い年齢層でした。作業は型から粘土を取り出すところから始まり、眺めていると、誰もが羨ましいくらいいい形を作っていました。単純な形に効果的なアクセントを付けたもの、メリハリの効いたもの、恐竜を作った子供もいました。私が作ろうと考えていた物など全然つまんなくて、なんてイメージ貧困なのかと思いました。やがて作業は粘土を取り去った型に必要なガラスを計る段になり、私はそろそろ去ることにしました。(奥野さんも参加者達も「ナンジャ、この人」と思ったことでしょう。でも私はとってもご機嫌で、やっぱり見に来てよかったと思いました。)(写真は工房の隅っこから盗撮したもの。)

● 横浜市歴史博物館
● 都筑アートプロジェト2009/ニュータウンピクニック、遺跡をめぐるアート

ワークショップは歴史博物館の「工房」で行なわれ、それは「公園」の中にあり、「公園」には本物の竪穴式住居群があるといういうのです。(そここそ、今度の展覧会の会場なのです。)横浜にそんな遺跡があるなんて知りませんでした。とてもよいお天気だし、とうぜん帰りに見物することにしましたよ。

入場は無料で、柵で囲まれた中、数軒の住居と一棟の高床式の倉がありました。縄跳びで遊ぶ子供がいたり、フィールドワークの老人グループがいたり、のどかでした。


奥野さんがガラスを展示する39号遺跡。私は本物を見るが初めてで、中に入るのに最初はちょっと怖い気がしました。屋根の隙間で空気の流れが変わるのか、周囲の音が急に違って聞こえました。土器がいい感じです。


かねがね思っていましたが、これって茅葺き屋根の民家の屋根そのものですよね。ということは、あの見事な茅葺き/藁葺き屋根はこの島で縄文時代から続く伝統の上にあるということです。何千年も受け継がれた人間の知恵と技術。それを思うと頭がくらくらします。人間として、絶対に忘れてはいけない、失ってはいけない、絶やしてはいけないと思います。 (10月4日)



(後期)横浜市歴史博物館では、こうした遺跡にちなんでか、縄文土器を縄文時代のやり方で作るワークショップもやっているそうです。今度機会があれば、ぜひ参加したいと思います!

2009年4月20日

スティックレイのミニチュア


スティックレイの家具への関心が高まったまさにその時、eBayの検索で出品したての凄い物を見つけました。職人技のハンドメイドのセットです。昔横浜で見た、あのリビング・セットそのものじゃありませんか! 縮尺は正確に12分の1。つい立て、敷物、クッションも付属で、家具が6点、お揃いのスタンドは実際に電気がつくという凝りよう。

「クラフツマン・スタイル」という出品名ですが、スティックレイの家具はいろいろな呼び名があるようです。ドールハウス家具の「ミッション・スタイル」よりも私が昔横浜で見た家具にそっくりですから、そもそも私が憧れたのは「クラフツマン・スタイル」だったのかもしれません。詳しいことはまだよく知りません。

出品者はアメリカ人、大学で美術史を専攻したのち東海岸でアンティーク・ショップを経営するかたわら、長年趣味でミニチュア家具を作っているという人です。いろいろな国のいろいろな様式の家具をいろいろ作っているそうです。過去の作品はわかりませんが、今回出品した3つのセットもまったく違う様式でした。どれも木材選びからデザインの表現、特徴ある細部、家具の構成にいたるまで素晴らしいできばえです。

最初の値段は135ドル。安くありません。でも作者である出品者が最低限受け取りたい金額としては格安です。これがお店に並んでいたら5万円でも7万円でも驚きません。でも先月のこと、プロの職人が作った素晴らしいアーツ&クラフト様式のミニチュア長椅子が30ドルくらいで出て、すごい競り合いの末に300ドル以上で落札するのを見ました。手の上に乗る華奢な長椅子一つにです。これは9点セット。家具だけでも6点。いったいいくらになるのか。しかしスティックレイを知り、藤枝の家具職人さんに出会い、まるで私のために現れたかのようなセット。「欲しいっ!」 私の胸は高鳴りました。落札までの5日間は気もそぞろでした。壁紙は? 床材は? ときどき心臓がキュ〜ンとうずきさえしました。そして…………

買えませんでした。でも執着は残りません。やはり私には勿体ない品物だと思います。所有欲はあったけれど、美しく飾る方法を知らず飾るに足る空間もなく、受け入れ態勢がないのですから。私はむしろこういうミニチュアを楽しむに相応しい人間になりたいと思いました。

さて、この日の午後は理系のYさんから緊急呼び出しがあり、久しぶりにお宅へ遊びに行きました。夜明け前の落札のあと少し仮眠しただけでかなりの寝不足でしたが、競りを見ていた画面のままのMacを持参して理系の人々にも見てもらいました。家具の話など初めてなのに、誰もが「おお」と驚き「凄くいい」と言ってくれたのに満足しました。(わかってもらえるって嬉しい。)その他ドールハウス関連の写真やインド映画のダンスシーンを面白がって見てくれたし、おいしい手料理をたらふくご馳走になって、すっかり癒されたのでした。(4月19日)

2009年4月9日

小さなお菓子

ああ、夢のようです。

      


あのBetsyさんの作品だと最後にわかりました。2007年頃の作品のようです。もっともっと見たくなりました。

● Betsy Niederer Miniatures ご本人のサイト。編物でいえばアリス・スターモア。

2009年4月8日

ドールハウスのいろいろ

年代を感じさせる、素晴らしい正統派ドールハウス


今も愛好家の多いスエーデンのLundby社製「Caroline」のドールハウス


本物の木の中でねずみさんが暮らすドールハウス
(お母さんねずみの顔こわい)


これはお店ですか。見本市? 素材の種類と数にただただ圧倒されます。
こんな所に行ってみたい。でもコウフンして気絶しちゃうかも。
欧米のドールハウスの愛好家は想像できなくらい多いんでしょう。

2009年4月1日

今日のがしたギター (eBay)


今日のがしたのはフォーク・ギターです。幾分おなかが小さめの何ともいえない姿は、いわゆる「フォーク」というより「フォークロア」の香りがします。弦が4本でも納得です。長さ5センチ5ミリ、幅2センチ2ミリ。ドールハウスの小物用のギターはけっこうありますが、形は忠実でも縮尺が大き過ぎてバランスが悪そうです。こんなにちゃんと小さいのは稀です。たいていのミニチュア楽器のように、内側が赤いビロード張りの黒い楽器ケース入りです。

落札時間が近づいていましたが、あえて見ないでいました。私は自分の払いたい金額を入力したから、あとは運とか相手がいくらまで払うかにゆだねることにしたのです。後から結果を見ると、先に入札していた人が私より高い値をつけて手に入れていました。ヨカッタね。

そういう気持ちは大事なようで、この落札後ほどなく同じギターが同じ店から出ました。ただし3.49ポンドから始める入札ではなく、5.99ポンドでの販売でした。(なんだ、よくある品物だったのですね。)

このお店を見ると、品物は特に多くありませんが主にドールハウスの小物を扱うところで、楽器は他のお店より種類がありました。驚いたのは、さすがイギリスというか、リュートがあったことです! しかも「チューダー朝のリュート」として2種類。私が好きなのはこちらのほうです。長さ7センチ、幅2センチ2ミリ、お店の売値で5.50ポンド。(もう1センチ小さければよかったのに。)(4月1日)

2009年3月30日

ミッション・スタイルの家具(1)

写真は Aztec Import というドールハウスの総合メーカー/或いは販売会社のカタログから拝借いたしました。(場所はここです。)

小さいものが大好きで、eBayに際限なく並ぶドールハウスのミニチュアを見て喜んでいただけです。バスルームセットに興味を持ちましたが、家具を買うつもりなど毛頭ありませんでした。しかしこの家具を見たとき、「これは違う」と閃きが走り、むらむらと欲望がわき起こりました。イギリスのビクトリア朝スタイルやフランスの田舎風が主流かと思われるドールハウスの中で、これは何ともモダーンです。こういう家具なら自分の現実の生活と接点が持てます。初めて見たのにすっかり魅了されました。16.99ドル。値段も手頃です。

Pecan Mission Style Buffet for dollhouse…………それが商品名でした。どうやらピーカンは木材の名前で、ミッション・スタイルはデザインの名前のようです。ブッフェは家具の名前でいわゆるサイドボード。「ミッション」というとキリスト教宣教師を連想します。「クエーカー家具」のように宗教者の質素な生活から生まれた家具でしょうか。簡潔な直線のデザインが印象的ですが、天板の後ろの格子のような飾りにはマッキントッシュに通じる雰囲気があります。

そのお店には同じデザインの家具が他にもいろいろあり、どれも素敵でした。そこで何か特別なメーカーの製品なのかを問い合わせると、「お店でも人気のあるシリーズの一つだが、大量生産の普通のドールハウス用家具で特別なブランドの製品ではない、ただしメーカーでは製造の中止が決まっている」との返事でした。ええっ、大変。私の物欲が燃えてしまいます。そこでとりあえずここで7点、他のお店で1点を購入しました。

2009年3月21日

オリエンタルな招き猫


石神井公園駅近く、私が勝手に「文化通り」と呼んでいる文化的な小さな通りに、数日前骨董屋さんが登場しました。「Verry Nice」という名前です。さっそくのぞいてみると…………お店に入って最初に目にとまったのがこの猫でした。西洋好みの伊万里焼きで、店主さんが20年前くらいに買ったものだそうですが、作った時期は不明です。色白で、全身に(脇も背中も)葉っぱと蝶々の模様があり金の縁取りです。左手には肉球もあります。身長14センチ。ちょうどいい感じの大きさ。

お店はイギリスの古い物を中心に、置物、アクセサリー、陶磁器、衣類、家具などいろいろです。他にも花瓶やアメジストの置物など気になるものがありましたが、いずれも私には高価でしたのでガマンです。伊万里猫もこの日は持ち合わせがなく、翌日までとっておいてもらいました。

さて猫ちゃんを無事引き取ったあと、友達の間で勝手に「おさる」とよんでいるYato Cafe(ヤトカフェ)に寄り、一服がてら写真撮影を行ないました。そして店主夫妻に自慢しました。するとマダムは「お店ができたのは知っているけれど、まだ見に行っていない、様子は如何」と問い、私が「少しずついろいろな種類の物があっていとをかし」と言うと、そのまま出て行ってしまいました。なかなか戻ってこないなあと思っていると、ニコニコして帰ってきて、とてもきれいな淡いピンク色の石のイヤリングとレトロなワニ皮のがま口を見せてくれました。私もいいなと思ったがま口でした。彼女も雑貨が大好きなのです。(3月20日)

2009年3月8日

レイ・リケットさんのハンドバッグ


恵比寿三越で私が入りやすいのは映画館の隣の入り口です。そこを入るとまず「イベント・コーナー」です。週替わりでいろいろな種類の作家さんが作品を並べて展示即売する所です。今日は手提げバッグがたくさんあり、その無効には色のきれいな革製のバッグや一点物らしき衣服が並んでいました。でも私の目に飛び込んだのはこのハンドバッグでした。

思わず手にとって鏡の前に行くと、なんだか自分の体型に似合う気がしました。ニッコリ声をかけてくれた人がいて、きけばビックリ、作者のレイ・リケットさんご本人でした。(日本人です。)笑顔が素敵で、きっと一つ一つのバッグは彼女の笑顔を含有しているんだと思いました。

戦前の銘仙の着物の生地だそうです。レトロな色合いがとてもきれい。遊び心のある形。こういうバッグに何が入るか入らないか、そういう話は野暮というもの。アクセサリーだと思います。絹ですから季節を問わずに使えそうです。

内外のアンティーク生地を使い、生地の個性を生かしながら一つ一つみんな違う完全手作業のハンドバッグです。自由な素材と自由な形。工夫を凝らしたり、プリントを生かしたり、どれも明るく楽しいデザイン。尋ねると、お弟子さんやお手伝いはいなくて彼女が全部一人で作っているのですって! こんなにたくさん作るのは大変でしょうけど、なんと羨ましい。憧れてしまいます。恵比寿三越での展示は3月5日まででしたが、今後の予定は以下のとおり。(3月5日)

HAT + BAG + SMILE
(こちらでは帽子も出展するのですね。)
3月24日(火)〜30日(月)
そごう横浜店6階

● POP PUNK CAMP BAGS レイ・リケットさんのサイト。信じられない可愛いハンドバッグの数々…………

(3月21日にサイトを見ると、この記事を書いたときに見た作品はすっかり入れ替わっていました。でもやはり可愛らしい作品が並んでいます。折々のぞいてみる価値がありますよ!)

2009年2月22日

「とらむぷ繪」by 川上澄生



川上澄生の名前や作品はそれとなく目にしてきたと思います。あらためて見ると、明治生まれの父親の本箱から出てきそうな絵のトランプです。トランプが好きというより、一度にたくさんの繪があるからそそられます。とくにこれは
  スペード 中国
  ダイヤ  アラビア
  クラブ  日本
  ハート  ヨーロッパ
という4種類のテーマでで、全ての札に建物、鳥、動物、虫、花、食べ物、人(武将とお姫様)が描かれています。とても素敵です。

サントリー美術館の向いの雑貨屋さんにありました。店先に見本が少し出ていたのを通りすがりに見て、思わずほしくなりました。奥野かるた店製。1890円。(若い頃にこのお店の前を通ったことがあります。たぶんお使いの途中で中に入る時間はなかったのですが、かるた、トランプ、ゲーム類の専門店で、面白そうな所でした。)

略歴を見ると、川上澄生は明治28年横浜生まれ。大正時代にカナダ、アメリカ、アラスカで過ごし、英語教師になったとあります。美術学校出身の版画家ではなかったのですね。でも棟方志功はこの人の版画を見て洋画から転向したそうです。「とらむぷ繪」は昭和14年制作。戦争中の19年に限定20部を刊行したそうです。(2月17日)

2009年2月17日

「国宝・三井寺展」



朝Pさんから電話があり、今日サントリー美術館に行こうというのです。「三井寺展」をやっていて、ふだんはお寺に行っても見られない宝物をたくさん展示しているそうです。しかも、今日は休館日なのに、なぜか見せてもらえる上にレクチャーもあるというのですからお誘いをありがたくお受けして、お昼から六本木へと出かけました。

ずいぶん前ですが、三井寺には行ったことがあります。でも有名な井戸を見たくらいしか思い出せません。展覧会は、私の分類では、書き物、仏像、障壁画があり、拡張高く見応えがありました。私がいちばん面白かったのは開祖の智証が長安で学んでいるときに現れたという神様の像です。像そのものが奇妙な姿をしているだけでなく、お寺も「神様」の像をどう扱っていいかわからないところがあり、でも「神様は祟るから」とても丁重に扱っているというお話でした。それを聞いた後に展示室へ行ったため、ちょっと怖くて遠巻きに見ました。仏像は立派なものばかりでした。展覧会の目玉は何といっても(ポスターにもなっている)有名な黄色い不動明王だと思ったのですが、3つ目の展示室で「観音菩薩像」を一目見るなり、その美しさに心をうばわれました。光背が失われ、後ろ頭も欠損部分を粘土で補ったように見えます。しかし正面に傷はなく、大きく華やかな髪飾りや装具もそのままで、たいへんみごとでした。合掌。


● サントリー美術館・国宝三井寺展 3月15日まで。会期中展示替えが多数あります。

2009年2月11日

中国少数民族の刺繍



● 展覧会のサイトはこちら 日中友好会館美術館の催事のページ 

「刺繍でつづる母の愛」という展覧会を飯田橋駅近くの日中友好会館で2月22日までやっています(入場無料!)。先日たまたまテレビで知り、今日見に行ってきました。中国の少数民族(ミャオ族、トン族、チワン族など)の母親が子供のために刺繍した晴れ着の数々を展示しています。その素晴らしいことと言ったら! 

色鮮やかで信じられないほど手のこんだ刺繍。伝統的な文様のほか、花、鳥、動物、人物などをモチーフにした、子供の胴着、胸当て、帽子、靴などなど。また、赤ちゃんをおんぶする独特の袋のようなもの。一度にこれだけを見るのは初めてです。私には知識もないため、ただただ驚き、見とれ、何も言えません。ただ、子供のためにこれだけの晴れ着を作る母親の思いを察し…………どれほど子供をいとおしみ、慈しんでいるか…………頭がくらくらしそうです。なんと幸せな子供たち。その子供たちのうち、女の子はやがてその母親から刺繍を教わり、やがて母親になって子供のために晴れ着を作ったのですね。くらくら…………。伝統というものの美しさにため息をつきました。

展覧会は1月23日にはじまり、24日には刺繍のお話や実演があったそうです。見逃したのが残念です。会場内ではビデオの上映もありましたが、今日はちょっと興奮してしまい、ゆっくりビデオを見る余裕はありませんでした。もう一度見に行こうと思います。(下の長靴はポスターの一部を撮ったものです。カワイイ!!!)


20世紀初頭〜1960年頃までの品々です。今ではそうした地域も大量生産の衣料品にとって変わられつつあるのかもしれません。(去年塩とたばこの博物館で見た「西アジア遊牧民の染織展」では、日常生活の中に素晴らしい絨毯やキリムを持っていた砂漠の人達の生活に、中国製の大量生産の生活道具が入り込んでいることを伝えていました。)



日中友好会館はトヨタ本社のふもとにあり、思ったより大きくて立派な建物でした。というよりホテルでした。(2月19日訂正:ホテルじゃありませんでした。オフィスビルでした。)美術館の向かいには中国式の喫茶店があり、興味を持ちました。次回はここでお茶を飲んでみようと思います。

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