お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2011年12月9日

ZazzleのTシャツの問題点


Zazzleで買ったTシャツがやっと届きました。マグカップと一緒に注文したのですが、こちらは普通の航空便でひと月かかりました。あけてビックリ、とても良い出来とはいえません。(この話は後半で。)

Tシャツは大好きでも2000円以上出す気がない私が、どうして送料を払ってまでアメリカくんだりで買うかというと、これがロン・ポールのシャツだからです。 ロン・ポールのバッグやバッヂは CafePress という、同じような「マーケット」のサイトで買ったことがあります。ロン・ポール支持者のサイト「DailyPaul」がそこでグッズの販売をしているから、サイトへのカンパを兼ねてそこで買いました。こんどのは zazzle にある LibertyManiacs というお店です。ここはどれほど政治意識をもってやっているのかわかりませんが、洒落たデザインが多くて欲しくなりました。ふだんの私は外国語の文字の入ったTシャツは特別な理由がない限り(お店の開店記念パーティーに着るTシャツにメッセージを書くなど)ほぼ絶対に着ないことにしていますが、この場合はアメリカの田舎町の通りでバンパーステッカーを掲げて立っている男の子の気持ちだからです。

zazzleは注文が入ってから制作するので、Tシャツも一つのデザインで自分の好きな色、形、男物か女物かを選べます。色は白が基本で、次に薄い色、濃い色と値段が高くなります。形は袖の長さやオシャレの度合いで高くなり、素材もいろいろで、そういう中から自由に選ぶことができます。それを1着でも購入できるのがとても面白いのです。

「Who Is Ron Paul?」のデザインでは男物の一番安いTシャツを選びました。一番安くてもボソッとした生地ではなく、なめらかで、思ったよりよい物でした。男物ですから襟ぐりは少々大きめで寸胴で、丈も長めです。でも形にうるさいことを言わないなら(絵柄を重視するなら)、あるいはダボっとしててもいいなら、女の人でもこれを選べばいいと思います。






日本版zazzleで商品を見るときはURLの .com を .co.jp とタイプしてください。(Vice versa.)なぜ日本版があるのにアメリカ版ばかりリンクしたがるかというと......

このTシャツ、日本版zazzleでの商品名は「真実は反逆のワイシャツです」ですって!? 

そういうところが嫌なんですよ。全部機械翻訳まかせだからでしょう。






作者がこのTシャツにつけた名前は「Truth Is Treason Shirt」です。

TRUTH IS TREASON IN THE EMPIRE OF LIES.
(真実とは、嘘の帝国において反逆の大罪なのだ。)

というロン・ポールの著書に出てくる文言をデザインしたシャツだからです。(この「treason」は「大罪」ですが、わけても政府転覆や国家への反逆などの政治的に非常に重い罪を意味する言葉。)それはともかく。

そろそろzazzleのTシャツの問題点に移ります。

このシャツは袖が小さめ、丈が短め、全体に細身でお洒落な形の女物です。それで値段がぐっと高くなります。どの形でも白が一番安いのですが、モデルが着た感じが良かったので、さらにフンパツして黄色にしました。実際の品物は期待したとおりの形で、生地も薄くてしっかりしていました。でも上の写真を見ればわかるとおり、プリントの色がずっと薄いんです。3年着て洗いに洗って褪めたみたいな色です。とくに2行目と4行目の文字はちょっと離れたら見えないんじゃないかと思うくらいです。新品をわざとボロにする「distressed T-shirt」だと思えばいいんでしょうかネ。

同系色なので色がなじみやすいのかもしれません。白地ならもう少しくっきり見えたかもしれません。zazzleの画面上で見るのはあくまでデジタルな色を重ねた3Dのマッピングに過ぎないのですから、実際の素材と染料の関係はもっと複雑でしょう。しかし私達に知るすべはありません。というわけで、色物のシャツを選ぶときには注意が必要だと思いました。というわけで、

★間違いが少ないのは白地のシャツ。
★薄い色にはくっきりと濃い色のデザイン。
★シャツの地とプリントで色の濃さが同じような微妙な色のデザインは危険。

それでも買うなら幻滅、返品・交換の手間を覚悟の上で、と言いたくなりました。(思い通りの品物が届けば喜びもひとしおでしょう!)


しかし問題はさらに深まります。

なんと私はこげ茶の長袖Tシャツも買ったのです。






日本のTシャツと同じに、濃い色のシャツのプリントは白や薄い色とは違い、絵柄をくっきり出すために(生地の色が透けないように)ビニールをはりつけたような感じです。そこまではいいのですが。

Tシャツのプリントは、おそらくズボン用アイロンを大きくしたみたいなもので熱処理するのだと思います。そして私のシャツをプリントした人がものすごく下手だったのだと思います。このTシャツは熱処理のアイロンの大きさに相当する部分が台無しです。シャツの前面のほぼ全部がが(おそらく熱が高すぎた、処理の時間が長過ぎたために)変色しています。すっかり全部ならまだ良いのですが「アイロンの形」だから困ります。しかも袖の一部にまで及んでいます。

とても人前で着れたものじゃありません。


Tシャツ全品5ドル引きセールで買いましたが、濃い色だし長袖だし送料が高いし、私にとっては安くないシャツでいsた。送料先方持ちで交換してほしいのですが、英文のメールで交渉したり、返品の梱包をしたり、返送のために郵便局へ行くことを考えると面倒になります。洗濯するうちに変色部分の境目がボケて目立たなくなることを期待して、苦情を言うだけにします。(この頃の私はとても忙しくてとても疲れていて、どうでもいいやという気持ちでした。現にこの記事はかきかけのままだったのを1月23日にまとめています。)

というわけで、純粋なアパレルメーカーなら必ず検品してはじくでしょうに、純粋じゃないから検品しないんでしょうか。デタラメですね。アイロンが下手な作業員もいるようですから、zazzleのTシャツは白か薄い色にしましょう。
はあ......あいかわらずアメリカは駄目だなあ、と思いました。

● CNNが取材したzazzleのビデオ 0:25くらいにプリントしているところが一瞬現れます。

(おまけ)以下にそのシャツの出来そこないぶりを展示します。

ひどい。





ひどい。ゆがんだ長四角が裾までべーったり変質・変色しています。あーこれを返品も交換もせずに放置したなんて、私、どれほど疲れていたんでしょう......。(1月23日の感想)


★ なお瑕疵があって返品の交渉をするときは、すぐに写真に撮ってメールで送るのが一番です。メールのフォームが決まっていて写真を添付できないときは、写真を送れるアドレスをきいて送るか、もしブログをお持ちならブログに写真だけ載せてURLを伝えればすぐに見てくれるものです。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

とても参考になりました!

りんごプログ日記 さんのコメント...

Zazzleを検索していてたどりつきました。私は林檎屋小間物店というHP素材屋を趣味で運営しています。Zazzleが、私の商用不可のデザインを盗用して、ポルトガルwebでステッカーにして売っているとることを発見しました。ちゃんとした会社なのでしょうか。プログに書いてます。http://suganet.exblog.jp/

くずぽん さんのコメント...

りんごブログ日記さん、コメントありがとうございます。
CNNで紹介されたし、大成功のビジネスモデルだし、「ちゃんとした」といえば「ちゃんとした」企業なのだと思います。ただし日本人の感覚で「ちゃんとしている」のかどうか、とてもとてもとても疑問です。

話を短くすると、盗んだ本人に伝えることも必要だと思います。私は盗用された経験がありませんが、zazzleがどこまで対処するかわからないからです。zazzleのメンバー登録が必要でしょうが、本人の商品のページでコメントを書けば本人にも他の人にも見えて、本人には削除できないし、効果があるかもしれません。相手がどこ人か知りませんが、まずは英語で盗用であることと削除を求める旨を書いてみたらどうでしょうか。(zazzleの商品はどの国からも見れるから、わかる限りの言語で並べてもいいかもしれません。)

今私に思いつく手はそれくらいです。すみません。

日本らしいデザインは西洋に一定層のファンがいるようで、よく見かけます。テーマとしては売れ筋みたいなんですよ。ですから安易な盗用がはびこるのでしょう。嫌ですね。

余談ですが、以前zazzleに靴があったとき、私は市松模様をアレンジしたデザインで作り、「ナントカ checker シューズ」という平凡な名前で公開しようとしたら、「checker」という単語はある靴のメーカーが商標登録しているから公開を認めない」とつっ返されたことがあります。(checker=市松模様という一般的な名詞を登録するメーカーに怒りを覚えたものです。) ですから、商標登録された名前やデザインは保護する立場ではあるようです。

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