お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2008年12月30日

クリスマスの飾り


30日。年末ですがお互いに都合がつき、神楽坂のPさんのお宅へ行きました。Pさんは年が明けるとすぐにアメリカに行く予定だというし、その後もちょっと忙しそうで、年内に借りていた本(日本の更紗の)を返したかったし、急いで見せたい本(モネのお料理レシピ)もあったからです。

玄関に入ってまず驚いたのは、両側の棚にも壁にもびっしりクリスマスの飾りがあったことです。(日本人の偽クリスマスには真似のできない雰囲気です。)中心にあるのは、厩の飼い葉桶に入ったキリストを東方の三博士が訪ねる場面のお人形で、その周りにいろいろなオモチャや小物を沢山並べています。クリスマスの飾りといえば日本人はクリスマスツリーやリースを思い浮かべますが、クリスチャンにはこの厩のシーンが一番大事らしいのです。(そりゃキリストの誕生を祝う日なのですからね。)前に親しかったアメリカ人の友人もそう言っていましたっけ。でもクリスマスは過ぎましたよ。クリスマスの飾りが好きだから? ……ではなくて、1月6日まで飾っておくのが本当なのですって。東方の三博士が訪ねるのが1月6日とかで? 初めて知りました。ですから居間のあちこちにも飾りがありました。しかしこの日はお正月の準備も進行中で、大きな鏡に掛けたクリスマスリースの下にお正月の花を生けたり、壁に門松をプリントした素敵な布を掛けたり……ふうん、へーえ、そんな感じで私も少しお手伝いしました。

お茶を飲んでおしゃべりして、スペアリブをトロトロに煮込んだおいしいのをご馳走になりました。帰りには旦那様の田舎から届いたばかりというお餅をちょうだいしました。骨の髄まで関東人の私には珍しい丸餅です。しかも中にアンコの入ったのもあります。(どこかの地方には、このアンコの入ったお餅をお雑煮に入れる所がありましたっけ。)Pさんみたいな人が、もっともっと沢山いたらいいと思いました。

2008年12月29日

「洗脳支配」

12月は経済や陰謀論でネットにかじりつきの日が多かったのですが、あちこち見て回るうちに変な動画を見てしまいました。昭和30年代の映画スター宅の応接間みたいな部屋にホワイトボードを運んだような場所で、(声の質はまるでオタクなのに)なにやらえらいデカイ態度と喋りっぷり。なにもの〜?! 



苫米地英人? 苫小牧の「とま」だけど……と探したら「とまべち」。「べち」。名前で「べち」って何かすごい響きです。

この動画は「洗脳支配から自由になる本当の科学的方法」というDVDのサンプルのようでした。明眸というか…………目がすご。その広告のキャッチは「自分を脱洗脳して無限の富を得る方法」とあって、1990年前後のニューエイジ商法みたいなきわどさです。また同じ動画サイトには他の対談やアメリカのディスカバリー・チャンネルに出演した番組のビデオもありました。実はこの人は脳科学の専門家で、オーム真理教が事件になったときカルトに洗脳された信者の脱洗脳(洗脳されたことを取り除く)をお上から依頼されたことで有名になったようです。

その後ネットで公開している「博士も知らない」シリーズの「天才会議」を見て、へ〜えと思いました。そんな頃に近所の本屋さんを見ているとこの本があったので買ってみました。


洗脳支配——日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて
苫米地英人著
ビジネス社/2008年3月発行/231ページ
1300円

<腰巻き>
お金の呪縛から自由になる方法/日本人が長年囚われてきた「勤倹貯蓄」という価値観が奴隷化を加速させてきた。本書では、支配者の本音を徹底分析し、あなたの不自由な心を解放する。/希代の納期農学者が明らかにする最新の洗脳研究報告書。
本書では、サブプライムローン問題の「カラクリ」を世界で初めて明らかにしています。/等々

2008年12月16日

昭和歌謡の心地よさ


マック愛好家ばかりの某コンピュータ音楽クラブに参加しています。近々恒例の忘年会+カラオケ大会があるとか、ないとか。とりあえず準備をしなきゃいけません。まず選曲です。そして練習用に素材を入手しなければなりません。

第一に好きな歌で、できれば受けのいいもの。(もっとも近頃は人の歌を誰もきいていないといいますが。)世代差のある集まりでその条件を満たすのは、超有名な、あるいは聞いたことがなくても昔の流行歌とわかる歌。次に今私が好きなマンガで、若い人達が子供の頃に見たか、今小さいお子さんがいれば自然と耳に入っているはずの歌。そして世代を超えた歌。というわけで、iTunes Music Storeに向かいました。

◆「星空に両手を」
以前3チャンネルのお子ちゃま番組に「ハッチポッチ・ステーション」というのがありました。(グッチ裕三が大活躍。)そこであるときお人形たちがこの「星空に両手を」を歌ったのです。私は子供時代に聞いたきりだったでしょうがしっかり思い出しました——「宝石なんかなくっても、心は夢のエーメラルドー…………♪」私の記憶では橋幸夫と誰かのディエットでしたが、ITMSで買ってみたら守屋浩と島倉千代子でした。驚きました。

◆「勇気100%」
3チャンネルのアニメ「忍たま乱太郎」のテーマ曲で光GENJIが歌っています。とても調子がよくて、かなり好きです。下の世代との宴会に備えてレパートリーに入れておくべき一曲でしょう。ITMSにはカバーしかありませんでしたが、アカペラのコーラスで、練習にはかえっていいかと買いました。

◆「真夏の果実」
サザンは大好きです。でもよく聞いたのは80年代。90年代に入るとレコードを買わなくなりました。ITMSを検索すると(ジャニーズ系同様)サザンみたいな大スターはないんですね。EXILEというバンドのカバーがあり、こういう歌い方は嫌いなんですけどそこそこ盛り上がっているからギリギリ妥協。練習用と割り切って。サザンの歌は世代を超えて宴会の最右翼ではないでしょうか。

◆それ以外では少し前に買った坂本九のCDから「ともだち」や「見上げてごらん夜の星を」なども候補です。昭和歌謡のポップス系では黛ジュンの「天使の誘惑」、天地真理の「さよならの〜言葉さえ〜♪」、自己陶酔して「夜明けの唄」などが好きです。

◆宴会用ではありませんが「おかあさん」。中田義直作曲の美しい曲です。私が子供の頃にテレビでよく梓みちよが歌っていました。ここ数年思い出しては懐かしくなる歌です。(秋に渋谷のヤマハの楽譜売り場で中田義直の楽譜を買い、あらためて正しい歌詞とメロディを確認しました。)私が欲しいのはあくまで梓みちよの「おかあさん」ですが、大ヒットではなかったのか復刻版のDCをいくら探してもみつかりません。ITMSには宗次郎のオカリナがあり、視聴するとそう悪くもないので買いました。(12月10日)


(追記)
その後カラオケ練習とは別に好きなのを買い足しました。

◆「いつでも夢を」
吉永小百合と橋幸夫の名曲。私にっても歌謡曲の黄金時代でした。

◆「お祭りマンボ」
美空ひばりの歌は好きなのときらいなのとあります。何というか、好きじゃない歌い方をする歌は苦手ですが、好きな歌い方をする歌では本当に上手いと聞き惚れます。好きなのは「リンゴ追分」やこの「お祭りマンボ」です。(12月12日)

2008年12月15日

これでいいのか? お金のしくみ

お金のべんきょうをしましょう。皆さん、ご一緒に。

この種のことを怖がる人もいますが、慣れなければいけないと思います。まずは知ること。怖がるのは後です。それで、いいのか悪いのか自分で判断しなきゃいけません。なぜなら、本当に怖いものが何なのかわからないことが一番怖いからです。(私は「今頃なにを言っているの? アップは1年以上前で、もうみんな知っているよ」と言われたらいいと思っています。)

おかねのしくみ5・ON HIP-HOP
アメリカの話じゃないかと言わないで。アメリカがクシャミをすると日本は風邪をひく(あるいは肺炎になる)というでしょう? 歌も気がきいています。(本編は20秒後に始まります。)


日本語字幕の中で「ordo ab chao」というラテン語が出てきます。調べたら意味は「order out of chaos」で、平たくいうと「staged event」だそうですから、「(派手な)演出、お芝居」ということでしょう。(この名前で911の写真を冠したサイトがありました。)また「financial spiderwebbing」ですが、これは辞書になくてナニですが、もしかしたら文字どおり「クモの巣を張りめぐらす」ことかもしれません。財務に関して早い情報や裏情報を得るために世界中に仲間を送り込む、というような?

Money as Debt (日本語字幕版)
2006年制作(日本語版は2007年?)「お金」とは「負債(借金)」のことなんだよというお話。お金はお札を刷って生まれたものではなく、銀行が貸し出した金額のことだというのです。(注・なぜか映像が始まるまで10秒くらいお待ちください。)


(字幕は音量の右の黒い枡をクリックすると入/切できます。)

よけいなお世話かもしれませんが、素人には難しい話もあり、理解しようと考えながら読んでいると追いつかないときがあります。ポインタを停止ボタンに置いて、いつでも止められる準備をしておくとよいと思います。あるいは最初から「テキスト版」を読むという手もあります。→ テキスト版

さて。「サラ金地獄」「多重債務者」といった言葉は個人の失敗や不幸として聞いてきました。でもこれを見ると銀行と国家の関係や経済のシステムじたいが同じ悲惨な蟻地獄のようです。近年かまびすしい環境問題さえまるでマッチポンプかも。

まんなか過ぎたところ(28分あたり)で4つの疑問が出てきます。基礎知識があって日頃からうすうすおかしいと思っていた人なら、ここから見ても興味深いかもしれません。

1 なぜ政府がお金を発行しないのか
2 なぜ負債のためだけにお金を作るのか
3 永遠の経済発展と環境保持は矛盾しないか
4 そもそも永遠に経済発展しなきゃいけない現在のシステムって何なの

続いて答えが提示されています。そこからいろいろ考えてみることもできるでしょう。(たとえば私は昔「0円札」を考えたのですが。すべてのモノとサービスが0円で、しかしタダではなく0円札との交換だったら、水飲み場に集まる動物たちのような秩序が生まれやしないか。つまり、必要以上にほしがる強欲が意味を持たないんじゃないか、と。赤瀬川原平のアートな「零円札」がヒントでしたが。でも、お金持ちも度を超すと、お金のためではなくて、お金を介して得る権力、さらに絶対的な権力(支配)のためにお金を欲しがるのでしょうか。権力志向に乏しい私は想像力の壁にはばまれます。)


関連の動画
● Monoply Men -- Federal Reserve Fraud 「連邦準備銀行の手口」(日本語字幕付/47分)

2008年12月14日

「なぞなぞケロロン」ふたたびっ!!!


本日、日曜日の夕方、ニャンチューが大活躍のお子ちゃま番組に「なぞなそケロロン」が復活しました。(いや、嘘です。私が今日気づいただけです。)私、ニャンチューは好きですが、一緒に出る女の子(ときどき変わる)のお絵描きの歌声が苦手で、この時間は積極的に視聴していませんでした。でもこれからは日曜日の夕方の楽しみが増えました。

私は大好き。いわゆるクレイアニメというやつです。わけても「ケロロン」は特別です。ウイットがあって、すみずみまだカワイくて、こんなの滅多にありませんよ。(でも誰が作ったか、どれほど手がかかっているかなんて考えないで見ます。そのほうが楽しいもん。)それに声のおねえさん(お名前失念しました。すみません)がいい声で、終わりに歌う変な歌も上手で、番組を最高に仕上げます。

3チャンネルの朝と午後5時過ぎのお子ちゃまタイムで毎日放送していましたが、この秋くらいで終わってしまい、がっかりでした。しかし調べれば……案の定……YouTubeにたくさんありました!
wakana0316さん、ありがとうございます。でもこれ、2カ国語同時再生なの。どうしたらいいんでしょう?





(追記:2011年6月5日)

● 「なぞなぞケロロン」のDVD 本日付で記事を追加しました。こちらもどうぞ。


(追記:2011年6月2日)
昨今「ケロロン」へのアクセスが増えていることから、本日調べてみたところ「教育テレビ「ニャンちゅうワールド放送局」で放送予定です。」だそうです。しかしニャンちゅうワールド放送局には具体的な予定の言及がありませんでした。待ち遠しいことです。しかしDVDが4種類販売されていることを知りました。興味がおありの方はこちらをご覧ください。(売っている所は他にもあるでしょうから、ご参考までに。)


(追記:2008年1月5日)
昨日上の動画を見ようとしたら、利用規約違反として削除されていました。いわゆる著作権の侵害というやつです。検索すると他の動画サイトにもいくつかアップされていた痕跡があるものの、いずれも削除済みでした。残念ですがしかたありません。

GoogleVidoにはダウンロードできるものがありますが(投稿者の設定しだいでしょうか)、YouTubeにはその機能がありません。削除されたらそれきり。とても人気があるのですからNHKはCD化すればいいのにと思います

ところがそのYouTubeをmp4でダウンロードするサイトがあったのでした。私だって著作権に鈍感なほうではないつもりですから、本当にいいんでしょうかネと呟きつつ、URLはここです。http://youtubemp4.com/ こんどケロロンを見つけたら試してみようと密かに考えています。

すごいアメリカ人(ロン・ポール)


(日本語字幕は音量の右の枡をクリックすると入/切できます。)

アメーバでzowgen2さんが投稿した動画を次々見ているうち「ロン・ポール発言集」というも見ました。ロン・ポールとは医師であり、アメリカのテキサス州選出共和党下院議員だそうです。こんな人がいたなんて!と驚きと感激をおぼえつつ、寄る年波の涙腺をゆるませながら見ているうち、これは追悼ビデオかしらと心配になりました。しかし最後まで見て(8分あまり)、選挙広告だとわかってほっとしたわけですが。その「選挙」が今度の大統領選だったとは……。

去年11月にアップされたものです。今年の9月より前の私なら、ここで語られているのが何なのかチンプンカンプンだったでしょう。でもこれは皆が知るべきことだと思います。(日本人もです。日本で「小さな政府」なんて言ってたあの時代、誰がこういう議論をしましたか?)では日本ではどうなっているんだ?と考えなきゃいけません。学校の宿題よりも大事かもしれませんよ。

日本でのオバマへの人気と期待はすごいものですが、どうなんでしょうね。オバマかヒラリーかとワイドショーが騒いでいる間に、共和党の代表選からこういう候補者が落ちていったわけです。結果マケインになり、副大統領候補はペイリンでしたね。(アメーバ動画は埋め込みができなかったので上はgoogleビデオの同じ動画を使いました。その)投稿者のanti-rothchildさんの解説によると、「共和党の候補者の中でも“泡沫候補”扱いされ、大手マスコミはなるべく彼の事は取り上げないようにしていますが、インターネットにおいては抜群の支持率を持っています」だそうです。でも万が一こういう候補が当選したら過去の例にたがわぬナニな結果になるかもしれないから、やっぱり落選してもいいのかもしれない、というパラドクス……

1年以上前にこの動画を見た人のブログです。(他にもたくさんいるでしょうが。)(私には難しそうで読みませんが紹介します。)

● ほんとうのことが知りたい!そして日本の未来を語りたい!
● 仙台インターネットマガジン

下は2008年9月10日にNational Press Clubで行われた共和党・民主党以外の政党や個人(Third Partyとよばれる)の大統領候補者による演説会。1ヶ月後の深夜枠でもいいから、こういう番組を日本語字幕つきで放送してほしかったと思います。アメリカが二大政党制だというほど単純ではないことがわかるでしょうし、迷惑な候補として名前だけは有名なラルフ・ネイダーの意見を初めて知るでしょう。そして、その後しばらくたって結果を見て、どうして彼らが大統領になれないのか考えるかもしれません。また大統領選の間中、日本のメディアは誰も日本に言及しない、中国のことばかりだと不平をこぼしていましたが、ロン・ポールは言及してるじゃありませんか。「他国への干渉をやめ、世界中の米兵を国に戻す、韓国と日本を含めて」と。



「自由とは、根付きさえすれば早く育つ植物なのだ——ジョージ・ワシントン」
「一人の勇気がマジョリティを作る——アンドリュー・ジャクソン」
オバマの「change」って何なの……


(追記:2月7日)内容がわかるようタイトルにロン・ポールの名前を加えました。
● このブログ内関連記事 検索キーワード: ロン・ポール、オバマ、大統領選

海外通販・交換の巻


海外通販で購入した商品の返品と税金還付の手続きについて書いた記事は、ドラえもん募金と並ぶ大ヒットでした。今回はそれほど切実なテーマではありませんが、返品と交換の体験談です。

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秋からの円高に便乗して Peruvian Connection でお買物をしました。10月はちょうどセール品を含む全品1割引のセール中でしたから、ウホホとばかり何点か買いました。というわけで、今回の失敗はスカートです。家に届いた紙のカタログで見たときから「すてき!」と思いました。目の細かい、しっかりしたニットの、とってもいい柄のスカートで、一番欲しかった物です。夏にデブったので、サイズ表をよく見ながら「M」にしました。ヒップは「M」ほどじゃありませんが、なにしろウエストがすごいからウエストに合わせました。しかし品物が届いて着てみると、いかんせん腰回りが大きすぎました。5センチは余分です。これなら少々ウエストがきつくても「S」じゃないと格好が悪いと思いました。

交換です。

ふつう商品と一緒に届く返品伝票に商品名、商品番号、返品か交換か、返品の理由など所定の事柄を記入して、交換の場合は何に交換したいかを書きます。そして品物と一緒に梱包して送ればいいのですが、できれば事前にメールで連絡したほうがいいと思います。ちゃんとしたお店なら返事がきますから、こちらの意志がつたわったことを確認できます。さっそくお店のサイトの「Customer Service」からメールを送りました。すぐに先方から具体的な返送方法と、「交換の場合、商品代金が同じか安い物との交換なら、送り直しの送料は無料」だと聞くことができました。

しかし、今回の私は少しケチ心を起こしました。商品が傷ものだったり注文と違うものだったり、お店に責任あがる場合をのぞけば、つまり自分の都合でこちらから返送するときは自己負担です。その費用がもったいないから、買ったものの中から絹のスカーフを返品することにしました。かなりお買い得でしたが、色が思っていたのと違うからなくても惜しくないと思ったからです。返品して29ドルが戻れば、EMSで返送しても送料が浮くという計算です。

梱包はありあわせの段ボールでちょうどいいのを使いました。(amazonのダンボール箱はこういうときに便利です。とっておくといいと思います。)スカートとスカーフは丁寧にたたんで、別の衣類を買ったときの不織布の袋に入れ、届いたときの梱包に入っていた薄紙で隙間をつめました。そこに伝票を入れてガムテープで止めます。(税金の還付申請をともなう返送のときは、封をしないで国際郵便局などに持って行きます。ただの返送ではしっかりテープで止めて近所の郵便局に行きます。)

EMSなどの伝票にはカタログ上の商品名、商品番号、値段を書きます。余白があれば、念のため注文番号も書いておくと、先方がわかりやすいと思います。郵便局で伝票を書くときは、そういう事柄を忘れずにメモして持参します。原産国の欄は、わからなければ書かなくても大丈夫です。(また送料が1600円ほどかかりました。もっと安く送りたかったのですが、郵便局の人がよく知らなくて面倒になってEMSにしたのです。ちょっと不本意。/本局のほうが詳しい人がいます。)

さて、その後厄介なことになりました。同じ包みの中に一つは交換、一つは返品+返金という所でお店が間違えたらしいのです。商品を送ってしばらくして届いた郵便の手紙では二つとも返品扱いになっていて、二つ分の代金を返しましたというのです。おいおい、そうじゃないってば。

それでまたお店にメールしました。「手紙を受け取ったけれど、私はスカートが欲しいんだ、交換したいんだ、前にメールを送ったじゃないか、スカート分のお金は受け取れない、「S」を早く送ってください……」そういう内容を書きました。私、とくに英語が得意じゃありませんから、単純な文章で要点を並べました。そして最後に「英語ではうまく説明できませんが、事情をわかってもらえたら助かります」と書きました。幸い意味は通じたようで、すぐに解決するという返事をくれました。

その後何日もたたず、今度は販売の部署からメールが入りました。ふだんネットで発注したときの確認メールと同じもので、私の欲しいスカートが書いてあって、ご注文ありがとうございますというのです。値段は定価で、私が買った1割引の値段じゃありません。私、注文していませんよ、交換ですよ。ここでまたメールです。「私は新たに注文していない。どうなっているのか。それに交換だから私が買ったときの1割引の値段のはずじゃないか?」と。するとすぐに「新しい品物を送るための手続きとして、返品・交換の部署から発注した分の確認メールである」「値段は間違いだから訂正する」という旨の返事がきました。

そして昨日、スカートを発送したというメールが届きました。荷物の込み合う時期ですから半月以上かかるかもしれません。年内に届いたらいいんですが。最初の注文からかれこれ2ヶ月。とまれひと安心です。(昔はみんな船便で、最初に荷物が届くだけで3ヶ月かかりました。これでも便利になったものだと思います。)

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海外通販といっても、ちゃんとしたお店なら(eBayのお店や個人でも)注文するだけで何事もなく済みますが、たまには自分の間違いでこういうこともあります。そうなるとやはり英語力が必要です。通信販売という限られた場面ではお客の言いたいことは限られているはずで、最低限の意思表示でもお店に通じるはずです。今は電子メールという便利な手段があるんですから、多いに活用しないと。

とはいえ、もし腹が立ったとしても乱暴な言い方は避けて、普通または感じのいい表現にしましょう。今どきあまり丁寧すぎるのも変ですが、ぶっきらぼうよりはましかもしれません。(英文は書けるが何が乱暴な言い方かわからないとしたら、わかる人に書いてもらいましょう。そのへんが判断基準だと思います。)書いた後には返事を読む力も必要です。海外通販では、英語ができなくても周囲に誰か頼れる人のいることが、楽しいお買物の最初の条件かもしれません。

● ブログ内には他にも海外通販の記事があります。ページ左上の「ブログ検索」に「海外通販」と入れてください。

(追記:問題のスカートは通常の日数で無事届きました。「S」でウエストもヒップもぴったりでした。いったん返金されて再度セール価格で請求された代金は2月5日引き落とし予定です。)

コニー・フランシスの「When The Boys Meet The Girls」



日本のamazonで買ったコニー・フランシスのベスト盤が昨日届きました。

「When The Boys Meet The Girls」を聞きたくなってITMSを見ると、アルバムで買うならCDのほうが安いという珍事。日本のITMSの値段はどうしてこんなに高いのかと思います。変です。

CDは輸入物で、彼女の60年代のポートレートがいっぱいのきれいな小冊子が入っています。歌詞カードはありませんが、最近は音楽ダウンロードのおかげでネットで歌詞の検索が簡単にできるようになりました。

「When The Boys Meet The Girls」は25年くらい前に、地元の西友の2階で500円均一で買った輸入盤のLPを持っています。当時はわけのわからないような外国の廃盤の山をスーパーで売ることもあったのです。そして当時の私は1000円持っていたらレコードを、500円持っていたら本を、ともかく買わなきゃいけない気分で暮らしていました。(従って、好きで買ったのではなく、知ってる名前がそれくらいだったから選んだのです。)ジャケットはベタで暑苦しい「シクスティーズ」のイラストで、同名の映画のサウンドトラック盤でした。似たような題名の「Where The Boys Are」が有名で、この歌はぜんぜんマイナーのようですから、映画は大したものじゃなかったのでしょう。しかしこの曲は最初に聞いたときから私のお気に入りになりました。

タタタ・タタタ・タタタ・タタタという「ロッカ・バラード」はあまり好きじゃないのに、おしなべて「好きじゃない」中には「例外」があり、それを見つけたときは嬉しいものです。この曲もその一つです。

コニー・フランシスは60年代前半の大スターで、誰でも知っているような大ヒットがいくつもあります。昔の歌手の歌唱力というものがよくわかります。聞いていていい気持ちです。

● コニー・フランシスの歌のお試し

(ジャケット写真の下の「Listen to samples」をクリックすると、CDの画面のままMP3用のサンプルが聞けるようになったのですね。下のCD用のサンプルより試聴時間が長いし、そのままMP3を購入できる便利な仕組みです。(日本からは買えませんが。)日本のamazon、遅れてます。)

2008年12月13日

広瀬隆「世界金融戦争」



「普及版・世界金融戦争——謀略うずまくウォール街」(上)
NHK出版/2006年9月/800円+税

広瀬隆は20年+ぶりです。前に読んだのはチェルノブイリの原発事故についての本で(「危険な話」)、たいへんなショックを受けました。それから「ドクター・ハマー」。最初は雑誌に掲載された「新宿に原発を」だったかも。つまり非常に信頼を感じたのです。その後ロスチャイルドの本が出たのを見ましたが、興味がないし本は厚いし、縁遠くなりました。でも今アメリカの経済危機を見るに至り、やはりまず読みたい人です。それがなんと1冊800円ですが、いきなり読みこなせないといけないから、まずは(上)だけ買いました。

腰巻きの言葉「サブプライムローンによる連鎖的破綻はなぜ起きたのか? ウォール街・金融機関の腐敗のメカニズム/原油価格の暴騰と、穀物価格の暴騰、それによる原材料価格の暴騰へと、池に石を投げ込んだように波状的に世界経済の暗部がじりじりと広がってきた。金融マフィアから飛び散った火の粉のため、とりわけ貧困国を中心に、生存の聞きに直面する暴動の時代を迎えたのだ。(普及版に寄せてより)」

「貨幣の経済学」



「貨幣の経済学——インフレ、デフレ、そして貨幣の未来」
岩村充
集英社/2008年9月10日/2300円+税

腰巻き「なぜ倒産しないのか?/巨額の財政赤字を抱える日本」

アメリカのお金(ドル)を作るのが民間企業だと知って驚き、日本もそうだとチラと聞いて「え?!」と驚き(じゃ、アメリカと同じことがありうるの?!)というわけで、日本銀行のことを知りたくなりました。この本は書店で見て購入しました。集英社の本は(とくに新書は)どうも内容が甘いという印象があり、2300円という値段は不本意でしたが、とりあえず知りたいことの基本が書いてありそうだと思いました。

お金というもの(貨幣)の始まりはじまり、金本位制、江戸幕府〜明治政府の苦労など、またお金がどう動いてどういう作用を生むか、そういった感じの本です。専門用語の嵐ですが文体は「ですます調」で、一応しろうと向けに「平易に」書かれているのだと思います。しかし所謂「陰謀論者」が指摘する、開国や明治政府へのロックフェラーの関与への言及はなく、幕府がお金を作っていたときから日銀がお札を刷るに至った経緯もすっとばしで、その点では正当派なのでしょう。でも基本は大事ですからね。

腰巻き(続き)……「バブル経済とその崩壊、勢いを失った日本経済、出口のない財政危機と目一杯の金融緩和、そんな中にあって深刻なデフレを引き起こすほどの強さを示し続けた円、それがなぜなのかを貨幣そのものを見つめ直すことから解いてみたい、そうした気持ちを、この「貨幣の経済学」という題名に籠めたつもりです。(「はじめに」より」)

(後から見ると、出て間もないのにamazonでは何故か古本しか売っていません。評価は……低い。あらためて腰巻きを読むと句読点が少し変だし、やっぱり集英社か……。ブツブツ)

「正しく生きるとはどういうことか」



「正しく生きるとはどういうことか」
池田清彦
新潮社/1998年5月刊/もともと1300円

池田清彦の本が届きました。この本の奥付では「日本における構造主義生物学の理論家のひとりである」と紹介されています。著書の中に「分類という思想」という題名を見て驚きました。私、これ、十数年前に読みましたから。失礼ながら、お名前をすっかり忘れていました。

著作は多く、今は養老孟司との共著2冊が大手書店で平積みです。トンデモ本との噂です。私は(上の本のことを忘れていたため)夏に「ニュースの深層」に出たときに知りました。バッサバッサと歯切れよく「CO2問題」を批判するのがお見事で印象的でした。ですからそちらの本をあらためて読んでみようとamazonを検索するうちこの本をみつけたのです。

この本は1998年刊で環境がテーマではありませんが、マーケットプレイス(古本の部)で2円でした。ですからああいう批判をする人が語る正しい生き方とはどんなものかと思って買ってみたのです。

私は古本でも古着でもあまり気にせず、気に入れば買います。「マーケットプレイス」では現物を手にとることができないので、状態の確認は売り手の説明が頼りですが、概して皆さん正直なのではないでしょうか。品物はきれいだし、梱包も丁寧で、今のところ困ったことはありません。むしろこの場合のような値段に戸惑ってしまいます。(「こんなに安いのだから他の本も一緒に買ってね」というメッセージだと聞いたことがありますが。)

2008年12月11日

行き着くところは……911

9月のリーマン・ブラザース倒産以来、アメリカの経済はどうなっているのか理解しようといろいろ勉強してきたのですが。

結局はここに行き着くようです。

Loose Change
「911の嘘をくずせ」(日本語吹替え版)2007年/123分



この動画で消えている冒頭部分の訳(他サイトの同じ動画より)
==========
2001年9月11日に失われたすべての命に捧げる
==========
「飛行機を乗っ取って世界貿易センターに激突するとは、誰も予想できなかった」
   国家安全保障担当大統領補佐官 コンドリーザ・ライス
     (カキカキカキ……)
「警告はたくさんあった」
   国防長官 ドナルド・ラムズフェルド
     (カキカキカキ……)
「警告はいっさいなかった」
   報道担当官 アリ・フライシャー
     (カキカキカキ……)
「米国政府は国民を守れなかった、私も守れなかった」
   ホワイトハウスと区別補佐官 リチャード・クラーク
==========

これは「第二版(second edition)」で、一つ目よりずっとカッコ良い出来です。ナレーションの声が若いと思ったら、作ったのがニューヨークに住む3人のハタチそこそこの男の子だというので驚きました。抑制のきいた理詰め、洗練された画面構成と音、カッコイイ。

ここに出てくる事柄のほとんどは(或いは全部は)事件の直後〜1年後にはネット上に出そろっていたと思います。でもそれをこのような揺るぎない形にまとめた努力と力量に敬意をおぼえます。

2008年12月10日

「恐慌前夜」



「恐慌前夜」
副島隆彦
祥伝社/2008年9月刊/1680円

リーマンブラザース倒産の翌日に発売、といういわくつきの著作です。そして「リーマンはつぶれる」とはっきり書いています。(わかる人にはかなり前から9月の第2週が危ないとわかっていたようですよ。)本当は「個人資産を守れ」を読みたかったのですが、近所の本屋さんにあったのがこれだったのでこれを買いました。

リーマン倒産に仰天してからにわか勉強をしてきたため、読んでいて目新しいことはありませんでした。というか、読みやすく理解しやすかったということです。あちこちでバラバラに見聞きしてきたことが一つにまとまっている感じで、頭の中を整理するのにいいと思いました。そういうことから、暇じゃない人が事態を理解するには効率がいいと思いました。文章は読みやすく、お話を聞いているような感じです。感情的な表現を云々する人がいるようですが、むしろ臨場感というのか、怒りの度合いがわかって、内容をわかりやすくしているかもしれません。

この副島隆彦という人は、ものすごい勢いで本を書き(出し)まくります。すでに90冊書いたといいます。この本の後にも環境問題の本を出したそうです。

2008年12月6日

かわいそうな二酸化炭素(?)

「地球温暖化詐欺」
The Great Global Warming Swindle

2007年3月にイギリスのテレビ局チャンネル4(BBCの一つ)が放送したドキュメンタリーだそうです。全体で80分弱です。4つに分かれているのは投稿上の都合で、内容はそれとは別の4つの部分に分かれています。80分が長いと思う人は2番目と4番目を見るといいと思います。気温に及ぼすCO2の影響を否定するところと、CO2排出規制がアフリカに代表される貧困国へ及ぼす影響に触れるところです。


あらあら、真っ黒け。削除されてしまったようです。
YouTubeにもありましたからリンクし直します。ただし8分割です。
(2)以降はYouTubeの画面から選んでください。(1月7日)

地球温暖化詐欺(1)

ニコ動は登録が必要ですが、そちらでこの番組を見ると
コメントが沢山入っていてまた別の味わいです。
(コメントを消してみることもできます。)
ここです。









同じ所にこの番組を批判するビデオがありました。(追記:1月6日:これを見た人のコメントが面白いので、元のYouTubeを見るほうがいいかもしれません。画面をクリックしてください。)



この種のことでは(60年代のヒッピーやロックやサブカルチャーをカッコイイと思って育ったために)私はわりと早くから興味を持ったほうだと思います。運動に関わるほど熱心ではありませんが。その程度の印象でいえば、「環境問題」はある時期から急にメジャーになった、と思います。十数年前に出た「地球にやさしい」というキャッチコピーはずいぶん思い上がった言い回しで大嫌いでしたが、このコピーがかなり受けて浸透したのかもしれません。スーパーの袋を使わなければ地球が救える……わけがないでしょうに。とはいえ全体の関心が高まったでしょうし、きちんと考える人も確実に増えたのだとと思います。「温室効果」という言葉が出てきたのは20年以上前(80年代半ば)だったと思いますが、「地球温暖化」はいつの間に?!という感じです。私がぼんやり暮らしている間に景色が変わったかのように、すっかり人々を虜にしてしまいました。

私が子供の頃(60〜70年代はじめ)には「もう第四氷河期に入ってるんだって」「え〜、ほんと、こわ〜い」という会話が普通だったのですよ。

とはいえ子供の頃の冬はとっても寒かったし、20年前も今より寒かったのは確かです。暖冬の理由は番組では語られていませんが、この文脈で見ればCO2のせいではないのでしょう。少なくともCO2だけのせいではなさそうです。夏の暑さはアスファルト道路とコンクリートの建物が太陽から受ける熱と車の排気ガス等のせいだといわれており、猛烈な反論もないように思うのですが。

この番組を批判するビデオでは、大事なデータをごまかしていると言います。どちらが正しいか理系パーの私にはわかりません。しかし現実の問題とは、もはやそういう肝心なところを超えて、CO2+温暖化がセットになったことで、どこに影響が及び何が起こっているかということじゃないかと思います。

私は何につけ「みんなが賛成」することは「怪しい」と思うたちです。往々にして「反論を受け付けない状態」ということですから。というわけで、今はCO2削減運動のほうを「怪しい」と疑うのが好きです。私個人は無駄だらけ+CO2大排出の今風ライフスタイルを好みませんが、CO2を排出しないで工業生産は続けられません。ましてや、どうやってGDPを上げられるの? というわけで「CO2排出権取引」なのでしょうが、これにいたっては信じられません。CO2削減にならないんですから。日本人は一生懸命働いて稼いでGDPを上げて、その結果CO2を余計に出したといわれて巨額のお金をむしり取られるんですよ。取引所がオランダに出来たときには笑いました。チューリップなら、少なくともそこに球根があったのに。


(追記:1月5日)
子供時代の会話では「第四氷河期」と記憶しているのですが、ほんとは「第四」ではなかったようです。お粗末。)

2008年12月5日

アメリカの税金ですが

America -- Freedom To Facsism
監督アーロン・ルッソ(2006)

アメリカ人は普通に所得税というものを払っているのですが、実は法的根拠がないというのです。いきなり言われても何の話かと思います。とまれ、アメリカ人はいったいなぜ、誰に税金を払っているんでしょう?——という話です。内容とは関係なく5つに分かれており、それぞれ20分ほどです。


(日本語字幕が出なかったら音量の右の黒い枠をクリックしてください。)
続きは以下で。
(2/5)
(3/5)
(4/5)
(5/5)

● freedpmtofascism.com この映画の公式サイト

(追記)後で気がつきましたが、ロン・ポール議員がここにしっかり登場していました。

(追記:1月6日)
12月4日に2ちゃんねるでみつけたビデオでした。今日1ヶ月ぶりに再びこの映画を見ました。相変わらず字幕を追うのが大変ですが、これまでのお勉強の甲斐あってか前より頭に入る気がしました。国民の誰にもかかわる「所得税」に法的根拠がない?という所に始まるこのレポートは、ではなぜ徴収できるのか、そのお金は何に使われるのか、そのために国民がどんな被害を受けているか……等々を探りながら自ずと深みに入っていきます。ただ政府が国民から余計な税金をとっているという単発の話ではなく、実はいろいろな問題と絡み合った壮大な仕組みの尻尾であって……それは周到にアメリカという国家を別のものへと変容させている……というのです。そこには「陰謀論者」におなじみの話がいろいろほのめかされるのですが……もう「陰謀論」とはいえないんじゃないでしょうか。

この映画があるということは、多くのアメリカ人がこのことを知らない、或いは知っていても波風を立てずにいるということです。「所得税」という姿をとったお金のいかがわしさは、アメリカのお金のいかがわしさであり、そのいかがわしさはもう一方で現在進行形のアメリカの、破産寸前とまでいわれる経済危機をもたらしました。となればアメリカと(とくにお金のことでは)のっぴきならない関係の日本にとって全く関係ないわけがないのです。(いかがわしさの食指は日本にも伸びていて、金融機関を通して日本から巨額のお金を吸い上げている、らしい、とかナントカカントカ。)

この映画はアメリカの話ですが、アメリカ人自身がよく理解していないように、私達もあらゆる意味で自分の暮らしている世界についてよく知りません。誰だって日々の暮らしに忙しくてそれどころじゃないからです。でも「では日本は?」といちいち問い直してみる機会じゃないでしょうか? この映画が完全にアメリカだけの話だったとしても。

ときに日本の所得税は法律で規定されているのでした。収支の報告もなされているのでしょう。しかしアメリカの所得税が「独裁主義を授けるものになり、政府が人々を奴隷状態におくための手段だ」と言われた日にゃどう考えたらいいんでしょう? 日本では事情が違うと誰か即答してください。なぜなら国民総背番号制や住基カードの導入は多少の議論がなされたものの、その先に何を考えての話なのか、それは例によってアメリカの要望によるものだったのか、等々きりがないからです。

私はモロ冷戦時代に生まれて育ちました。アカ(共産主義)はコワイ、いや正しい、というこんがらがった時代の中、とりあえずこの国でノホホンと成長することができました。しかし物心ついてから高校に上がったくらいまで毎日の7時のニュースがベトナム戦争と学生運動ですからね。毎日ですよ。本当に、くる日もくる日も、文字通り毎日だったんですよ。火炎瓶投げてるおにいさんやアメリカのヒッピーをカッコイイと思ったりしますよ。でもときどき「国を思い民を思う賢い良い王様」が全部やってくれる国が一番いいんじゃないかと思いました。そうすれば権限など全部おまかせして、私達はただ日々の労働に励み、家族や仲間と楽しい時間を過ごして悩み少なく暮らせるでしょうから。ついでに王様が他の国々とも仲良くやってくれるなら、それが「独裁」だとしても何の問題があるでしょう? 

民主主義は「最良ではないが、今のところ一番いい仕組み」だというようなことを聞いたことがあります。そうなんでしょう。しかし民主主義は人々に負担を強いるものです。選挙をしたり、税の収支を確認したり、為政者を監視したり、裁判の公正を判断したり……そういう社会の仕組みを理解したり。民主主義を良く機能させるには国民に要求されていることがあまりにも多くて、現実にはそれで食べていける専業者以外、誰一人そんな暇はないのです。(そこで「メディア」がまさに「中間者」としてその役を担うはずですが、彼らの怠慢といったら!)その結果「無関心」の中で日々よからぬ事が起こり、まかり通っています。「主権在民」といわれながら、市民の生活の中でお上にからむ問題が起こるたびに一人一人は無力を思い知らされます。もしかして、民主主義とは実現困難な理想に過ぎないのでしょうか。それとも実現困難であることが織り込み済みなんですか? それを武力を使っても世界中に広めたいという人達がいる……。いったい誰にとって「一番いい仕組み」なんでしょうか。アメリカには、それでも「建国の精神」というものがあって、「建国の父達の精神に立ち戻る」という方法が説得力をもって残されているのをいつも羨ましく思ったものです。日本はアメリカによる民主化の(数少ない)成功例であり、私達の民主主義にはアメリカの「建国の父」なんか関係ありません。伝統は断ち切られ、もし私達が間違いに気づいたとき、一体どうやって何処へ戻ればいいんでしょう。

あ、そういえば私、ICチップの仕事もしたことがありました。ここで語られているのとは別の目的で商品の包装に埋め込むことや先端医療に応用する可能性を模索して、シリコンバレーの研究者達と提携してお仕事しました。接待で山歩きしたときはキツかった〜。あのあとどうなったのかなあ…………

2008年12月4日

5年前のNHKスペシャル

個人破産・アメリカ経済がおかしい
(NHKスペシャル、2003年4月放送)(49分)


アメーバビジョンでは思いがけない動画を見ました。ずっと気になっていた番組です。

5年前だったのですね。私が見たのは再放送でした。ある晩おそくテレビをつけたらやっていたのです。にわかに信じがたい話で、見終わったときには「一体どうなるんだ?!」と怖くなりました。ときどき思い出してもう一度よく見たいと思いましたが、手がかりがありませんでした。

去年8月にサブプライムローン問題が表沙汰になったとき、日本の株価も急落して大騒ぎ。「みんなあの番組を見ていなかったの?」と思いました。番組はクレジットカード地獄の話ですが、アメリカの住宅バブルのきわどさという深刻な問題を伝えていたからです。住宅価格の上昇が止まったらすべてが終わり。すでに足下はグラグラ揺れていました。危惧されたことは4年後に現実となり、そして今年の金融危機。今あらためてこの番組を見ると、起こっていることの根深さを理解する手がかりになると思います。


このたび見つけた関連の動画いろいろ
● アメリカ、カード社会の落とし穴——利子に苦しむ消費者達(1) 
 NHK/BS1「世界のドキュメンタリー」、原題 "Secret History of the Credit Card, 2004"、2005年3月8日放送(25分)
● アメリカ、カード社会の落とし穴——利子に苦しむ消費者達(2) 
 つづき(25分)
● 「広がるサブプライム・ショック——アメリカ、危機に立つ金融大国」 
 NHK/BS1「地球特派員2008」、2008年5月11日放送(49分)

2008年10月29日

CPDL.orgという宝庫

Choral Public Domain Library というサイトを見つけました。
メインページはここ
コラールとは辞書でいうと(1)ドイツのルター派教会で歌われる賛美歌、(2)グレゴリオ聖歌など、各種の聖歌や教会歌の総称。たいていの曲がみつかりそうな所です。

たとえば「bach」を検索するとこのページが現れます。まず生い立ち、次に作品のリスト。そしてコラールとカンタータのリストがずらりと並びます。PDFのマークのあるものは楽譜があり、曲によりますがスコア、パート別、複数の編曲者によるものなど、いろいろ入手できます。MIDIやMP3のマークのあるものはシンセで演奏した音楽を聞けます。

入手しにくい楽譜を探しているときには、のぞいてみる価値があるでしょう。本場だけあって、欧米にはこういうサイトが少なからずあるようです。

Brian's Music Page
個人のサイトにも見えますが、ここもあなどれません。ジャンルにかかわらず、音声データと楽譜の膨大なデータを有しています。たとえばこのページ。日本ではなかなか出版されないダウランドの楽譜(歌詞つき)が手に入ります。(私はすでにamazonで取り寄せてしまいましたが……)

だからといって、無料ダウンロードばかりあてにすると日本の楽譜出版社が困ってしまいます。なるべく日本で出版していないものが欲しいときに利用しようと思います。

2008年10月27日

Michael Praetorius の「La Boree」


ここ数日、ITMSよりも視聴が便利なアメリカのamazonで何かいい音楽はないかと回っていると、それとは別に、何やら昔聞いたメロディーが頭をめぐりだしました。あるときにわかに何かの曲がよみがえって、いつまでも頭をグルグルしてしょうがないことはよくあります。「これは昔買ったあのロビン・フッドかんけいのLPに入っていた曲ではないか? でも題名も作曲者もわからない。気になる」……。しかし好きな音楽を探して視聴しているうちにその曲に遭遇しました。「La Boree」という題でした。というわけで、ITMSに戻り、このアルバムの1曲を買いました。

クラッシック音楽で、「バロック音楽」はともかく「古楽」というと多くの人がピンとこないかもしれませんが、(ダウランドの所で書いたように)ヨーロッパの音楽ではバロック以前の古いものほど普通の日本人の感受性に近いんじゃないかと思います。歌の発声もオペラのようなベルカントじゃなく自然です。たとえばこの「La Boree」はアメリカのamazonで試聴できますから、ちょっと聞いてごらんになれば。同じ曲の演奏版も収録されており、それも欲しかったのですが保留です。

La Boree の視聴

ところでこの「NAXOS」というレーベル(ナクソスと読むのでしょうか)は古楽専門のようで、貪るように試聴しているとよく目にしました。ジャケットデザインは簡素でどれも同じで、いかにも廉価版ですが中身は充実しており、わりと信用できそうです。クラシックの中でもバロック、ルネサンス、それ以前といった時代の音楽ではハルモニア・ムンディが有名で、Naxosは廉価版ばかりという印象ですが、素人受けがいいのか私にはむしろNaxosのほうが聞きやすい演奏が多い気がします。

2008年10月26日

暑苦しい男のポップス


とっても嫌だなあと思う歌手でも、ちょっと気になる歌があったときには、そのあたりは正直になろうと思います。ちょうどモーツァルトでも「voi che sapete che cosa e amor....♪」とか口ずさむし、阿久悠でも八代亜紀の「舟歌」はいいなあとか。

トム・ジョーンズなんて暑苦しくて大嫌い。この姿ですよ。私がポップスに目覚めた1960年代後半はヒッピー/ロック/ラブ&ピースですからね、こんなのは存在そのものが反動ですよ。その頃の大ヒットは「Love Me Tonight」で、思いっきり暑苦しいのですが、「ステージで汗を拭ったタオルを投げれば客席の奥様お嬢様が奪い合う」というタイプの大歌手でした。ああ嫌だ、暑苦しい。

でもずっと後、大人になってから、あるときふと耳にした「Promise Her Anything」をイイナと思いました。というわけで、2年前からITMS (iTunesの音楽ダウンロード)を使うようなり、ときどき懐メロを買いあさるようになり、この曲も長くショッピングカートに入っていました。そしてこのたびついに買いました。

やっぱりいい曲でした。バカラックの曲だったのですね。いいわけです。この曲の歌いっぷりも好きです。歌詞はネット上の歌詞サイトで入手しました。わりといい歌詞です。「彼女はきみが手に入れられない物なんか本当は望んでいないんだから、ダイヤモンドでもルビーでも、冬を春に変えてと言っても、何でも約束してやりなよ。でもけっして彼女を手放してはいけないよ」という感じです。友達に説教する歌なんて、近頃とんと聞かないような。ポップスの黄金時代を彷彿とさせるのでした。

あらためて曲のリストを見ると、この「Promise Her Anything」をはじめ「何かいいことないか、子猫チャン/What's New Pussy Cat」(邦題は「何かいいことないか、子猫チャン」)、「It's Unusual」など、バート・バカラックの曲は今でもやっぱり素敵です。


2008年8月26日

amazon.com の音楽配信

(クリックして大きくできます)

久しぶりにモノ探しでアメリカのamazonを見に行くと、音楽売場ではMP3のダウンロードを始めていました。これがなかなか凄いのです。結論を先にいえば、アメリカ国内からしか購入できなかったのですが。ITMSなら裏技がありますが、amazonの場合、住所も名前も登録済みですからごまかし用がありません。(日本のamazonでは未だないサービスなだけに残念です。)でもITMS(iTunes Music Store)よりすぐれていると思った点を書いておきましょう。

◎ビットレートが256kbps
ビットレートは音の質をきめる数値の一つです。MP3は音声データをすごく圧縮したものですが、それなりに種類があります。数値の大きいほど音質が上がります。ITMSでは標準が128で、一部のプラス(+)が付いているものだけが256です。

GarageBandのトラックが2822、CDをそのまま読み込ませた非圧縮が1411、ストリーム(ラジオのトーク番組)のポドキャスト配信は40。音楽配信の128と256の違いがどれほどかはよくわかりませんが、256のほうがいいのは確かです。

◎アルバムを通しで試聴できる
曲名の一覧表の上に「Preview All」というボタンがあって、これをクリックすると1曲目から通しで試聴できます。別のページを見ながらでも試聴できるのは便利です。ITMSでは1曲ずつクリックしなければならないし、サインインしていないと何度もメッセージボックスが出てきて煩わしいところですが。もちろん1曲ずつ選んで試聴することもできます。サンプルの時間はITMSより短い気がします。

2枚組、3枚組、ボックスセットさえ通しで試聴できます。ダウランドの12枚組は282曲入り。サンプルとはいえ2時間以上ですよ。別の作業をしながらバックグラウンド音楽がわりです。気になるフレーズが耳に入れば、即タイトルの確認もできます。(おすすめサンプル/エマ・カークビーの美しい声が聞けます。)

◎安い
値段は曲の長さで45セント、99セント。ITMSでは売れ筋を「アルバム・オンリー」として単品で売らないような印象がありますが、amazonでは7分〜8分くらいから「アルバム・オンリー」になるようです。(とくにクラシックの場合、1曲が1分少々〜30分以上など、いろいろですから。)アルバム全体の値段はITMSより1ドル安いものもあります。

◎MP3以外と比較できる
MP3、CD、さらにCDの中古、と3つを同時に見比べながら選べます。amazonならではの強みが最大限生かされています。何しろ本から衣類から家電から何でも売っていますから、他の物ともいっしょにお買い物できます。(そのために1日がそれで終わってしまうこともあります。)

◎検索しやすい
検索機能はITMSとは比べものになりません。ITMSの集計表のような限られたページではなく、本を検索するのと同じにできます。とくに、曲名、演奏家以外の、「バロック・オーボエ」などというキーワードで検索すると、単品のリストと、アルバム(写真付き)のリストが出てくるところがとても見やすいと思いました。

◎情報量が多く、見やすい
ふつうのwebのデザインの中にあるため、大きさと色に変化のある文字情報と画像がいっしょで見やすいのです。本を探すときと同じに、複数のウインドウで、気になるものを全部並べておくことができます。MP3になる前のオリジナルの発売年月、レーベル名をはじめ、書籍と同様の基本情報を得られます。(ITMSではまったく配慮のない部分です。)同じページに購入者の批評、関連商品の紹介、BBS,、等々情報量は圧倒的です。

画面作りと機能の両面から、amazonはネット時代の最初に通販サイトというものの形を作ってしまったのですが、あらためて面目躍如というか、さすがだと思いました。

▲購入ボタン後はITMSの勝ち、かも
ITMSはiTunesと一心同体なるがゆえ、ITMSで購入ボタンをクリックすると購入の確認画面が出るだけで、その後ただちにダウンロードが始まり、終わったときにはiTunesのリストにちゃんとおさまっています。amazonでは(最初だけでしょうが)ダウンロード用のソフトのダウンロードが始まります。小さな表のようなもので、そこに購入した曲が表示されるのでしょう。私は購入できなかったのでそこまでしかわかりませんが、おそらくダウンロードしたものの置き場所を自分で設定するのだと思います。iTunes以外のソフトにも対応しているという意味では、Mac以外のユーザーには関係ないかもしれませんが。


さて、amazonでは本と同じに、一つ品物をを見ると関連の音楽がズラズラズラ〜と出てきます。「これを買った人はこういうのも買います」という前例や傾向も示されます。そういう仕組みからこのような魅力的なアルバムを見つけました。スペインのレーベルから出ているようです。


Orient - Occident (by Jordi Savall)

● ここで試聴できます。画面をずっと下がってください。

米amazon‥‥‥‥24.98ドル。(輸入盤のせいか高いほう/送料は3ドルほど)
米amazonの中古‥‥‥‥16.23ドル〜(送料は7ドルほど)
日本のamazon‥‥‥‥3396円(輸入盤/送料無料)
日本のiTunes‥‥‥‥1500円(256kbps)
ところが米amazonのMP3なら8ドル99セントなんですよ。送料いりませんし。(解説書もありませんが。)
こういうのは迷いますね、ほんと。

《 結 論 》
MP3はアメリカのamazonで検索して日本のITMSで購入、しょうかネ。

● ベースオントップ ← 外国のITMSで購入する手段はこちら

2008年8月25日

ITMS でヴィヴァルディ



Il Pastor Fido
Antonio Vivaldi
Pal Keleman, Zsuzsa Petris

今朝ITMSで音楽を買いました。ビバルディ(ヴィヴァルディともいう)の「忠実な羊飼い(Il Pastor Fido)」をききたくなったからです。恵比寿の部屋には昔買ったクラウディオ・シモーネ(指揮)のレコードがあるはずなのですが、探すのが面倒なのと、その演奏がとくに好きだったわけではなかったという理由です。(というのは、さらに遡ること、毎朝きいていたNHKのFMの「バロック音楽の楽しみ」のテーマ曲だった「忠実な羊飼い」が私の基準になっているからです。)

ITMSでは3つを聞き比べました。リコーダーの音が一つは甲高く、一つはまあまあ。しかし記憶に残る馴染みの色に似ていたものがあったのでこれにしました。Pal Keleman という人です。(どこの国の人でしょうね?)聞きたかったのはバッハもパクった有名なアダージョだけで、1曲150円です。しかしアルバム全部なら28曲で900円、お得!と飛びつきました。演奏時間1時間のアルバムでダウンロードは1分か2分。驚きです。(いかにデータ量が小さいか‥‥‥‥。128kbpsです。)30秒の試聴の部分ではわかりませんでしたが、演奏方法は私の「なじみ」とはずいぶん違う所もありました。あらためて、あれ(「バロック音楽の楽しみ」)は誰の演奏だったのかと思います。でも全体では伴奏を含めて耳にしっくりくるものでした。

さて、夜になって他の探し物のついでにamazonを調べると、なんとこのアルバム、1500円で新品のCDがありました。中古では780円から。CDのほうが音がよいのですから少し反省しました。CDをMacに読み込ませるのは(さらに容量節約のため圧縮するのは)手間ですが、CDなら他の機器でも聞けるし、コピー権の面倒も考えずにすみます。でもデジタルデータは(1)場所を取らない、(2)どのみちMacにイヤホンを差して聞くことが多い、(3)実際の支出の額が(いちおう)小さい,等々理屈をつけました。

ITMSでは一昨年たくさん買いました。(アルバム1枚とバラを2、30曲ですが。)しかしMacを壊してバックアップしなかった一部はパーです。バックアップは大事ですね。空CDも安くなりましたから、700MBいっぱいにならなくても、ジャンルがチャンポンでも、さっさとバックアップを取らなきゃいけませんね。今は外付けハードディスクにもコピーしています。

それにしてもこのアルバム、通して聞いても最後まで心地よく、耳にやさしく、廉価盤なのにいい感じです。

2008年8月19日

STUDY ROOM で注射ピュ〜





上野駅の公園口を入って奥深く‥‥‥‥こんな商店街があったとは、と驚いたのは今年の春。しかし帰りが遅くなりがちで、お店が全部開いている時間に行ったのは今度が初めてです。夕方の6時頃で、まずは駅弁屋さんに行くとすでに空っぽ同然。トホホでお店を出ると、向こうに見えるのは‥‥‥‥ガイコツ?

ともかく等身大のガイコツがお出迎え。ウインドーを見ると科学博物館の売店で見たお土産が並んでいます。え? ここは科学博物館の姉妹店なの? それなら博物館まで行かなくても事足りちゃうかも? 中に入ると科学博物館ぽいものがいっぱい。また竹橋の科学技術館の売店にあった本物の宇宙食も売っています。(後できくと、科学博物館とは別だが、あそこに卸している会社のお店のようです。)

お店はお客でいっぱい。夏休み中のせいか子供もいっぱい。あれこれいじりまくりです。壊れやすい物など、お店の人が注意することもあるのですが、それが感じがよくて、はあ上手いなあと思いました。とにかくいろんなものがあり、いちいち見ていたら何時になるかわかりません。面白いのを見つけたところで切り上げないと。


はい。うまくできた注射器の‥‥‥‥筆記具です。よく使うのはボールペンですが、シャープペンのほうが格好がいいので2つ。(芯をこの倍くらい出すといい感じです。)どちらも薬は4色あり、ボールペンのインクは黒一色です。(147円)

次は温度計。大きな数字に色がついて見やすくて、色によって上昇傾向か下降傾向かもわかります。ただし紙に「コレステリック液晶」を貼ったもので、定規としてはヘロヘロです。線を引くより長さを測るのに向いていますね。温度は目安とのことですが(それはどれも同じ)テーブル脇に置いていると便利です。定規は25センチ、温度計は16〜35度で、470円くらいでした。

もう一つとても欲しかったのは、七宝焼のようにきれいな仕上げの小さい小さいカエルのペンダントです。4200円ですが、今はDTMの支出がかさんでいるので我慢しました。

営業時間は朝10時〜夜10時。それなら遅くに来たときも開いていたはずなのに、どうして見逃したのか、不覚です。なお、科学博物館の売店の姉妹店ではないが、あそこに卸している会社のお店だそうです。都内下北沢とここ、他では仙台、中部国際空港、静岡、福岡天神にお店があります。(8月17日)

● 教育雑貨店 ザ・スタディールーム 通信販売もやっていますが、商品紹介のページにある数点だけでしょうか? だとしたらちょっと残念です。

2008年8月16日

アナログ・シンセサイザー作りました。


毎日の暑さにうなされながら「microKorg が欲しいなあ」と思っていました。しかし実際に使いこなせるのかといえば疑問です。すぐに投げ出すような無駄遣いかもしれません。つまり、私のアナログ・シンセサイザー1号機として相応しいかどうか迷います。

そんな折り、たまたまジュンク堂を見ていると、たまたま音楽の手作りコーナーのテーブルがあり、バイオリンやウクレレのキットに並んでこれを見つけたてコレダと思いました。GBUCで見たやつです。即決です。3360円ですからね! 「別冊・大人の科学マガジン/シンセサイザー・クロニクル(ふろく・アナログシンセサイザーSX-150)」です。(買うのは初めてですが、いつもとても面白い付録の雑誌です。)

本のほうが付録に思えてしまいますが、あくまで本が本体でシンセサイザーは付録です。読めば充実、ビジュアルも内容も豪華です。シンセサイザーの歴史、現在のプレイヤー達、富田勳やYMOなど巨人達のインタビュー、作る側のコルグ、ローランド、ヤマハへのインタビュー等々。そして付録のシンセの作り方、実に洒落た「改造」版の紹介、遊び方、シンセの音についてのお勉強‥‥‥‥ 今の私にぴったりでした。(思い出にひたる人にもいいでしょう!)

「音」には(ちょうど「色」の三要素のように)三つの構成要素があり、その組合わせで音が変化するのですって。音程=周波数=VOC、音量=振幅=VCF、音色=波形=VCA。ナルホド。シンセの仕組みもMIDIによく出てくる用語の説明が有用でした。エンベロープ、カットオフ、アタック、ディケイなど、こういう単語はGarageBandで音を改造するときに出てきますが、いつも適当にいじっていました。基礎知識を得れば欲しい音を合理的に作れるようになるでしょう。ここにあるのは限られた機能ですが、実際にいじりながら理解していくのは最高のお勉強です。超初心者にとっていい入口であり、次へ進むためのいい足がかりです。



必要なものは全部入っています。用意するのはプラスのねじ回し(ドライバーともいう)とセロテープ(一ヶ所だけ線を固定するための)。アナログ・シンセを作るといってもハンダをあてたりコイルを巻いたり電気っぽいことは何もないのでした。基盤はすっかり出来ており、作業はネジを止めるだけです。すぐできました。(あっけない‥‥‥‥)


このアナログ・シンセ「SX-150」は赤い棒の先で炭を塗った所(下の茶色い横長の中の黒い横長の部分)に触れると音がします。聴力検査のような種類のポーという音です。ツマミを回しながらこの音の波の幅や振りを変えると、ポ〜〜〜になったりポポポになったりポワーンになったりします。また若干音の色合いを変えるとネコになったりピアノになったりします。炭素の帯は左が低音、右が高音で、自分で見当をつければ音階を鳴らせますよ。(8センチの幅で4オクターブ出ます!)本体に入出力の端子があり、他から音をもってきてここで変化させたり、ここの音をヘッドホンで聴いたり、他の機器へ送ったりできます。知識や機材が増えれば次の遊び方ができそうです。

そういうわけで、次は Korg DS-10 だな、と密かに思うのでした。(8月14日)

2008年8月15日

MACで録音


マイクつながりです。アップルストアにBlueというメーカーのマイクが載っていました。(わりと最近だと思われます。)三本足のついた白い球体で、名前は「Snowball」。なんともいい形をしています。サスペンション・マウントというある種の保護らしいのですがRingerという商品名の飾りのようなものを付けるとさらに魅力的。販売者のサイトには色違いもあり、ほかにも古いのか新しいのかわからないような、面白くて美しい形のマイクがいくつも載っていました。

● ブルー・マイクロフォンズ (上に並んだ色をクリックするとそれぞれのマイクが現れます。)

しかし値段を見るとSnowball以外の機種はたいへん高価。Snowballだけがお買い得に見えます。

素人がポドキャストを楽しむ時代。あたりを見れば5千円以下でもちゃんといい格好をしたマイクがあるのですね。すると1万9800円は素人に贅沢でしょうか。(ちょうどヘッドフォンを選ぶときの迷いに似ています。)しかし解説によればこのマイクは、


キッチン・テーブルでギターをレコーディングする場合も、またスタジオでバンド全体を録る際にも、これまでUSBマイクでは実現不可能だった、細部に渡るサウンドをキャプチャー可能です。

とあります。「キッチン・テーブル」が泣かせます。マイクと一対一でも、取り囲む形でも、静かな朗読もバンドの大音響もアリなんですね。しかもMac本体でBlueのマイクであることを設定すればUSBポートにつなぐだけで音声をGarageBandのトラックに録音できる‥‥‥‥というのは、すご〜く簡単ということ‥‥‥‥しかもこの外観ですよ。

このマイクを使いたいがために、発生練習や朗読を始めたりして。寒くなった頃には、炬燵に入ったまま棚に手を伸ばしてこのマイクを取り、炬燵板の上にMacとマイクを並べてポドキャストのレコーディング、なんて‥‥‥‥それくらい話すことがあったらいいのに。

● アップル・ストア 買うなら送料無料のアップルストアがお得のもよう。

(写真はアップルストアとブルー・マイクロフォンズのサイトから拝借いたしました。)

2008年8月13日

iPod で録音


今日お店を歩いていて面白いものを見かけました。Degitec社製「ボイスレコーダー」あるいは「iPod ドックコネクタ搭載 iPod 対応録音アダプタ」、型番 LIC-iREC01 です。パッケージには「iPod用マイク」と書いてあり、写真のとおり、iPodの長さが少し長くなるだけの大きさのステレオ録音マイクです。へえ、こんなことができるんですか。

iPodの下部のドックコネクタの所に突っ込むとそれ用の画面表示に変わり、iPod上で操作するそうです。マイクを向けて、普通に録音です。電源はiPodですが、この録音アダプタとMac(パソコン)をUSBで繋げば充電しながらの録音再生できる‥‥‥‥ アナログ機器各種、たとえば手持ちのレコードプレイヤーをミニジャックに繋げばアナログ・レコードがWAVデータとしてiPodに録音できる‥‥‥‥ iPodに入れたWAVデータはiTunesへ転送できる‥‥‥‥ ほんとかいな。

アナログ・レコードの録音では音質が気になります。元のレコードプレイヤーの性能が第一かもしれませんが、WAV、ということはiTunesにダウンロードしたMP3の音楽よりも音がいいこともありえます。(アナログ・レコードで持っている昔の曲をiPodで聞くためにITMSで買いなおすなんてこと、ありがちですからね。)ちなみに録音周波数帯域は20Hz〜16kHzとのことです。(FMラジオの上限は15kHZとか。)WAVのサイズがAIFFと同じなら1分あたりの目安は1MB。8GBのnanoなら半分使ってもかなりの量が入りそうです。iPodドック付きのレコードプレイヤーなどを買うより、小さいし安いし、普通のボイスレコーダーにも使えるし、お試し気分でそそられます。

量販店での販売価格は7980円でした。即買いそうになりましたが、今日の目的ではないと深呼吸。なにしろ今はあれこれ欲しいものがいっぱいです。(でも明日かあさって買っちゃうかも。あーでもMicro Korgが‥‥‥‥)


● カタログはこちら PDF書類をダウンロードしてください。(上の写真はここから拝借いたしました。)

● アナログ音源のデジタル化については、たとえば「アナログ音源からCD作成スレ」など手がかりになるかもです。


(追記:8月14日))
ヘッドフォンを求めて町の量販店に行ったついでに見ると6980円でした。これは買っておいて無駄ではないと思います。マイクは他にも4種類あり、録音、再生、iTunesへの転送ができるものと、さらに他の機器からの録音(ライン入力)ができるものの2種類があり、6980円と7980円でした。たとえばiTalk Proはライン入力ができませんが、こんな感じです。↓ 黒しかないのが残念ですが。

● iTalk Proの フォーカル・ポイントのサイト。

2008年8月12日

暑かった!

昨日から少ししのぎやすくなったと思います。先週の暑さといったら‥‥‥‥私はのびてしまいました。
この1週間に書こうとしたことはこれからまとめて、少しずつ、日付を遡ってアップしようと思います。
オリンピックの開会式のこと、
飯富崇生さんのギャラリーのこと、
古本のこと、などです。

2008年8月4日

戦前の日本の交響楽@旧奏楽堂


上野の続きです。5時半をまわってアートプラザを出ると、そろそろおなかも減ってきて、たまには早く帰ろうと思いました。しかし旧奏楽堂まで来ると明かりがともっていて‥‥‥‥門の前には数人の人‥‥‥‥? もしかして? 近くへ行って予定表を見ると、なんと今晩コンサートがあるというのです。

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ
音楽監督、指揮・本名徹次
「埋もれていた作品たち 日本の交響作品撰集」



とても興味深いプログラムじゃありませんか。私など絶対に知らない作品でしょう。こないだはわざわざ出て来て空振りでしたからね、これを逃す手はありません。6時から当日売りがあるというので列に並ぶことにしました。手元に残った4500円から3000円で切符を買うと、今度は席取りで並びました。(全席自由席のため。)開場時間の6時半に近づくと100人くらいの列になっていました。

昔の木造校舎をうんと立派にしたような、木造の戸口です。人の流れについて細い廊下を入って左に曲がると赤絨毯の階段を上ります。コンサートホールは2階なのですね。上ったところはホールで、今風の長椅子が置いてありましたが、奥に2脚、古い立派な椅子が並んでおり、しかも隣はスチーム。いい感じでした。



コンサートホールは外からは想像がつかないものです。舞台は小学校の講堂といったところでしょうか。さすがに奥行きが狭いと思いますが、正面にパイプオルガンのパイプが見えました。座席はほどよい階段状で、300席あるそうです。今ふうの簡易な(しかし座り心地のいい)椅子が設置されており、床はリノニウムです。しかし壁、窓、カーテン、天井、シャンデリア‥‥‥‥それらは昔のままで、文明開化の時代のウルトラ・ハイカラな世界を彷彿させます。

列に並んだ甲斐あっていい席を確保しました。腰を下ろしてひと息いてハタと気づきました。「しまった。」実は今日あまり寝ていませんでした。欠伸が、欠伸が‥‥‥‥。


オーケストラ・ニッポニカという原生種のような名前のオーケストラは50名くらいの管弦楽団でした。色はだいたい似ているけれど各人バラバラの衣装というあたり、親しみを感じます。

◆「山形民謡によるバラード」(1941)/作曲・高田三郎(1013〜2001)
◆「ピアノ協奏曲第3番」(1936)/作曲・大澤濤人(1907〜1953)
◆「笛吹き女(作詞・深尾須磨子」(1928)/作曲・橋本國彦(1904〜1049)/作詞・深尾須磨子
◆「組曲 大陸の歌」(1941/43)/作曲・深井史郎(1907〜1058)

「山形民謡」で「バラード」で、構成は「ファンタジー」と「フーガ」ですよ。すごいイマジネーションです。今の日本人が自由だの国際的だの言っても、こういう自由を捨てただけじゃないのと言いたくなります。とはいえ「フーガ」の冒頭でバッハの「大フーガ」を連想したのは私が寝ぼけていたからでしょうか。「ピアノ協奏曲」は第1楽章と第3楽章がピアニスト(野平一郎さん)がカッコよく見えるような激しい曲調でしたが、第2楽章のゆるやかなメロディーが素敵で、もう一度聞きたいと思いました。「大陸の歌」は堂々たる正統派管弦楽だと思いました。この人は音楽で大東亜共栄圏の瓦解を予見したといわれたそうですが‥‥‥‥。

しかし度肝を抜かれたのは「笛吹き女」です。ソプラノの増田のり子さんは水色のドレスからして綺麗でした。音楽の導入部は「牧神の午後」を思わせますが‥‥‥‥圧倒されました。どういえばいいのか判りません。15分ほどの曲ながら、すばらしいソプラノがオーケストラと互角で織りなす「笛吹き女」の詩。それは古風な候文で、その曲は自己模倣ジャポニズムとは無縁。こんなのは初めてです。解説によれば橋本は歌曲にも力を入れた作曲家で、この曲では「日本としては新しき試みなる朗読調式の作曲法による」とのことです。なんとかもう一度聞けないものでしょうか。

所々でウトウトしたのが残念でしょうがありません。いずれもめったに聞けない曲で、レコードやCDがあろうはずもなく。せめて「ぜひまた演奏してください」とアンケートでお願いしました。オーケストラ・ニッポニカはこうした日本の交響楽を積極的に演奏し、内外の「埋もれた音楽」に光を当てること(さらにアジアとの交流)を活動の柱としているそうです。いや〜、お見事でした。


さて、旧奏楽堂は台東区が管理しており、毎月たくさんの演奏会が行なわれているのでした。芸大つながりをはじめ、この建物の歴史と機能と雰囲気をじゅうぶんにいかしたものばかりだと思います。
◆「芸大生による木曜コンサート」
8月21日(木)はヨーロッパの宗教音楽で、声楽。

◆「日曜コンサート」も芸大生によるもので、2時〜と3時〜の2回。第1、第3日曜日はチェンバロ、第2、第4日曜日はパイプオルガン、第5日曜日は「特別コンサート」。

こうした毎週恒例の演奏会は建物の入館料のみで聞くことができます。
単独の演奏会で私が興味を持つのは
>◆8月31日(日)午後2時〜/3時〜(日曜コンサートの第5日曜版)
「ヘンリー・パーセルのオード」と題するバロック音楽の演奏会。合唱と、古楽器を使う管弦楽のグループの演奏(入館料として300円)

◆9月24日(水)午後6時45分〜
「奏楽堂 バロック・シリーズ 第50回/アンサンブル・コルディエ定期演奏会 第14回」。チェンバロ、バイオリン、ビオラ、チェロのアンサンブルで、演目はバッハの「フーガの技法」です。(3500円)

◆9月20日(土)午後2時〜
「奏楽堂特別展 日本の作曲会シリーズ11/中田喜直展 レクチャー・コンサート
中田喜直の歌は日本人なら誰だって大好きです。合唱、中田喜直夫人のお話、ピアノ独奏という何とも楽しそうなプログラム。(1500円)

この建物が時の勢いで壊されなくてよかったと思います。こうした、何か「人間サイズ」の空間で、いい音楽を身近に楽しむ機会があること、それこそが「文化」だと思います。今晩のように素晴らしい「埋もれた作品」を聞かせてもらえるのも、こうした小さなホールならでは。カネにあかしたギンギン立派なホールに著名な外人ばかり呼ぶのもいいけれど、高い料金で同じ演目ばかりじゃね、そういうのはね、食傷です。私はまず自分の好きな音楽を聞きたいし、それをやってくれるのが日本の演奏家なら、お金を払って聞きにいくことは一つの音楽への参加であり、聞き手としてとても大事なことだと思うのです。(でもエマ・カークビーは好きです。エヘヘ。)

これからも折にふれて予定表を見て、いい演奏会があれば聞きにいきたいと思います。(8月3日)

● 旧東京音楽学校奏楽堂 建物の見学やコンサートの案内など

2008年8月3日

今日の博物館みやげ


「シルクロード」の一筆線と細筆4本セット。今朝、ご近所にアンケートの回答を届けるのにメモを添えたのですが、そのとき手元にキラキラ光るマンガチックなのしか残ってなくて、いい一筆線を買っておかなきゃと思ったところです。筆はウサギ、イタチ、あとタヌキだったかな? 3種類の毛の筆です。軸が短く、小さい文字に使いやすそうです。(一筆線は350円くらい、筆はセットで千円くらいでした。上野の国立博物館、表慶館の売店にて。)

三沢厚彦 と Damien Hirst


上野の続きです。博物館を出て休憩がてら芸大アートプラザに行きました。(すっかり味をしめました。)そこで100円のアイスコーヒーでしばし涼むと、おもむろに店内に入って「石膏デッサン入門」のガチャポンのガチャポンを2つ買いました。(一つは「石膏タイプ」の「マルス」でした。やった!)

次に iichiko のピンバッヂの「マーガレット」を買うつもりでしたが、白い木綿のキャップに付けるには白い花は映えないからやめました。そして前回見なかったお店の奥のほうへ行ってみました。段を上った細長い所で、書籍とCDの売場でした。

CDは芸大の先生たちが演奏するクラシックです。音楽関係の本に混じって面白かったのは「白のバイオリン」。先っちょの渦巻きやツマミも再現しています。他に「チェロ」と「グランドピアノ」がありましたがいずれも「上級者向き」と明記されていますから、私には無理だと諦めました。(細かい作業は大好きでしたが、近年とみに手先が不器用になりまして。)黒い背景のアクリルケースに入った見本は(実は完成品の商品)、バイオリンの渦巻きやツマミも再現されていて、とてもきれいでした。何を言っているのかというと、これのことです。

● Handoson オリジナル ペーパークラフト 

美術書もごくたまにしか見なくなって、知らない名前ばかり。それでもあれこれ手にとって見るうちに惹かれたのが「三沢厚彦」。独特の木彫で動物ばかり作る人のようで、しかもたいへん多作家のようです。動物の絵も大胆な筆さばきがカッコいいんですよ。洋書では「Damien Hirst」。ヒルスト? 本の造作や図版の感じや作品の雰囲気からドイツ人かと思いましたが、後できいたらハーストというイギリス人でした。タハッ。立体を作る人です。社会に向けてかなり強い問題意識とメッセージを持っている人のようです。その姿勢がアートとしての表現のしかたとうまく融合しているように見えました。かなり高い本ですが欲しくなり、三沢の本と一緒にレジへ持っていきました。

ところが。今日はあまり現金を持たずに来で、ここでは書籍とCDだけはカード払い不可というのです。しかしお店が取り置きしてくれるというので、Hirstの本だけお願いしました。(三沢の本は今出ているもので、他でも買えそうですから。)そんなやりとりをしていると、そのときのお店のお嬢さんは、なんとHirstのその本を名指しで注文した本人でした。それで、こんなに無知な私でもその本が気に入ったのを喜んで、いろいろ教えてくれました。イギリスでどれくらい有名か、いつどの作品で世に出たか、作品の傾向がどうで、どういう賞を取り、どういう連中と、どういう活動をして、いろいろ物議をかもしている‥‥‥‥等々。すごい! 快感です。さすが芸大アートプラザ!

帰ってからネットで damien hirst を検索すると、ま〜出るわ出るわ。あるブログによると、幅の狭い桟を何段も作ってそこに色とりどりの錠剤とカプセルを並べた(だけの)作品は、昨年のオークションでカタールの王室が1920万ドルで落札したと書いてありました。あまりにもあまりっぽくて、へ〜え。ちょっとつまんないかも‥‥‥‥

続きは本を手に入れてから書きます。





私が気に入った本とは別ですが、amazon.com にあったHirstの本から適当に。"Void""The Agony and the Ecstacy: Selected Works from 1989 to 2004"

あの大日如来像とフランスのお皿


特別公開・8月3日まで。‥‥‥‥アレヨアレヨと今日が最終日。とですから上野の博物館に「あの大日如来像」を見に行きました。本館を入ってすぐ右の部屋で六波羅蜜多寺の鎌倉仏を展示していて、その次の部屋にありました。

ニューヨークのオークションで日本の宗教団体が13億円で落札し、今では所有者の名を冠して「如真大日如来像」という名前でした。あれだけ話題になったし、最終日でさぞや混んでいるだろうと思いきや、博物館は賑わっていたもののそこだけ特別ということはありませんでした。そのためガラスケースの中の仏像をゆっくり眺めることができました。

クリスティーズのサイトやテレビのニュースで見た写真は金色に輝いていましたが、そこでは埃の色をしていて、金色に見える所はずっとわずかでした。照明を落としているからかもしれません。小さいとは聞いていましたが、本当に思ったより小さくて、本当にきれいな如来像でした。微塵の狂いもない完璧な姿、真にうつくしく、静謐の中にありました。少し見下ろす角度になりますが、横顔にとくに見とれました。


栃木のお寺の、そっくりだといわれた運慶仏も並べて展示してありました。こちらはさらに小さく、金がよく残っていました。本当に似ていていて、私にわかる違いは肩に金属の飾り?髪?が垂れている所だけでした。では試作品か?というと、本来はさらに隣に展示してある立派なお逗子に納められているようで、その飾りの見事さを見たら、とても試作品とは思えません。大日如来の図録が販売されていたようですが、帰りに立ち読みするのを忘れてしまいました。

大日如来像を見るだけなら「常設展」の切符でよいのですが、せっかく来たのだし、駅で「フランスが夢見た日本」という19世紀フランスの食器(お皿)の展覧会の切符を買いました。(特別展の切符を買うと常設展も見られます。)しかしこちらの展覧会はずっこけました。友達を誘わなくてよかったと思いました。

19世紀にフランスの高給食器メーカーが日本の浮世絵に憧れて、北斎などの絵をパクッて描いた、というお皿の展覧会です。それなりに目新しい品物を出してきたこと、一部の展示ではどのお皿が誰のどの浮世絵のどこをパクッたかを具体的に図版で示した点、その二つが取り柄でしょう。しかしお皿じたいモノとして大したことがないのが致命的です。どう言えばいいのか、確かによく真似て描いていますが、ただそれだけのことにしか見えないのです。伊万里を見たマイセンやヘレンドの消化と洗練とはなんという違い。そして浮世絵への憧れをどう消化するかという意味ではゴッホやロートレックは、なるほど天才だったなあと妙に納得した次第です。そりゃあ2、3面白いと思うお皿がありましたよ。(背びれを水面に出した鯉が、水中柄ジロリとこちらを見ている絵、あと大根とネズミの絵です。)でも、ずれにしてもこれらはフランスにとってお宝でも、日本人が見てもしょうがないというか‥‥‥‥。

しかも展示数が少ない。こんなのはデパートでやってほしいと思いました。おまけにピンク色展示ケースは不定形で、やたらに大きくて、展示室を狭くするだけです。こんな物にお金を使わず入場料を安くしたらどうですか? しかも一歩入ったドームの真下が売店で、とにかく狭くてゴチャゴチャkして気持ちが悪くなります。表慶館は改装前までは常設展の建物で、切符のモギリも売店もなく、建物の美しさを味わいながらゆっくり展示を鑑賞できる場所でしたが‥‥‥‥ひどいものです。そうそう、それから入口には呼び込みがいて、大声あげてましたっけ。ひどすぎます。

2008年8月1日

神楽坂のクレープ


阿波踊りを見物した後、食事がまだだったらとPさんはクレープ屋さんに連れて行ってくれました。私がはまっているソバ粉のクレープ(ガレット)です。毘沙門天の向かい方の道をちょっと入った所で、その名も「ル・ブルターニュ」。フランス人のお店だそうです。古い建物を改造したのか床も扉もテーブルも「木」が多く、まるで昔ながらのお店のようで、雰囲気も気負いがなく家庭的でした。

Pさんはもう夕飯を済ませたからと、デザートのクレープです。全体にメープルシロップをかけてコッテリした生クリームののったやつです。これもソバ粉でした。味見させてもらったら、こんなに素朴なのに甘くて美味しくて、おやつの原点のようでした。私のはキノコをこまかく刻んで平らに敷き詰めた上にカリカリベーコンが数枚のっています。チーズがとろ〜りとして、やっぱり美味しいのでした。外国人が作るお店ではしょっぱいのが多い印象がありますが、これはちょうどでした。驚いたのは、Pさんはクレープ屋さんで食事するときは、食事のクレープを食べた後にデザートのクレープを食べるのですって。それが普通らしいんですけど。と言いつつ、正直私もそれくらい食べてみたいと思いました。

前にクレープばかり食べ歩いている人のブログで、ラ・フェデリーズのクレープの特記事項として「とても薄い」と書いているのを読んだのを思い出しましたが、ここのクレープも同じくらいだと思いましたよ。ただ、こちらのほうが焼き色が濃く、その分香りがあり、折り返した端っこはパリッとした食感です。(この「パリッ」が問題で、石神井にあるフランス人のレストランのクレープは1種類しかなくて小さくて厚くて堅くて、ナイフで切るのが一苦労で、噛むのも難儀で、本場の味か何か知らないけれど二度とごめんだと思いました。)

私はお酒が飲めませんが、シードルを飲んだら飲めるじゃないですか。以来クレープにはシードルがいいと思うに至り、この日もシードルにしました。このお店にはシードルも何種類かあるようです。お水を一緒に出してくれるのが下戸にはありがたいことです。(7月26日)

2008年7月31日

このカード、使えません

実は先日の呉服屋さんでそう言われました。引落日に銀行で確認しましたから、残高不足で止められたのじゃないことだけは確かです。なぜ? 何かの加減でカードの磁気が狂っちゃったとか? ともかくカード会社に連絡しなきゃいけません。

カード会社ではカード番号、名前、生年月日を告げたあと、「どこのお店でいくら使ったときにそう言われましたか」ときかれました。へえ、そんなことをきくのですね。答えると、電話は担当部署に転送されました。驚くことに、そこでは「◎月◎日◎時◎分に◎◎というお店からカードの照会があった」という記録があるのでした。実際にカードで買わなくても、お店がお客から預かったカードを照会すると記録が残るのですね。そして担当者はいともあっさり「このカードは現在停止しています」と言いました。なぜなら‥‥‥‥

驚きましたよ。たまたまですが、その日の午前4時頃アメリカから1米ドル(=108円)のカード決済が入って、これをあやしいと見なして、その時点でカードを止めたというのです。もちろん私には覚えのない取引です。ということは‥‥‥‥え〜、すごい。まさか人間がいちいち見ているわけがありませんから、自動的にわかっちゃうのでしょうか。しかし悪い奴はお金目的なのに、どうして1ドル? なんと、その1ドルはお試しで、それが通ったら次に大きい額をぶつけてくる手口だそうです。おお、こわい。(その1ドルは取引を拒絶したから、誰が何処でどうやって使おうとしたかはわからないそうです。)

25年近く使って初めてです。個人情報の流出とか、ネット上の不正アクセスとか、いかに身近な問題かということですね。しかし今の時代、いくら自分で気をつけても防ぎようがありません。ですからカード会社のセキュリティ対策を頼もしく思いました。(カード会社ではこういうのが年がら年中だそうです。)

一度そういう目にあったカードは即無効、新しい番号で再発行するそうで、今は待ちの状態です。さて、カード番号が変わると毎月カードで引落としている所には変更届をしなきゃなりません。公共料金や一部の企業は自分でやらなくてもいいそうですが、私の場合は1つだけ自分で変更するものがありました。amazonなど、たまに利用する所に預けてある情報も、次に買うときに変更するわけです。やれやれ。(でも無事でよかった‥‥‥‥。)

2008年7月29日

パソコン回りのスピーカー(3)


お店でネットであれこれ見て回った結果、「アンプ付スピーカー」ならオンキョーの GX-D90(Y) がいいと思うに至りました。(シッポの(Y)は木目仕上げのことで、他に黒の(B)があります。)購入者の中には「木目がチャチイ」と言う人もいましたが、立派そうじゃありませんか。写真では大きさがすぐにわかりませんが、幅は12センチ余り。パソコン回り用の小さいスピーカーです。アップルのサイトやお店で見たときはボーズの Companion もいいじゃないかと思いましたが、別にボーズが好きなわけではないし、日本にいい専門メーカーがあるのですから、まずはそっちへ行きたくなったのです。

オンキョー(音響)は私が子供の頃から専門メーカーとしてステレオ売場にデンと存在していました。家にはモノラルのレコード・プレイヤーがありましたがステレオが欲しくて、親の予算の10倍20倍のカタログばかり集めてきては熟読したものです。わかりもしないのに「stereo」なんて雑誌も買いました。当時のトリオはKenwoodになって普及品を作って時流に乗り、サンスイ(山水)は経営でたいへんな目にあってその後どうなったのか、DENONはデンオンだった記憶しますが、今見るとデノンになっていたり。40年もたてばいろいろあります。そんなことを思い出しました。

さて、このスピーカーは2003年の発売だそうで、もう終わりに近いのでしょうか。アマゾンでは残り5台(8月2日時点で残り3台)とあり、量販店では見かけませんでした。あちこちで読んだ購入者のレビューではいずれも中高音がかなりの好評で、低音では各人の好みで評価がわかれます。低音が出るかでないかではなく、その出方についてです。私の耳がそこまで繊細かは知りません。

値段はオンキョー直営の販売サイト「オンキョー・ダイレクト」で1万6590円、アマゾンでは1万3748円、どちらも送料無料、その差2842円。ただしオンキョー・ダイレクトは購入、返品、相談、ユーザー登録、修理、など全部が一本で便利です。また返品期間30日、無料修理保証3年間、手数料なしの代引きもあります。一方アマゾンのページのどこを見ても保証のホの字もありません。もちろん普通の保証は付くでしょうが、売ったら自分は何もしない=安い、というとでしょう。(バッタ屋か?)

今頃知りましたが、オンキョーは大阪のメーカーでした。保証期間中の修理は家に宅配便が来て持って行ってくれて、修理が済むとまた宅配便で届けてくれるという仕組みだそうです。保証期間後はそれを自分でやるから、都内に窓口のあるメーカーの品物よりお金も時間も余計にかかることになります。Kenwoodの修理なら神田の本社にターンテーブルを持ち込んで、帰りに薮蕎麦でザル一枚なんて楽しみがありましたが、今調べたら引越しちゃったようですね。しかしソニーみたいにああも頻繁に修理窓口に出向かにゃならん、ということはないだろうと期待します。

というわけで、オンキョーの GX-D90(Y) をオンキョー・ダイレクトで買うことに決めました。(しかし今はクレジットカードの再発行待ちのため、しばしお預けです。)

● オンキョー 公式サイト。製品紹介以外に、オーディオの楽しみ方、知恵、テク、音質重視の音楽ダウンロード、購入後の製品の使い方やユーザーからのアドバイスまで、たいへん充実したサイト(+ブログ)です。エライ!

● オンキョー・ダイレクト

それでも気になるのは「パソコン回りのスピーカー(1)」で書いた「Dwarf」というあやしげなスピーカーです。天井から吊るしたいという好奇心に負けていまうかもしれません。でもそれだったら「モニター」を買うべきだと思います。しかし「モニター」との違いを今一つ理解していませんので、自分の用途と環境と予算をふまえて確認しておこうと思います。


(ブログ内関連記事)
パソコン回りのスピーカー(1)必要になった理由
パソコン回りのスピーカー(2)どれにしようかな
パソコン回りのスピーカー(4)モニターについて(予告)

2008年7月28日

パソコン回りのスピーカー(2)

「パソコン回りのスピーカー(1)」に書いたとおりで、スピーカー選びを続けています。この種の品物は値段はピンキリ、デザイン千差万別、機能チンプンカンプン、おまけに安くても名機があったり高くても評判がボロクソのものがあったり、日頃情報に接していない素人にはわけがわかりません。まずは目的を明らかにしてみます。

ふだんは内臓スピーカーとイヤホンで充分ですが、音楽制作ソフトで作った曲をモニターするために、必要なときだけ簡単に繋げてそこそこの音が出るもの、左右の音がわかるもの。そのあたりが条件です。

USBケーブルで繋ぐスピーカーが、コードも邪魔にならず便利だと思いましたが、今はAC電源、ヘッドホン・ジャックで繋ぐのが主流だそうです。理由はいろいろあるようで、判ったような判らないような。聞きかじりを寄せ集め、好みを反映しつつ、候補にあがったのはこんな感じです。


● ヤマハ NX-10

探し始めて最初に目を奪われたのはヤマハの〈NX-10〉でした。高さ10センチ程の横長で、最高にカッコイイと。スピーカーを4つ使って音が良いそうだし、電源はUSB、ACアダプタ、乾電池の3つ巴。ステレオが一つに収まっているから接続のコードが邪魔にならず、使いたいときだけ繋いで使うのにいいと思いました。ヤマハの宣伝もリキが入っています。しかしヤマハが量販店に置いてあるのは稀で、現物をまだ見ていません。低音も出るといいますが、この大きさで実際どんな感じでしょう? 定価が2万5千円ですからね。高すぎますけどね。


● Dwarf

しかしこんな変なものを見つけてしまいました。興味津々です。潜水艦のソナーの技術を応用したとかで、直系5センチのカメラの交換レンズみたいな物。これ一つでステレオ・サウンドが360度に広がると。本棚やテーブルに載せれば共鳴して、本棚もテーブルもスピーカーになってしまうと。いいお酒の瓶を載せると音が良くなる、お酒のグラスを載せていい音楽をかけるとお酒が美味くなると。等々。1万9800円のところ期限付きセール価格9800円。いや〜、このいかがわしさに心が揺れます。


● ソニー SRS-U10

お店で見て、すっりした姿が気に入ったのはこれ。家の中で作業場が定まらず、やりかけのいろんなものが散らかった中で、使いたいときだけ持って来て使う、という使い方になるのですから、左右に分かれていない方が便利だと思うのです。ツマミは電源と音量だけ、入力はミニプラグのジャックが1つとは一見トホホですが、実際の用途では問題ないかもしれません。電源はACだけです。音を聴かせてもらいましたが、お店が騒々しくて他機との違いの判別は困難でした。でもポドキャストを聞いたり、軽く音楽を聞き流すには充分かもしれません。税抜きのメーカー価格は8300円。1万円のスピーカーの音がずっといいなら、そちらが欲しくなるはずの微妙な値段です。プレゼンはもとより屋外で使うこともないでしょうから、ヤマハNX-10 との比較ならこちらのほうが賢明かもしれません。


● Bose Companion 2 II

見た目のカッコよさ、ある程度の重さ、邪魔にならない大きさ、一般の評判のよさ、騒々しい店内でもわかる音の良さ、こうした点でいいと思ったのはボーズのCompanion 2。パソコンの両脇に置くこと=近い位置で聞くことに特化した製品であること、したがって小さな音でも音質が落ちないという特徴があるそうです。アップルのサイトでもユーザーの評判は上々で、6畳8畳くらいなら、部屋全体で聞いても悪くないようです。またお店でヘッドホンも試しましたが、これを通すと音がよくなる気がしました。割引率は大きくなくて、量販店でも1万4千円台です。ボーズは音に癖があるとか、音楽の種類を選ぶとか、人によって好き嫌いが分かれるとか、いろいろ聞きますが、今のところ候補の一つです。


● Harman/Kardon Soundsticks II

お店で聞いて明らかに音がよかったのはハーマンののSoundStick II。いわゆる2.1ch(にーてんいち・ちゃんねる)で、低音用のスピーカーを一つ加えた3点セットです。美しい居間に3つを並べてもいいけれど、この棒みたいのをパソコンの机の両脇に立てて、机の下に大クラゲ(ドームともいう)を置けば、邪魔にならずに重低音を楽しめる、というわけです。しかし空間占拠の絶対量というものが問題です。足下まで整然とした作業机を持っている人でないと‥‥‥‥ またアップルのユーザー評では、音はいいけどクラゲのてっぺんが穴だから埃がたまるのが心配だ、という話もあり‥‥‥‥ 値段も量販店で2万円超と少々高めです。(まあ、私には現実的じゃありませんが。)


● オンキョー GX-D90(Y)

さらにあれこれ見ているうちオンキョーのスピーカーが気になり始めました。木目と黒があり、私なら木目です。販売価格帯は1万3千円台〜1万6千円台で、ちょうどボーズのCompanionと比較できそうです。細かいところを調べているところですが、こんなに小さいのに入出力のジャックが金メッキとは泣かせます。とはいえ大きさは上のボーズの倍もあり、重さもツマミの付いている右側は3キロ以上です。そうなると、まずスピーカーの置き場所を定め、使いたいときにMacをそこへ持って行き、Macにプラグを差して使う、ということになりそうです。


ところで、スピーカーにはいわゆる「スピーカー」と「モニター」というのがあって、素人にはよくわかりません。モニターでは edirol や M-Audio 以外は聞いたこともない外国物が多く、メーカー名ががらりと変わります。

モニターは音楽を作る人が作っている音を確かめるための道具で、出来上がった音楽を楽しむのに使う普通のスピーカーとは少々造りが違うそうです。音質が大事になりますから、大きさや重さや値段がある程度以上になります。いわゆるパソコン回りのスピーカーのような多様な色もデザインもなく、昔ながらの四角い形で、左右2本をセットで使うのが普通です。だからといって、CDやダウンロードした曲を聞くのにモニターでは不都合があるのかどうか、そのへんはわかりません。

私のレベルでは音が出ればいいのかもしれませんが、いちおう素人なりにDTM(デスクトップ・ミュージック)で使いたいのですからモニターのほうがいいのかもしれません。というわけで、次回はモニターのことを調べてみようと思います。


(ブログ内の関連記事)
パソコン回りのスピーカー(1)必要になった理由

木綿のキャップ、もう一丁

27日、吉祥寺へ行ったついでにユザワヤに寄りました。夏用のニット帽を編む天然素材の糸が目当てです。近頃とみに目立つ後ろ頭のツムジのハゲを隠すため、室内でもかぶっていられる小さいキャップがもう一つ欲しいのです。しかしどうもピンとくる糸がありませんでした。

用事を済ませたあと、アーケードの商店街をプラプラしながら、四つ角の所にある帽子屋さんに(もちろん「SALE」の文字につられて)に寄りました。そこでちょうどいいのを見つけましたよ。真っ白ではない白の木綿で、細編みと鎖編みが交互のほんとに簡単なかぎ針編み。小振りな、欲しかった大きさです。1600円ですが、糸代+編み賃ですからね。それにちょうどいいのを一つ買っておくと、この大きさを参考に色違いや模様入りを自分で編むのにいいんです。

こないだ芸大で買った iichiko のブタを付けてみました。なかなかよろしい。これに大竹伸朗の直筆サイン入り缶バッヂを付けたら更にカッコイイかも! (7月27日)

2008年7月27日

とつぜん阿波踊り@神楽坂


昨日の夜のこと、たまたまちょっと聞きたいことがあってPさんに電話すると「今日は神楽坂の阿波踊りを見てきた」と言うのです。神楽坂はPさんの地元ですが、阿波踊り? 初耳でした。

東京の阿波踊りといえば高円寺が有名ですけど、実は最初にもちこんだのは神楽坂で、今年は37回目だそうです。毎年恒例の夏のお祭りで、今年は23日24日が「ほうづき市」、25日26日が「阿波踊り」という日程なのですって。私は飯田橋には何度も行きましたが神楽坂という地域は未踏です。Pさんの話をききながら絵が浮かばないのがもどかしく、またそれが楽しそうなものだから、ちょっと行ってみたくなりました。それに買ったばかりの浴衣を着て行けるじゃありませんか。

というわけで、今日の午後は別の予定があり少し迷いましたが、そちらを延期して神楽坂に行くことにしました。私、一人でも平気ですから。

地下鉄の飯田橋駅を下りて、キョロキョロしながら「神楽坂下」「毘沙門天(お寺)」方面に出る階段を上ったら、そこがもう踊りの始まる場所でした。テレビで見た高円寺の阿波踊りは大きな道路を使って整然としていましたが、神楽坂は普通の商店街の通りで、道幅は広尾商店街と変わらないくらいです。(やっぱり広尾のほうが狭いかな。)ですから踊りは道いっぱいだし、人出は多いし、たいへんな賑わいでした。歩道の端には敷物をしいて座りこんだ見物客がずら〜っと並び、その後ろに立ち見が並び、残った部分を人が行き来するのです。商店側ではどこもお店を開けて、多くのお店が屋台を出して食べ物を売っていました。(プロの屋台はいないのでした。)私は立ち止まったり歩いたり、気ままに見物したのですが‥‥‥‥なにしろエライコッチャ、エライコッチャの太鼓とカネの大音響に包まれているのですからね、血が騒ぐというのか、すっかり盛り上がっていました。

前の晩に「もし神楽坂に来たら電話して」とPさんが言ったので、公衆電話を見つけたときに電話をしました。来てよかったと伝え、教えてくれたお礼を言うためです。ところがPさんは商店街まで出て来てくれるといいます。おお、これは2倍楽しくなりそう! (会えるんだったら浴衣を着てくればよかったと後悔しました。出るときが慌ただしくて、着替える時間がなかったのです。)

しばらくしてPさんと合流し、一緒に踊りを楽しみました。私達も踊りたいね、練習やってるよ、なんて。昨日も今日も15の連が踊ります。地元中心ですが他の区や他県からの参加もあり、ほんとに個性さまざまでした。とにかく踊り手達の姿がいいっ。髪をきりっと結って、着物をしゃきっと着て、それだけでも粋で参っちゃいます。踊りもそれぞれの振りがあって、途中で止まって見せ場を作ったり、走るようにテンポが上がったり、急緩の変化にとんでます。また男衆の腰をうんと落とした勢いのある踊りも格好がよく、いや〜「踊りの上手い亭主」なんていうのもいいなあと思いました。(7月26日)


阿波踊りの中心、毘沙門天前は一番の人だかり。すごい。
来年は必ず浴衣で、ほおづき市にも行くぞと心に誓うのでした。
(神楽坂の巻、つづく)

● 神楽坂エリアネットワーク 阿波踊りをはじめ、神楽坂商店街と町の情報満載のサイト

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