お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2009年2月28日

ブリテン歌謡ショー

この曲が出た頃にテレビで一度見たきりでした。再会できて感激です。
(無効になっていた動画を差し替えました。2011/6/21)

Coffee and TV


ああ泣けますね。(それと、やはり西洋では左から右へ歩くのですね。日本の絵巻物と逆ですね。)ナマイキだとかアホだとかさんざんいわれましたが、そういう子もいなくちゃね。私がblurを知ったのはずいぶん前で、たまたまテレビがついていたときのとんねるずの番組でした。バラエティの途中にドラマがあって、木梨がミュージシャン志望でロンドンに修行に行っているという話です。薄汚いライブハウスにやっと出演するけどサッパリ受けない…………というところで、木梨の前か後にふてくされたようなバンドが一曲演奏するのですが、それがカッコイイ。字幕に「blur」と出たから、blurという名前のバンドだと知ったわけです。その後CDも3枚ほど買い、90年代半ばのお気に入りでした。

さて、上のビデオの冒頭で女の子が電話を受けているあたり、画面の右端に大きなトースターがありました。ああいうのが欲しいんです。食パンをイギリス式にこんがり焼きたいんです。

Funny Little Frog


2006年にいちばんたくさん聞いた曲です。イギリスのポップスの王道みたいじゃありませんか。インターネットで聞けるBBCのラジオ番組で知って、すぐにシングルのDVDを買いました。わりとしょぼい映像だし聞くたびにDVDを出すのも不便で、あらためてITMSでダウンロードしたわけです。Belle & Sebastian はアルバムを買っても好きな曲はほとんどありませんでしたが、この清潔感は捨てがたいのでした。

Yellow


たまたま夜中に小林克也の番組を見ていたとき、いい曲だということと一体どうやって撮影したのだろうということを言ったので、録画ボタンを押してから聞いたのでした。おかげでその後何度も聞くことができました。もちろん「Viva La Vida」はすばらしいけど、ポップスはあまり立派だと遠い気がしてしまいます。


有名なバンドしか知らなくて恥ずかしいっす。緑色の背景に線書きのアニメーションのビデオでデンマークの王様のことを歌った歌がずっと気になっているのですが、メモをなくして題もミュージシャンも思い出せません。悔しいっす。

でも(懐メロをのぞくと)十年さかのぼってこれしか好きなものがないなんて、つまんない時代です。どれもたまたま知って気に入った曲で、積極的に探して見つけたのではありません。もうずっとポップスを聞く気がしませんから。日本で「リバプールサウンド」とよんだ「mersey beat」の時代、アメリカのR&Bの時代、70年代のロックの時代、80年代のシンセポップの時代…………あれもこれも素敵でカッコイイ音楽ばかりだったのに。私が年をとっただけが理由じゃないと思いますよ。(多くの支持を持つ重要なサブカルチャーであり大きな産業であることは変わらなくても、ハリウッド映画と同じに衰退しているのじゃありませんか?)(2月25日)

2009年2月27日

三ツ葉屋でベビーヤーン


三ツ葉屋さんは地下鉄青山一丁目駅の上、新青山ビルの西館1階にある毛糸屋さんです。知る人ぞ知る老舗で、きれいな輸入糸を多く扱っています。去年の9月のセールのとき、出かけて行ったらお休みでがっかりしました。(日曜日が定休だったのを忘れていたとは、ずいぶんご無沙汰したものです。)2月のセールを見逃すわけにはいきません。今日は冬に戻ったように寒かったけれど行ってきました。

友達の若き奥様が3月に出産予定とのこと、ここはひとつ赤ちゃん用(胴着など)を編もうと思いました。だから今日の第一目標はベビー・ヤーンです。

いちばん普通のストレートヤーン(いわゆる中細、極細)も良いのですが、赤ちゃん用がなぜ赤ちゃん用かというと、第一にケバだたないことです。糸を拠ったとき、繊維が短いと端が外にはねてケバケバするし、繊維も抜けやすくなります。そういうのは赤ちゃんによくないので長い繊維を使います。それゆえに高級品になります。また肌合いが柔らかいことも同じくらい大事です。(なお、羊毛は皮膚のアレルギーがほとんどなく、稀にアレルギーを起こす場合はたいてい染料に原因があるそうです。)(ついでに:繊維の長さは羊の種類にもより、短いから安物と一概にはいえません。大人用の糸では短さを生かしたツイードなど高級品もあります。でも粗悪な毛糸に繊維の短いものが多いのは事実です。)



Dolce Amore ドルチェ・アモーレ(Filature di Crosa イタリア製)中細程度/綿100%/50g/180m
暖かくなる季節のお誕生ですからウールよりも木綿がいいのじゃないかと思います。(素人考えでしょうか。)お店で尋ねると、本当に木綿の赤ちゃん糸がありました。オーガニック・コットンではありませんが、とてもきれいな、見るからにいい糸です。うすい生成色がいいと思いましたが品切れで、こちらにしました。品のよい、いわゆる「ベビー・ピンク」。(パウダー・ピンクかな。)男の子か女の子かわかりませんが、こんなきれいな色ですからジェンダーにこだわることはない、と私は勝手に思うのですが。とても柔らかい糸です。

標準ゲージは28目30段。試し編みをすると、糸が丸くて編みやすく、3号できれいに編めました。26目でゆるめですが、お手本はこれから探すのだし、生まれたての赤ちゃん用は形が単純ですから、お手本どおりでなくても自分のゲージで編めばいいと思っています。



Baby Merino ベイビー・メリノ(Jeager イギリス製)合細程度/毛(メリノ)100%/50g/183m 
赤ちゃん用でも淡い色ばかりじゃつまりません。一つくらい濃い色や段染めがあってもいいのではないかと。きれいな青みが3色入っています。先ほどと同様、これを男の子用と決める理由もないと(勝手に)思います。

こちらは試し編みが今一つです。標準は3号で28目36段。でも3号では太く、2号で編んでも目が揃いません。2号できつめに編んでやっと様になるかなと。でもそのゲージでは細かくて(今の私には)編むのが大変だと思いました。3号で編めないかと何度も試しているところです。(やはり26目になりそうです。)手触りは特にフンワリしているでもなく、むしろサラっとした感じです。(それもいいことです。)これは何ヶ月かたってからの赤ちゃん用かもしれません。1才用くらいをのんびり編みましょうか。

フランスのブートン・ドール(Bouton d'or)にふんわりとしたベビーヤーンがあり、脱脂したような不思議な風合いの糸でしたが、たしか白、黄色、水色の段染め糸があって、男の子にも女の子にも向くはずです。日本の糸も気になりますし、また見に行こうと思います。

他にもいろいろ買いました。いつもの悪い癖で、気に入ったものを無計画に(デタラメに)あれこれ買いました。果たして何か作れるのでしょうか。(2月26日)

雪が降りました


いくら東京でも年に2、3度雪が降らなければ冬じゃありません。あの寒さを乗り越えたのだという記憶がないと、春がきても後ろめたさを感じます。

これは実質この冬最初の雪。夕方、庭に少し雪が残っていました。雨で消えないうちに証拠写真を撮りました。ちょうど近くに小さい梅が咲いているので真上から見下ろしたところです。(今日もピンぼけです。)

2009年2月26日

サンドイッチハウス・グルメ


地下鉄青山一丁目駅の上に建つ新青山ビルディング。その商店街はお洒落なもの、贅沢なもの、きれいなもの、美味しいものがいっぱいです。去年からのお気に入りはサンドイッチ屋さんです。おいしいパンに端っこまで具がたっぷりのサンドイッチと、他にチーズケーキ、スープ、お豆のサラダなどがあります。オーガニック・コーヒーは軽い味で(私にぴったり)、おかわり自由! ミルクは大きなピッチャー入りで、途中で取り上げられることもありません。(350円)

毛糸の三つ葉屋さんに行った後はここで一服。オーガニックコーヒーを飲みながら買った毛糸を眺めて「ムフフ」と完成図を妄想します。その間に家で食べるサンドイッチを作ってもらうのです。前回クラブハウスサンドが美味でした。今日は胚芽パン+ロースハムと野菜(トマト、アボアド、レタス/880円)にしました。それとミネストローネ(350円)。やっぱり美味でした。サンドイッチ屋さんとは思えない、色がきれいな手提げの紙袋は必ず再利用します。(2月26日)

2009年2月22日

「とらむぷ繪」by 川上澄生



川上澄生の名前や作品はそれとなく目にしてきたと思います。あらためて見ると、明治生まれの父親の本箱から出てきそうな絵のトランプです。トランプが好きというより、一度にたくさんの繪があるからそそられます。とくにこれは
  スペード 中国
  ダイヤ  アラビア
  クラブ  日本
  ハート  ヨーロッパ
という4種類のテーマでで、全ての札に建物、鳥、動物、虫、花、食べ物、人(武将とお姫様)が描かれています。とても素敵です。

サントリー美術館の向いの雑貨屋さんにありました。店先に見本が少し出ていたのを通りすがりに見て、思わずほしくなりました。奥野かるた店製。1890円。(若い頃にこのお店の前を通ったことがあります。たぶんお使いの途中で中に入る時間はなかったのですが、かるた、トランプ、ゲーム類の専門店で、面白そうな所でした。)

略歴を見ると、川上澄生は明治28年横浜生まれ。大正時代にカナダ、アメリカ、アラスカで過ごし、英語教師になったとあります。美術学校出身の版画家ではなかったのですね。でも棟方志功はこの人の版画を見て洋画から転向したそうです。「とらむぷ繪」は昭和14年制作。戦争中の19年に限定20部を刊行したそうです。(2月17日)

2009年2月20日

「世界らん展・日本大賞2009」


ひと月前にキルトを見た東京ドームで、今日は蘭の花です。蘭が好きな人にこの展覧会は蘭はたまらないでしょう。しかしこんなに人でいっぱいとは思いませんでした! お昼前後はすごく混むと思い、コーヒーで時間をつぶして2時頃に行ったのですが、まだまだ人の波は途絶えません。

西武球場で毎年やっているバラ展のバラが蘭になった感じです。みごとに育てて花開かせた蘭にいろいろな賞が授けられ特等席に展示され、次に沢山の優秀な「作品」が種類や分野ごとに並びます。また蘭を用いたフラワーアレンジメント、大掛かりな、多くのグループによる蘭のインスタレーション(六畳前後〜の与えられた空間を構成するもの)など。そしてたくさんの売店。蘭のことを何も知らずに初めて行った私ですが、意外と面白くて私なりに楽しみました。

ここでは皆さん写真を撮りまくりです。私もたくさん撮りました。よく撮れたと思うものをご披露いたします。(クリックすると大きくなります。)


あるインスタレーションの一部。


バニラの香りのする蘭でした。


キモチワルーイのがお好きな人だけ大きくしてご覧ください。


しだれの蘭です。





たいへんな人出でした。(今ちょうど展覧会のテレビCMを見ましたが、宣伝に出ていたものを私は何も見なかった気がします。大使夫人のテーブルセッティングですって?)



高い所にある日本大賞2009受賞作品を撮影する人々。このあと私も撮りましたがピンぼけでした。(2月19日)

● 世界らん展公式サイト 2月22日まで開催

2009年2月19日

馥(ふく?)・本場的中国昼食


馥郁の「馥」です。2月11日付で書いた、飯田橋の日中友好会館美術館の向かいにある中国式のお茶のお店です。(同じビルの向かいです。)今日ふたたび展覧会を見に行きましたので寄りますと、ちょうどお昼時のこと、しっかりランチタイムをやっていました。

ご飯物の定食(1050円)と麺類(840円)が十数種類。これはめっけものです。店内は思ったより広かったのですが、とうぜん満席で少し待ちましたよ。私は豚肉と高菜の汁ソバにしました。過去に食べたのは細切りの豚肉、高菜、タケノコの組み合わせでしたが、ここではタケノコではなくキャベツ。細かく切った高菜がものすごく沢山盛り上がっています。醤油味のスープは少し甘みがありかすかに八角の香り。麺も丸くてどくとく。本場の中華ソバを食べている美味しさでした。Pさんは海鮮と野菜の塩炒め。ご飯、卵スープ、香の物、杏仁豆腐付きです。(カメラのせいで小さく見えますが、実際は丼より大きなお皿です。)ぜひお茶の時間にも来たいと思いました。(2月19日)

(追記:2月27日)その後Pさんより。Pさんのご主人のお友達からの情報によると、このビルの地下にある中華レストランはもっとお勧めだそうです。行ってみたくなりました。

2009年2月18日

久しぶりにディーン&デルーカ

六本木へ出るのは稀ですが、行けば気になるのが東京ミッドタウンにある Dean & Delucaという食品店のお惣菜です。サントリー美術館の帰りに久しぶりに寄りました。今回も目に入ったおいしそうなのを無秩序にいろいろ。そしてどれもおいしいのでした。(とり急ぎ容器のまま写真を撮りました。)



前にキノコのマリネが美味しかったので再び。でも取り合わせが違うそうです。今回は3種類のオリーブと。キノコは舞茸、しめじ、マッシュルーム。マリネといってもほとんどお酢を感じません。これはオイシイ!



新玉ねぎの茎と葉をグリルしたもの。え〜、そんな物がこんなオシャレに!と思いますよ。緑色のきれいなディップ付き。枝豆のピューレにオリーブオイルや秘密のハーブなどを調合したような感じです。(これはぜひ真似したいもの。お酢を控えめのフレンチドレッシングでいいじゃない。)付け合わせに長いまま盛るのもカッコよさそうですが、食べるのには大きく切ってから盛るほうがいいと思います。100g/525円。これは109gの図。



ハムとほうれん草の、基本形キッシュ。厚みがあって大きくて、チンするだけでサクサクのトロトロ。ワンダホーです。



タコと菜の花を添えた、緑色がきれいなリゾット。固まった状態で円筒形に型抜きしてあります。このままチンすればトロ〜リ。840円。(これは少しお味がしょっぱめでした。しょっぱい副菜を避けることで解決。タコは加熱しても柔らか。)



(この写真だけは半分をチンしたもの。)若鶏とりんごの煮込みパイケース。りんごの入ったグラタンみたいなホワイトソースを薄切りの鶏肉で包んでパイ皮で包んだものでした。200gほどあり、私なら2回分。1つ420円なんてスーパーのお惣菜よりお買い得。

全体に薄味で、たまに食べるとこれくらいが美味しいのだと気づきます。(私はついつい味付けが濃くなってしまうのです。)また、このお店は容器もよくて、たとえばキノコとリゾットが入っていたのは電子レンジで使える白いタッパ。しっかりしていて白くてきれいで、保存容器として保存版です。プラスチックのカトラリは黒。ここのは必ず付けてもらいます。(2月17日)

2009年2月17日

「国宝・三井寺展」



朝Pさんから電話があり、今日サントリー美術館に行こうというのです。「三井寺展」をやっていて、ふだんはお寺に行っても見られない宝物をたくさん展示しているそうです。しかも、今日は休館日なのに、なぜか見せてもらえる上にレクチャーもあるというのですからお誘いをありがたくお受けして、お昼から六本木へと出かけました。

ずいぶん前ですが、三井寺には行ったことがあります。でも有名な井戸を見たくらいしか思い出せません。展覧会は、私の分類では、書き物、仏像、障壁画があり、拡張高く見応えがありました。私がいちばん面白かったのは開祖の智証が長安で学んでいるときに現れたという神様の像です。像そのものが奇妙な姿をしているだけでなく、お寺も「神様」の像をどう扱っていいかわからないところがあり、でも「神様は祟るから」とても丁重に扱っているというお話でした。それを聞いた後に展示室へ行ったため、ちょっと怖くて遠巻きに見ました。仏像は立派なものばかりでした。展覧会の目玉は何といっても(ポスターにもなっている)有名な黄色い不動明王だと思ったのですが、3つ目の展示室で「観音菩薩像」を一目見るなり、その美しさに心をうばわれました。光背が失われ、後ろ頭も欠損部分を粘土で補ったように見えます。しかし正面に傷はなく、大きく華やかな髪飾りや装具もそのままで、たいへんみごとでした。合掌。


● サントリー美術館・国宝三井寺展 3月15日まで。会期中展示替えが多数あります。

管楽コンサート@パルテノン多摩



Iさんは旧友のIの生物部の後輩であることから私も知り合いの中に入れてもらっています。長野の自然の中で人も羨む自給自足の生活を営んでいますが、実はご夫婦ともフルート演奏家であり、一人息子のRくんも音大でフルートを専攻する音楽一家です。今日はパルテノン多摩の小ホールで、そのRくんのコンサートがありました。音大生を中心に11名による管楽器の。フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、それにピアノとマリンバという珍しい組み合わせで、準備に1年をかけたそうです。

こういうコンサートが好きなのは、プログラムが演奏者の好みを反映して個性があることです。管楽器のアンサンブル曲が多いことからフランスの20世紀初頭の作品が中心だそうですが、

  ジャン・フランセ「安らぎの時間」
  ジョセフ・カントループ「田舎風」
  ダリユス・ミヨー「ルネ王の暖炉」
  マドレーヌ・ドゥリング「フルート、オーボエ、ピアノのためのトリオ」
  カミーユ・サンサーンス「動物の謝肉祭」

サンサーンス以外は名前すら知りません。しょっぱなから不協和音というのか、オンチにしか聞こえない合奏曲なのですから人を食っています。聞き手にはわかりませんが、演奏が難しい曲もあったそうです。そのように野心や思惑が入り交じるのが面白いのです。私じしんは古い音楽が好きで、なかなか生で聞くことのないオーボエやファゴットの音色も楽しみました。ただ、学生だからと言っては元も子もないでしょうが、ちょっとお行儀がよすぎる?というか、全体にもっと大きな音ではみ出すくらいの勢いがあってもいい気がしました。勝手な感想ですが。Rくんは司会もやり、曲の間には演奏者の解説が入るなど、親しみやすいいい雰囲気でした。

それにしても学生が立派なコンサートホールで自主コンサートを開くなんて、今は普通のことなんでしょうか。美大生がグループ展を開くのとはわけが違うでしょう? なんと恵まれた人達だろうと思いました。

今日はとつぜん冬に後戻りして、夜の多摩センター駅を下りると本当に冷たい風が吹き抜けていました。フード付きの「綿入れ」コートを着てきて正解でした。(2月16日)

2009年2月16日

ネパール歌謡ショー

音楽はアートと同じで国境線など関係ないとつくづく思います。YouTubeは芋づる式ですから、パキスタンのポップスを追っているうち国境侵犯してインドに入り、インドだって広いのに、いつの間にかネパールにいたりするのです。

というわけでネパールです。ふだん馴染みのない音楽を現地映像付きで見られるのは楽しいことです。まず風景、建物、登場する人々の顔立ちや服装、踊り方や仕草、その他よくわからない諸々を含めて。欧米化が進んでいない地域には個々の土地柄が残っています。それは貧しさでもあるかもしれませんが、音楽では欧米化が進んでいない=歌が商業化していないという良さがあると思います。たとえば今でも伝統的な楽器の音色、旋律、唱法などが残っているのはいいものです。(音質のいいものが多いのでヘッドフォンかスピーカーで聞いてほしいと思います。)

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これは少々滑稽な口説き歌のようで、中世のフランスのトルバドールにあるのと(Pastorale)同じではありませんか? きっと大昔から世界のいろいろな所にある共通のテーマなんですね。身分の高いお金持ちの男(フランスでは騎士)が通りすがりに野良仕事をする村娘を見初める歌だと思います。男は上手いことをたくさん言うのですが、貧しく無学なはずの娘はすごく機知にとんだことを言ってケンもホロロに袖にするのです。ここで彼女が何と言い返しているのか気になります。(このビデオでは間奏部分は男の妄想ですよ。)たぶん民謡でしょう。軽快なリズムの音楽。まわりの女の子達の紫のブラウスがかわいい。どうしてアクセスが220ぽっちかと思います。

次のビデオは何故か最初と途中に街頭インタビューが入り、歌は1曲と半分入っています。どの地方かわかりませんが、きれいな山(ヒマラヤ?)が見える所です。ネパールの「サウンド・オブ・ミュージック」。



冒頭の花はシャクナゲでしょうか。私はこういう歌がけっこう好きで、素朴な民族衣装は着てみたくなります。とはいえこうした伝統的な歌は風土や人々を理想化します。今という時代では誰が何をどう歌うのでしょう。日本の歌謡曲にあたるような恋の歌はよりどりみどり、背景や衣装が面白いものもいくつかありました。アジアン・ポップス系はどこも同じでナニです。でも意外なものもありました。

現在「国境のない」音楽といえば…………ラップ? ネパールのラップ!? ラップのある所、都市の荒廃ありという先入観があるのですが。たくさんの中から一つ。「Nepali(ネパール人)」というのが曲名でしょうか。とても真面目で、強いメッセージを感じます。内容はまったくわかりません。残念です。



おわりに「ネパールは一つしかない。ネパールを救おう」という英文。どんな危機を訴えているのでしょう。というわけでWikiを見たら…………ネパールは政情不安、めちゃくちゃでした…………。

最後に変なのを一つ。笑いましょ。



でもこれ、ラップなの? お母さんの服がきれい。お家がかわいい。(2分40秒だったらもっとよかったかもネ。)

北京から一時帰国したKちゃんが中国の歌はYouTubeで聞いていると言うので、今更ながら「あ、そうか」と気がつきました。インターネットではどうしても英語圏ばかり見ていましたが、音楽ではもっと活用すべきなんですね。じっさいに検索してみると、YouTubeはびっくりするほどいろいろな地域の音楽がきける媒体でした。(小泉文夫が生きていたら泣いて喜んだかもしれません。)

2009年2月15日

インド歌謡ショー(豪華版)

いやあ極楽極楽。私の来世がマハラジャだったら自分のお誕生祝いにはこういうのをやりましょう。庭の一部に山と滝を作って、照明とセットを組んで、大勢のお客様にご馳走をふるまい、村人も呼び、あとは美酒を片手に一晩中…………酔ってみんな眠ってしまっても、いい夢を見てもらうために次から次へ朝まで続くエンタテインメント。(いずれも音がわりと良いのでヘッドフォンで聞くほうが楽しめると思います。)


「Chhupa Rustam」という映画だそうです。衣装は古風ですが現代物の推理ドラマです。(3月26日追記)
こちらは「Devdas」という映画の「Dola Re Dola」という歌です。日本で公開されたでしょうか。(大画面で見たい!)(動画が無効になっていたので差し替えました。2011/6/21)


日本の演歌のように少し昔をひきずったような流行歌を聞きたいのですが、みんなが英語を話す国では欧米カルチャーに直結しているようで、少なくともYouTubeでは探すのが難しいのでした。(いいのを見つけたときにまたまとめたいと思います。)

こちらは古典の正統派です。しなやかで優雅で、どの瞬間もなんという美しさ。


この伝統があってこんにちのエンタテインメントがあるのですね。思えばインド人はシバ神の昔から踊っているのでした。

(おまけ) Aishwarya Raiという名前の女優さんで、上の「Dola Re Dola」の中心で歌って踊った二人の一人です。たいへんな美女。やはりインドの衣装が最高ですね。見ているだけでご利益がありそうです。



調べると、インドの映画はやはりイギリスのamazonが購入しやすいようです。ヒンズー語版英字幕付きのDVDがたくさんあり、「Devdas」(2003年)は今でも人気第5位にありました。(同じ題名で値段の安いものは字幕がないとかリージョンの制限があるとかかもしれません。購入する時は確認しましょう。)一つ目の映画は題名も曲名もわかりません。気長に探すことにします。

2009年2月14日

「フロイトと非ヨーロッパ人」


フロイトと非ヨーロッパ人
エドワード・サイード著/長原豊訳
平凡社/2003年10月24日発行/1600円

サイードの著書というよりは、サイードによる表題の講演と、その返答としてジャクリーヌ・ローズなる人物の講演を中心に、訳者のあとがきと解説も含めて小論集のようなもの。「非ヨーロッパ人」というのは私が日頃何かと意識する言葉の一つですが、「オリエンタリズム」の著者であるサイードがどういう意味でこの言葉を使うのか興味を持ちました。さらにフロイトがからむとどういう話になるのかと。今時腰巻きがないんですから読む前に要約できません。インテリ向きの本だったかもしれません。

というわけで、amazonにある商品説明(解説)を先に読みました。精神分析で有名なフロイトはユダヤ人ですが、ユダヤ教の教祖はユダヤ人ではなく、その始まりはエジプトの非ユダヤ的一神教にあったと考えていたそうです。勿論イスラエルはそんなことを受け入れませんでしたが。パレスチナ人のサイードはそのフロイトの考えに影響を受け、そこからユダヤ人のアイデンティティやユダヤ人とパレスチナ人の政治的な相互理解の可能性を考えた、ということのようです。で、「非ヨーロッパ人」がどこに出てくるのかわかりませんが、とりあえず読んでみます。(2月13日)

「日本でいちばん大切にしたい会社」


日本でいちばん大切にしたい会社
坂本光司著
あさ出版/2001年4月1日発行/1400円

腰巻きには「心を打つ5つの会社のストーリー」というキャッチ。

80年代半ばのベストセラーに翻訳物の「エクセレント・カンパニー」がありましたっけ。アメリカの超優良企業の中でも真に優れた企業が、どう優れているのか書いたものでした。世界を股にかけて莫大な利益を上げるだけはない共通の条件として、優れた商品・サービスを提供し、公正なビジネスを行ない、研究開発に力を入れ、顧客を大事にし、地域社会に貢献し、社員教育に熱心で、社員の家族までふくめた福利厚生が充実している…………そんな感じだったと思います。(私もその中の一つで働きましたよ。ほんとに居心地よくて快適でした。)まだグローバル企業なんかない、多国籍企業の時代でした。しかしいつの間にか時代は変わってしまいました。アメリカの金融は総崩れ、IBMでさえ人員整理が始まりました。日本では景気がよいといわれても庶民はまるで実感がないまま不景気に突入し、日本経済を担ってきた超優良企業での雇用の実態が明らかになった今日この頃。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」て何だったの?

この本はもっと小さな、中小企業の、つまり人間サイズの「エクセレント・カンパニー」について語ります。こんな時代にも、地域や人々の暮らしに貢献し、社員の努力がが経済的にも精神的にも報われて、働くことの充実感を得られるような本当の「働き甲斐」のある企業の実例を列挙します。ちょっと開いて見ただけでほろりとします。よい事業に参加し幸せに暮らすためには、大企業の傘の下だけが能じゃないのでしょう。頭の切り替えが必要かもしれません。またここで触れている、よい製品を作ってよい経営を行なっている企業を消費者の側から支援すること(=そこの商品を買うこと)の大事さは、私も大いに同意するところであります。(2月13日)

2009年2月13日

パキスタン歌謡ショー

1月25日に引用したパキスタンの動画の背景音楽が気持ちよかったので、ちょっと宝探しに出かけました。私、音楽にかけてはカノッサといいますか、趣味がいいんです。ここに成果をご披露いたします。



いやあ、いい声です。後ろのダンスもいい加減でいい感じでした。お行儀のいい聴衆、手拍子をとろうとしてテンポがずれる女の子たち。少し前までの私達のようで、少し懐かしさも感じたり。時代の見当がつきませんが、80年代半ばでしょうか。同じ頃と思われる、調子のいいのをもう一つ。



おじさんや子供が踊りだす気分、わかります。思わず体がむずむず血がうずうずするような民族的なリズムは他の誰にも伝わりますよ。画面にあるURLは行ってみても存在しないのですが(今ではやめてしまってURLを売りに出したのでしょう)、このシリーズの動画には同じ雰囲気の曲がいくつもありました。

それでも時代は「パキスタンmeets MTV」。YouTubeにはコブシのない欧米式のポップスもたくさんあるから人気なのでしょう。そういう歌ではダンスもファッションも欧米式で、率直なところつまりません。そんな中、何も知らなくてもちょっと回ればこの人が大スターだとわかります。ロンドン、ドバイ、ヒューストンでのライブ動画もありました。Atif Aslamという名前のやさ男。(おーっと胸にゲバラのワッペン。)曲名は「Akheyan Nou Rein Dey」。いい声です。(動画が無効になっていたため差し替えました。同じ録音と思われますが映像はまったく異なります。2011/6/21)



そのアティフがバンドを引き連れインドでライブで拍手喝采。(2007年11月投稿。)どう見てもテレビスタジオのライブですから、かなり広域に放送されたんでしょうね。固いノリのシークも、熱いまなざしの女の子もイイ! 戦争なんかやめようよ。

2009年2月12日

カナルカフェ


昨日はMちゃんとカナルカフェ(Canal Cafe)で待ち合わせしました。去年の夏、通りすがりに入って気に入って、一人でも友達とも来たお店です。飯田橋の駅(市ヶ谷寄り)近く。神楽坂交差点の角にある「公衆便所」の隣ですから、まず迷うことはありません。Mちゃんは初めてでしたが、電車から見えるし、去年ジャニーズ系のドラマに出てきたから知っていたそうです。また、元々はボート乗り場だったそうです。(それでボートが並んでいるのですね。箸袋を見ると「1918年創立 東京水上倶楽部」と書いてありました。)

通りから木の階段を下りて、突き当たりでコーヒーや食べ物を買うのがセルフサービスのカフェ。右側に長くデッキが伸びている屋外のカフェです。左側の建物に入ると、屋内のレストランです。私は屋外しか知らなくて、そのつもりでしたが、あたりを見回すと先に着いたMちゃんがレストラン側のデッキにいるのが見えました。お店の人に「あちらは暖房がありませんよ」と勧められたからこっちに来ちゃった、とのこと。というわけで、思いがけなくレストラン側でランチをとりました。(たしかに近くに大きなストーブがあって快適でした。)

ランチのパスタは1800円。2種類の「本日のスパゲティ」から一つと、セルフサービスのサラダ+スープ+パン+飲み物のセットの組み合わせです。これはお得!と思いました。サラダバーには葉野菜だけでなく暖かいお肉もあり、たくさん食べないときはこちらのセットだけでランチに充分だと思いました。私はスパゲティを食べたかったので、アサリとキノコの塩味の「海の幸と山の幸」にしました。スパゲティはたっぷりあり、二人で取り分けてもいいかもしれません。


私は意外と小食で、サラダはこんなもんです。ハーブがおいしい。セルフサービスのいい所は最初からコーヒーを飲めること。お箸があるのも気に入りました。(2月11日)

2009年2月11日

中国少数民族の刺繍



● 展覧会のサイトはこちら 日中友好会館美術館の催事のページ 

「刺繍でつづる母の愛」という展覧会を飯田橋駅近くの日中友好会館で2月22日までやっています(入場無料!)。先日たまたまテレビで知り、今日見に行ってきました。中国の少数民族(ミャオ族、トン族、チワン族など)の母親が子供のために刺繍した晴れ着の数々を展示しています。その素晴らしいことと言ったら! 

色鮮やかで信じられないほど手のこんだ刺繍。伝統的な文様のほか、花、鳥、動物、人物などをモチーフにした、子供の胴着、胸当て、帽子、靴などなど。また、赤ちゃんをおんぶする独特の袋のようなもの。一度にこれだけを見るのは初めてです。私には知識もないため、ただただ驚き、見とれ、何も言えません。ただ、子供のためにこれだけの晴れ着を作る母親の思いを察し…………どれほど子供をいとおしみ、慈しんでいるか…………頭がくらくらしそうです。なんと幸せな子供たち。その子供たちのうち、女の子はやがてその母親から刺繍を教わり、やがて母親になって子供のために晴れ着を作ったのですね。くらくら…………。伝統というものの美しさにため息をつきました。

展覧会は1月23日にはじまり、24日には刺繍のお話や実演があったそうです。見逃したのが残念です。会場内ではビデオの上映もありましたが、今日はちょっと興奮してしまい、ゆっくりビデオを見る余裕はありませんでした。もう一度見に行こうと思います。(下の長靴はポスターの一部を撮ったものです。カワイイ!!!)


20世紀初頭〜1960年頃までの品々です。今ではそうした地域も大量生産の衣料品にとって変わられつつあるのかもしれません。(去年塩とたばこの博物館で見た「西アジア遊牧民の染織展」では、日常生活の中に素晴らしい絨毯やキリムを持っていた砂漠の人達の生活に、中国製の大量生産の生活道具が入り込んでいることを伝えていました。)



日中友好会館はトヨタ本社のふもとにあり、思ったより大きくて立派な建物でした。というよりホテルでした。(2月19日訂正:ホテルじゃありませんでした。オフィスビルでした。)美術館の向かいには中国式の喫茶店があり、興味を持ちました。次回はここでお茶を飲んでみようと思います。

2009年2月8日

まだ寒いけれど


今日は風が吹きましたが、よく晴れていいお天気。恵比寿のガーデンプレイスも春でございます。気持ちもホンワカ。






(うーん、パンジーは後から植えたような気がしますが、違いますか。)昨年末から慌ただしいというか、神経をすり減らす日常にやや滅入っています。のんびりしたいなあ。このあと急いで石神井へ帰り、デイサービス主催のアルツハイマーのお話を聞きに行きました。

2009年2月7日

豆富かすてら

あきた美彩館の秋田県物産シリーズです。スーパーにある出し巻き卵の真空パックのような風体をしていますが「豆富かすてら」といいます。「お豆腐のお菓子」なのです。じっとり水分を含んだ重みがあります。お皿に盛った写真を撮るつもりで少し切ったら家族にも好評で、「おいしいね」と言っているうちにアラララ…………全部なくなってしまいました。(いや、私もついつい食べまして。)

記憶によればお豆腐、卵、砂糖などでできていて、いいお豆腐といい伊達巻が一体化したような、うっすら甘い感じです。口にいれるとぷんと大豆の風味がします。切り口が白くてきれいだから、大皿やお重にごちそうを盛りつけたときに(なーんて滅多にやりませんが)添えてもいいと思います。次回また買うでしょう。(2月4日)

2009年2月6日

増田町のりんごジュース


秋田県は増田町のりんごジュース(ストロー付き)が届きました。品川駅近くにある秋田県のアンテナショップ「あきた美彩館」で宅配を頼んだものです。

去年たまたまこのお店に入ったとき、美味しそうなものがたくさんあるので少しずついろいろ買いました。どれもとても美味しかったのですが、一番の驚きがこのジュースでした。濃縮還元ではなく、絞ったそのもの100%。しかも皮ごと。ひとくちのむと、おろしりんごのような香りがして、そんなのは初めてで、我が人生で一番おいしいりんごジュースだ!と思いました。200cc入りで105円ですよ。信じられません。300円と言われても疑わないでしょう。りんごの種類は時どきで変わります。3回目のこんどは「ふじ」。

お店ではひと袋ずつでも売っていますが、日持ちがするし、私は20袋入りを2箱買います。宅配を頼むのに重さの区切りが10キロでジュースは8キロ。そこで2キロ分の細々したものを一緒に入れてもらうのです。今回はお米、お味噌、他に珍しい缶詰とジャム。インターネットで検索すると秋田県内のいろいろなお店が通信販売しています。(他にもおいしそうなジュースがあります。)でもお店に行ってうろうろして他の物も買うのが楽しみです。

● あきた美彩館 

(と言いつつ、数日前にテレビで見たりんご農家の悩みを思い出しました。りんごの実にほんの少し傷がついただけで味は変わらないのにりんごとして出荷できない、ジュースにすると値段は何分の一になってしまうと。もしそういう理由でこのジュースがこんなに安いなら、ちょっと考えてしまいます。)

2009年2月5日

男鹿半島の「藻塩」



「もじお」というのは前にテレビの健康番組で流行ったような気がしますが。塩味が好きだからいろんなお塩を試すのが好きです。ベージュ色で、粉でも粒でもなく、パン粉をミキサーで細かくしたような感じです。つまんでなめると…………オイシイ! 塩味はまろやかで、既に味がついているかのようです。説明を読むと、

この藻塩は平安の古に盛んに土器を用いて造られたとされる塩を現代風に蘇らせました。海水に海藻(ホンダワラ)を浸して平釜でじっくり時間をかけて炊き上げるため、まろやかで美味しい塩です。
ということは、コンブのだし入りみたいなものじゃありませんか。おいしいはずです。焼き肉、焼き魚のふりかけにいいそうです。おにぎりにもよさそう。品川の「あきた美彩館」で買いました。蓋が半分開く、しっかりした容器に入っています。男鹿工房、80g、420円。(2月4日)

● あきた美彩館

イタリアのバッグ


品川で「増田町のりんごジュース」その他を買った帰りにウインズのTOPKAPIに寄りました。セールのコートなど見ながら店員さんとお喋りして、ふと振り返りざま目に飛び込んだバッグ。反射的に「おおっ」と思いました。日曜日の同窓会で中国風の衣装が全然うけなくて、1月のパーティーでも手抜きと言えば手抜きで、実は私は少しうつ状態かもしれない、でなければ自分で思うよりずっと趣味が悪いのだ……と少し気持ちがしぼんでいたところです。ですからそのバッグを手に取ると、「私が好きなのは、本当はこういう感じではないのか」と強く思ったのです。

ミラノのMaria La Rosaというバッグだそうです。A4タテ長で、マチのないぺたんこな袋です。A4が入るバッグは、出先で手に入れたパンフや展覧会のカタログなどが入って便利ですが、たいていしっかりマチがついてかなり大型になってしまいます。その点このバッグはなんと軽やかでカッコイイのでしょう。

一見シンプルですが、実はとても凝っています。第一に素材。表の生地は織り機で織った本当の手織り。濃い紺色はウール、茶色は艶のあるレーヨン。紺色の所は玉虫になって深みのあるテクスチャーです。中央に止めてあるのは肩ひもと同じテープで、キッドモヘヤ。(これはモヘヤがテープ状にモジャモジャしたものに、3色使いの細いグログランテープを2本平行させてステッチで止めたのではないか、と思います。)取手と裏地は紺色の木綿。ベルトは皮。ファスナー、ホック、バックルはいずれも黒雲母の色。大きな外ポケットと内ポケットが付いています。取手には太いしっかりした芯が入っていますが頑丈な縫い付けではなく、飾り半分のようです。

一つ一つの色と質感がよくて、しっかりした厚みがあり、作りも丁寧です。こんなのは滅多にお目にかかれません。元の値段は5万5000円ですって?! いくらセール価格でもナニでしたが、エイヤ!でございます。(本当はこういう物だけ選って買ったほうが支出は減るのかもしれません……。)帰りぎわ、お店からチョコレートをもらいました。(2月4日)

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