お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2013年7月9日

パナソニックの「スマートビエラ」

パナソニックの公式ページです。青い矢印の所を大きくすると

さりげなく「WEB限定CM」と書いてありますが。


● パナソニック、スマートビエラ(パナソニックのページ)
● 各界で活躍する著名人にスマート美エラを体験していただきました!!(パナソニックのページ)

パナソニックが「スマートビエラ」という新しいテレビを発売して、ちょっと凄いことになっているというのです。特徴は、スイッチを入れた時にメニュー画面が出て、そこに地上波テレビもYouTubeも一緒に並んでいて選べるようになっている......これまでもネットを見れるテレビはありましたよ。しかし最初から地上波とネットを同列に扱うテレビは初めてだということで......だから? 私は何につけ「スマートなんとか」という便利過ぎる品物は好みませんから、こんなもの良いとも欲しいとも思いませんけど......

実は私はチャンネル桜の番組でこのことを知りました。その動画の解説はこうです。

Panasonicが発売した新型TV「スマートビエラ」。これは従来のTVと異なり、TV放送とインターネットの受信を同列に扱った機種であり、今後のTVの当然在るべきスタイルとも言えるものである。ところがこれに関し民放各局は、「CM拒否」という恥も外聞もない対応で普及を阻止しようとしている。果たしてTV局が守ろうとしているものは何なのか?(以下略)

つまりインターネットの情報に無縁であるためにマスメディアの流す情報を鵜呑みにしている大衆が真実に目覚めてしまうかもしれない、それはインチキばっかりこいてるマスメディアには都合の悪いこと、だからテレビ(民放全局)はこの製品を宣伝しない、ということのようです。詳しくは下の動画をご覧ください。(それにしてもずいぶん大袈裟な題名ですね。)

● 【スマートビエラ】TV業界激震!民放各局「CM拒否」の醜態


しかしテレビでネットを見るためにはプロバイダー契約をして毎月数千円の支払いをしなきゃなりません。ですからネットに興味がない人がいきなりこのテレビを選んで、ましてや意味もわからずプロバイダー契約をするとは考えられません。ですから現実には「コンピュータを扱えない老人が居ながらにしてネットの動画を見られるようになる」ということは起きないでしょう。でも老人本人ではなく、たとえば家族が買ってあげるときに、情報弱者にならないようにプロバイダー契約込みでスマートピエラを選ぶ、ということはあるかもしれません。

ですから天地がひっくり返るほどの話じゃないと思いますけど、テレビにとってはコマーシャルを拒否するほどの大問題なのですね。なんだか笑っちゃいますね。ビビっちゃったんでしょうかね。

ところで私、今年の2月にテレビを買いました。自分が見るためではなく、家族が2ヶ月ほど老人施設で暮らすことになって、年寄りにテレビは必要だろうと思ったからです。(でも実際はほとんど見ていなかったようですが。)私はテレビを買うのが初めてで、我が家にとっても何十年ぶりのことで、電気屋さんに行ってもわけがわからず頭がクラクラしました。ですから「シャープは日本で作っていて評判よかったみたい」な気がしてシャープを買いました。しかし日本での生産はとっくの昔に終わっていたのでした。でも大きな画面できれいな画像で、これで3万円台とは大したものだと思いました。その後家族が荷物とともに自宅に戻ると、そのテレビは廊下に放置されたままです。うちでは相変わらずソニーの13型のブラウン管(80年代のトリニトロン)のをJ-COMにつないでいます。(注:つないであるが見てはいない。)

ですからとうぶん新しいテレビを買う予定はありませんし、賢すぎる便利すぎる機械は大嫌いですが、チャンネル桜が指摘するような情報の解放の第一歩という意味だけにおいて、このパナソニックの「スマートビエラ」は支持したいと思います。

2013年7月5日

「じっくり学ぼう!日本近現代史」


(何故かコメは青字が好まれています。)

いやはや面白いサイトを見つけました。
倉山満の「じっくり学ぼう!日本近現代史」です。

● 「じっくり学ぼう!日本近現代史」 ニコビューアでの番組一覧
● 「じっくり学ぼう!日本近現代史」 番組による一週間ごとのリスト(連続再生が可能)

(上の一覧の最初に出て来るペリーの動画(開国を請うペリー)はこの番組と無関係の駄作です。すごい閲覧数ですが、間違ってもご覧になりませんように!)

● CGS(チャンネル・グランド・ストラテジー)のブログ

倉山満という人は、日頃から「大日本帝国憲法」が素晴らしいとか「大日本帝国陸海軍」は世界最強であったとか、ネットの外で聞いたら時代錯誤な右翼の煽動家のような主張ばかり行なっている人です。しかしネットでは絶大な人気があり、「信者」と呼ばれる熱烈な支持者も多くいて、若手保守論壇の先端を行っている観があります。実際に話をきけばなるほどと思わせます。考えが偏っているというよりは、「普通に真面目に資料にあたって研究したら、教科書で教えることや新聞記事やテレビ番組のほうがおかしいという結論に達してしまったのではないか?」という印象を受けます。倉山満の肩書きは「憲政史家」で、いったいどれだけ知識が詰まっているのかと思わせる人物ですが、もともとは畑違いであったという意外な話題も番外編に出てきます。

この番組では学校で歴史の授業をちゃんと勉強した人達にとって、教わらなかった事や教わった事の本当の事情など、目から鱗の話が満載のようです。(私はちゃんと勉強しませんでしたからそのへんの驚きが希薄ですが、ついつい続きが見たくなります。)私は歴史が嫌いではありませんが、日本の幕末や明治の歴史は苦手です。ごちゃごちゃしてよくわかりませんし、何か読んでも白人の横柄に腹の立つことが多くて関わりたくないと思ってきました。NHKの大河ドラマは男の怒鳴り声ばかりでうるさくて嫌だし、司馬遼太郎の小説も興味がないし。ですからこの連続講座を見ても、視聴者としての水準に達していない状態です。しかし今を生きる日本人として、今を理解するためにも「近現代史」は必須科目だとずっと思ってきました。ですからこの番組を自分にとって

(1)単純にお手軽に、幕末から大東亜戦争の敗戦と戦後処理までの(あるいは今日に至るまでの)現代史の大きな流れを理解する
(2)戦後の価値観にとらわれない現代史を理解する

という二つの意味をもつ教材としたいと思います。

私が育って来た戦後の昭和の時代では「保守」は「親米」を意味し、左翼は「革新」とよばれて、事実上の「親ソ(旧ソ連)」か「親中」でした。「革新」という言葉はだんだん使われなくなりましたが、同じ状態がついこの間まで続いていた気がします。つまり、政治の右も左も外国にすり寄っていて、自分の国の地面に足を踏ん張っている政治家がいるのかいないのかわかりませんでした。それがすなわち「戦後レジーム」の姿なのでした。戦争に負けて、それまでの日本はすべて間違っているという理屈に基づいた世界観がすっかり出来上がっており、学校でもその理屈にもとづいた教育がなされてきました。私をふくめ戦後に生まれ育った人間は、みな普通にそういう世界に慣らされてきたわけです。(私はそれを「無自覚左翼」と呼んでいます。)

しかししだいに自分の国と歴史に色眼鏡をかけずに向かい合ってみようという立場の学者や言論人が現れてきました。また内外であらたに公開された資料などにより、戦前戦中戦後の歴史が徐々に書き換えを迫られています。そのことをメディアは「右傾化」と言いますし、まだまだ一般の人々もそう感じることが多いようです。しかし自分の国の歴史について、悪いと思っていた事が実は悪くなかったと知ることや、平和だと信じていた所に大変な問題が潜んでいたと知ることに何の不都合があるんでしょう? この歴史の見直しがいつから始まった動きかは知りません。一つだけ確かなのは、テレビ新聞などマスメディアはこうした動きを一切無視しているということです。マスメディア自身が、そうした戦後レジームの維持に大きく貢献する存在だからです。

今保守論壇を牽引する人達の多くは40代かと思います。皆さん著作活動が盛んですが、ネットで直接語りかけもします。個性派ぞろいで、話が上手くて面白くて引き込まれます。ほんとにおなかを抱えて笑いたくなるような、そういう面白さで語るから、若い人達にも支持されるのでしょう。そうした個人の魅力も思想を伝えるには大事な要素なのだとあらためて思います。

ところでこの番組は「チャンネル・グランド・ストラテジー(CGS)」というチャンネルで公開されており、聞き手である地方政治家の金谷宗幣という人の「龍馬プロジェクト」の一環のようです。この「龍馬プロジェクト」という活動メンバーの話は以前ネットで聞いたことがあり、あまりパットしないなあと思っていました。(私は坂本龍馬にまったく魅力を感じませんし......)しかしこのような番組をネットで無料公開するとはエライと思います。そしてスギタハウジングという不動産屋さんがスポンサーだそうです。何処のどういう企業かわかりませんが、何の宣伝ビデオも流さずに支援するとは、なんとも奇特だと思います。

一方この番組は公開録画で、収録時の参加費用は2000円だそうです。動画には「高い」とか「タダにしろ」とかコメントが流れます。しかし一回十数分の動画とはいえ、これだけの内容の講座を毎日無料で配信しており、それを面白いといって見ている視聴者が言う台詞でしょうかね。人様の技術や知識はタダで使うものではない、相応の対価が必要であることは少し前までは当然でしたが。そういう所にも日本人の劣化を感じざるをえません。

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