お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2013年7月5日

「じっくり学ぼう!日本近現代史」


(何故かコメは青字が好まれています。)

いやはや面白いサイトを見つけました。
倉山満の「じっくり学ぼう!日本近現代史」です。

● 「じっくり学ぼう!日本近現代史」 ニコビューアでの番組一覧
● 「じっくり学ぼう!日本近現代史」 番組による一週間ごとのリスト(連続再生が可能)

(上の一覧の最初に出て来るペリーの動画(開国を請うペリー)はこの番組と無関係の駄作です。すごい閲覧数ですが、間違ってもご覧になりませんように!)

● CGS(チャンネル・グランド・ストラテジー)のブログ

倉山満という人は、日頃から「大日本帝国憲法」が素晴らしいとか「大日本帝国陸海軍」は世界最強であったとか、ネットの外で聞いたら時代錯誤な右翼の煽動家のような主張ばかり行なっている人です。しかしネットでは絶大な人気があり、「信者」と呼ばれる熱烈な支持者も多くいて、若手保守論壇の先端を行っている観があります。実際に話をきけばなるほどと思わせます。考えが偏っているというよりは、「普通に真面目に資料にあたって研究したら、教科書で教えることや新聞記事やテレビ番組のほうがおかしいという結論に達してしまったのではないか?」という印象を受けます。倉山満の肩書きは「憲政史家」で、いったいどれだけ知識が詰まっているのかと思わせる人物ですが、もともとは畑違いであったという意外な話題も番外編に出てきます。

この番組では学校で歴史の授業をちゃんと勉強した人達にとって、教わらなかった事や教わった事の本当の事情など、目から鱗の話が満載のようです。(私はちゃんと勉強しませんでしたからそのへんの驚きが希薄ですが、ついつい続きが見たくなります。)私は歴史が嫌いではありませんが、日本の幕末や明治の歴史は苦手です。ごちゃごちゃしてよくわかりませんし、何か読んでも白人の横柄に腹の立つことが多くて関わりたくないと思ってきました。NHKの大河ドラマは男の怒鳴り声ばかりでうるさくて嫌だし、司馬遼太郎の小説も興味がないし。ですからこの連続講座を見ても、視聴者としての水準に達していない状態です。しかし今を生きる日本人として、今を理解するためにも「近現代史」は必須科目だとずっと思ってきました。ですからこの番組を自分にとって

(1)単純にお手軽に、幕末から大東亜戦争の敗戦と戦後処理までの(あるいは今日に至るまでの)現代史の大きな流れを理解する
(2)戦後の価値観にとらわれない現代史を理解する

という二つの意味をもつ教材としたいと思います。

私が育って来た戦後の昭和の時代では「保守」は「親米」を意味し、左翼は「革新」とよばれて、事実上の「親ソ(旧ソ連)」か「親中」でした。「革新」という言葉はだんだん使われなくなりましたが、同じ状態がついこの間まで続いていた気がします。つまり、政治の右も左も外国にすり寄っていて、自分の国の地面に足を踏ん張っている政治家がいるのかいないのかわかりませんでした。それがすなわち「戦後レジーム」の姿なのでした。戦争に負けて、それまでの日本はすべて間違っているという理屈に基づいた世界観がすっかり出来上がっており、学校でもその理屈にもとづいた教育がなされてきました。私をふくめ戦後に生まれ育った人間は、みな普通にそういう世界に慣らされてきたわけです。(私はそれを「無自覚左翼」と呼んでいます。)

しかししだいに自分の国と歴史に色眼鏡をかけずに向かい合ってみようという立場の学者や言論人が現れてきました。また内外であらたに公開された資料などにより、戦前戦中戦後の歴史が徐々に書き換えを迫られています。そのことをメディアは「右傾化」と言いますし、まだまだ一般の人々もそう感じることが多いようです。しかし自分の国の歴史について、悪いと思っていた事が実は悪くなかったと知ることや、平和だと信じていた所に大変な問題が潜んでいたと知ることに何の不都合があるんでしょう? この歴史の見直しがいつから始まった動きかは知りません。一つだけ確かなのは、テレビ新聞などマスメディアはこうした動きを一切無視しているということです。マスメディア自身が、そうした戦後レジームの維持に大きく貢献する存在だからです。

今保守論壇を牽引する人達の多くは40代かと思います。皆さん著作活動が盛んですが、ネットで直接語りかけもします。個性派ぞろいで、話が上手くて面白くて引き込まれます。ほんとにおなかを抱えて笑いたくなるような、そういう面白さで語るから、若い人達にも支持されるのでしょう。そうした個人の魅力も思想を伝えるには大事な要素なのだとあらためて思います。

ところでこの番組は「チャンネル・グランド・ストラテジー(CGS)」というチャンネルで公開されており、聞き手である地方政治家の金谷宗幣という人の「龍馬プロジェクト」の一環のようです。この「龍馬プロジェクト」という活動メンバーの話は以前ネットで聞いたことがあり、あまりパットしないなあと思っていました。(私は坂本龍馬にまったく魅力を感じませんし......)しかしこのような番組をネットで無料公開するとはエライと思います。そしてスギタハウジングという不動産屋さんがスポンサーだそうです。何処のどういう企業かわかりませんが、何の宣伝ビデオも流さずに支援するとは、なんとも奇特だと思います。

一方この番組は公開録画で、収録時の参加費用は2000円だそうです。動画には「高い」とか「タダにしろ」とかコメントが流れます。しかし一回十数分の動画とはいえ、これだけの内容の講座を毎日無料で配信しており、それを面白いといって見ている視聴者が言う台詞でしょうかね。人様の技術や知識はタダで使うものではない、相応の対価が必要であることは少し前までは当然でしたが。そういう所にも日本人の劣化を感じざるをえません。

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