《Cables, Diamonds, Herringbone》
Cables, diamonds, herringbone
Sabine domnick 著、Down East 刊
12月15日発売の新刊が、予定より少々遅れて今日届きました。奥付を見ると、2004年にドイツで出た本の英語版だそうです。書名の「縄、ダイヤ、ヘリングボーン」とは模様編みの名称で、イギリスの伝統的なセーターの一つ「ガンジー」を編むのに欠かせない模様です。日本ではフェアアイル、アランほど一般的じゃありませんが、「イギリスの伝統的なセーター」といえばその二つに「ガンジー」を加えた3つだろうと思います。
というわけで、この本はフィッシャーマン・セーター、中でもガンジーという種類のセーターを詳しく解説したものです。フィッシャーマンは文字通りイギリスの漁師さんが着ていたことに因みますが、性別年齢にかかわらず着られます。それどころか、大人の男や老人が着ればお洒落だし、女の人が着れば個性的だし、子供が着たら、もうカッコよすぎて許せないくらいです。ただし本物のフィッシャーマンには伝統的な編み方があり、ちょっと頭の切り替えが必要なほど独特です。しかしその作り方に従ってこそ本物、カッコよさの決め手なのです(と私は思います)。
私が十年ちょっと前に編物にはまったきっかけこそ「イギリスの伝統的な編物」でしたから、この種の本は何冊か持っており、編み方もひと通り理解したつもりです。(編むのは下手ですが。)でも好きだとやっぱり新しい本が出るたびに欲しくなります。それに、伝統的な編物では編み方は一つではなく、人によって微妙に異なるもので、そのあたりを見てみたい気持ちもあります。
この本は本格派のガンジーを編むための実用書です。編む過程を大きい写真で解説していて、説明の丁寧さで Beth Brown-Reinsel の「Knitting Guanseys」と並んでわかりやすいかもしれません。英文をあまり理解できなくても、メリヤス編みのセーターを編んだことがあれば、写真やイラストを見ながら編めるかも。パターン集もあります。本物のガンジーを覚えれば、おそろしく凝った本物のアラン編みのセーターも嘘のように楽に作れるのだと知ることでありましょう。作り方のついた作品がいくつもあります。2、3着編んで自信がついたら、Alice Starmore の「Fishermen's Sweaters」も夢じゃないでしょう。ほんとです。
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