お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2007年6月25日

《靴工房nico》で

今日は荻窪の靴工房nicoへ行きました。



友人のIは二人の娘さんをりっぱに育て上げ、今年はいよいよ本格的に靴作りを再開したようです。(彼女は美大の油彩科出身ですが、在学中から手製の靴をはくようになり、卒業後は靴作りの職人になった人です。)今後はこのお友達のお店「靴工房nico」を拠点にするのでしょう。そんな折、その工房で彼女がお友達とフリマをやる、物作りの道具を出すから買物せよと言うのですが‥‥‥‥仕事を始めるのにどうして道具を売ってしまうの? う〜ん、靴作りの道具ねえ‥‥‥‥そりゃ簡単な皮細工をする道具はあってもいいけど‥‥‥‥。しかし彼女には殺し文句がありました。あの青山の老舗の毛糸屋さん、三ツ葉屋から昔もらったデッドストックも出すというのです。なんでも70年代のジャンボ編みの針が目玉のようで‥‥‥‥。そういうわけで曇天の下、何度も道に迷いながら靴工房を目指しました。



靴は作る技法によって使う道具が異なるそうで、ここに並んだ道具は、もうやるつもりのない技法の道具だそうです。いったい全部でどれだけの道具を持っているんでしょう! それにしても何に使うか見当もつかないものばかり。私は革細工はやりませんが、手提げ袋の取手やラベルなど部分的に使いたくて皮だけは仕入れてあります。ですから縫い目の穴をあけたり縫うための道具が欲しいと言うと、そういう道具は今後も使うので売りに出していないとのこと。それなら小ぶりの皮包丁(皮を切る刃物)がいいかな?と言うと、自分で刃を研げる?と念をおされ、家に砥石はあるけど‥‥‥‥と口ごもり‥‥‥‥用がなくても小さな丸い鉋(かんな)などカワイイのですが、やはり刃のお手入れが必要で‥‥‥‥イタリア製のトンカチ?‥‥‥‥う〜ん、違いがわからん。所詮は門外漢でした。



そういうわけで、やっぱり三ッ葉屋さんの棒針にしました。残っていたのを全部。主に9号、10号、20号といった太い針ですが、棒針は何が何本あっても困りません。中央に2組あるのが例の「ジャンボ針」で太さ2.5cmもあろうかというもの。質の良い木製でとても軽く、年季の入ったいい色です。持っているだけで楽しくなりますよ。100円! 太いアフガン針もありました。100円! 帰ってちゃんと数えると17点。オマケしてくれるというので素直に喜んでましたが‥‥‥‥これ全部が千円でいいんでしょうか?!



彼女は生地もたくさん出品しました。これは袋詰めしてあったパッチワーク用の端切れ。かわいい小花模様がたくさん入ったセットで、開いてみると大小16枚も入っていました。小さい柄は生地のままでも何かを作っても、オモチャの部屋の小道具に使いやすいので少しずつ集めています。本当は夏のワンピースになりそうなチンツ柄の生地も欲しかったのですが、去年も生地を買って作れなかったし‥‥‥‥ということでやめにしました。(でも本当はまだ額のあたりに模様がチラついています。)



工房に並ぶ靴のミシン。ちょいコワで、かっこいい! 《靴工房nico》ではオーダーメイドの靴を作っていますが、靴作りの教室もやっています。工房には生徒さんの作品が並び、(いわゆる手作り風ではない)きちんとした形の本物の革靴が作れるなんてびっくりです。初心者にはベビーシューズまたはルームシューズを作る1日体験コースもあるそうです。いつか私もやってみたい‥‥‥‥

作品を見ればビックリ! 靴工房nicoのブログ
靴工房nicoのホームページ

(追記:2012年1月22日/昨日入った情報によれば、nicoは昨年阿佐ヶ谷に移転したそうです。)

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