お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2008年4月27日

大江戸温泉物語


とてもよいお天気で、ゆりかもめのテレコムセンター駅を下り、地図を手に東京税関のある東京湾岸合同庁舎に向かいました。地上に出てそれらしき建物の方へ進むうち、歩道に柳の並木? なまこ壁? そして見えてきたのは唐破風造り? 看板には「大江戸温泉物語」‥‥‥‥ええー、こんな所にあったの?! 少し離れているとはいえ、昨日載せた合同庁舎の隣にこの建物ですよ。空き地を挟んだもう一方は気宇壮大妄想ロビーのテレコムセンターですよ。向こうは海。人の気配はほとんど無し。変な所です、湾岸地域は‥‥‥‥

帰りはお台場あたりで東京見物をするつもりでしたが、この温泉に寄ることにしました。本当をいえば私は鄙びた所が好きで、こういうメディア露出ジャンジャン系はナニですが、天然温泉ですから。


一歩中に入るといきなりまっかっかの大空間で仰天しました。とまれ靴を脱いで下駄箱に入れ、カウンタでお金を払います。2800円です。高い。そこでロッカーの鍵を受け取ります。以後施設内の飲食やお買物にはこの鍵の番号を使い、帰るときに清算する仕組みです。次に「越後屋さん」へ行きます。そこは浴衣(のようなもの、厚地の化繊)を借りる所で、好きな柄と帯を選べます。施設内ではこの浴衣姿しか許されないのでした。そこから男女に分かれ脱衣室に行きます。

こんな失敗をするのは私くらいでしょうが、念のためお話しいたしましょう。入るとき簡単に施設の説明がありましたが私には不十分でした。私は売店に寄るつもりはなく、すぐにお風呂に入りたいのですから、スッポンポンに浴衣を着ました。しかし脱衣場を出ると「仲見世」という広い場所に出たのです。これが「江戸」の町を模した商店街で‥‥‥‥たくさんのお店と食べ物屋が並び、浴衣姿の男女が往来しているのでした。人知れず浴衣の内側がスカスカしました。こりゃもうさっさとここを抜けてお湯屋へ行きましょう。温泉は商店街の一つという趣向で「仲見世」の中に入口がありました。そこへ入ってやっと気づいたのです。どのみちお湯に入るには浴衣を脱ぎますから、そこにも脱衣場とロッカーがあるに決まっているじゃありませんか。ですからそこで裸になればよくて、それまでは浴衣の下に下着を着ているべきだし、眼鏡も腕時計もしているべきでした。バカですね〜。ですからお湯から上がると最初の脱衣場に戻ってつけるものをつけてから、改めて「仲見世」を見物しました。

肝心のお風呂です。体育館のように天井の高い広い浴場でした。そこにお客は数人。照明はひかえ目で床が黒い石のため薄暗い感じです。お湯は中央に天然温泉があり、まわりに白濁のお湯、ふつうのお湯などいくつかあり、反対側には蒸し風呂とマッサージ室がありました。「江戸」がテーマのせいか、派手なジャグジーや電気風呂などはなく、窓の外は和風の庭で、そこに露天風呂と樽風呂がありました。どれに入ってもどうも落ち着かない所でした。温泉地の大浴場が自慢のホテルには馴染みがせいでしょうか。こんなに高い天井で柱が一本もなくて大丈夫なのかしらむ、この建物‥‥‥‥と思ったり。お湯は天然温泉がよくて、入り心地は小さい露天風呂がまあまあでした。金曜日の夜のこと、私が入っている間にお客はだんだん増えていきました。意外だったのは外国人が多いことです。アジア系の言葉があちこちで聞こえましたし、白人のグループも何組がいました。

ここは一種のテーマパークなのでしょう。ホテルチェーンの経営だそうです。施設内では浴衣だけというのは面白いアイデアだと思います。それぞれが「仲見世」という舞台の登場人物になるわけですね。すべての場所を裸足で歩くのもいいと思いました。しかしお金のかかる施設です。当然ながらマッサージ、あかすり、美顔‥‥‥‥すべて別料金。「仲見世」の食べ物やお土産も観光地値段です。お土産は「和」に徹していて、和柄の半纏、手提げなどいいものがありますが高いんです。手ぬぐいなど2100円ですからね。でもやっぱり少し食べ少し買い、何やかや使ってしまいました。無料の休憩には食べ物屋の奥に畳の広間があり、2階にはテレビ付きで居眠りもできそうな椅子の部屋がありました。

思いのほか長居してそろそろ帰ろうと思った頃に「足風呂」の看板に気がつきました。行ってみると屋外で、寒ければ綿入れの半纏を借りられます。暗い中にお湯の川が流れ、両脇に腰掛けがあって、けっこう沢山の人が座っていました。悪ふざけして騒ぐグループあり、まったり寄り添うカップルあり。足下しか照明のない屋外で、やっとのんびりした場所でした。それにしても変な一日でした。帰宅するとまたびっくりでしたが、その話はやめます。(4月25日)

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