お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2008年4月26日

海外通販・関税の還付の巻


今回は人様の参考にもなるのではないかと「取材」を敢行しました。海外通販で関税を払った後に返品するとき、返品分の関税をもどしてもらうことができ、そのやり方は前に書きました。(4月19日付「海外通販・返品の巻」)たいていの場合は手続きの手間暇を考えると割にあわないのじゃないかと思います。そして私の場合明らかに割に合いませんが、「取材」として実際にやってみたのです。

税関の手続きをするにはいくつか場所がありますが、税関→郵便局→税関という順番のため、郵便局が近い所が便利だと教わりました。電話で問い合わせたのは東京外郵出張所で、初めに言っておくと、そこで手続きするのが本当は一番良。しかしまだよく呑み込めず、どうせ行くなら東京見物を兼ねてお台場近くの本関に行くことにしました。(「本関」とは税関の本店みたいな所です。)新橋・豊洲間を走るモノレール「ゆりかもめ」のテレコムセンター駅から近い湾岸合同庁舎内にあります。



ビルに入ると入館チェックがあります。名前、電話番号、行き先、時間を記入し、入館証をもらいます。手続きは2階の「もどし税」のカウンタでおこないました。担当者に「それでは打ち合わせ室へどうぞ」と案内され、実際の手続きが始まりました。「個人でこういう手続きをする人は少ないんですか?」ときくと「そんなことはありませんよ」とのことでした。

そこからは一対一です。持参した書類一式を出し、小包を開けて現物チェックです。インターネット上のカタログからベルトと帽子の写真、品番、値段のあるページをプリントしたものを持っていきました。そこの品番と現物のタグの品番を確認します。そこで書く書類は2通。(1)「海外郵便物検査願」と(2)「INVOICE」です。書き方は職員が教えてくれます。その後職員が持参した書類と今書いた書類のコピーを取った後、お店の返品伝票、2通の書類の写しを小包に同封し、職員の前で封します。家にあった幅広テープを持参しましたが、もっといいテープを出してくれましたから、そちらを使いました。ガムテープを貼った三方に黄色い税関のテープを貼り、スタンプを押します。持参した書類は全部返してくれます。これで第一部の終了。



その時点で小包はこんな感じです。アマゾンで買ったときのを利用したボール箱がぐっと物々しい感じになりました。第二部は郵便局ですが、同じビル内ではなく、駅の隣のテレコムセンターだそうです。いったん外に出て、来た道を戻りました。そしてテレコムセンターに入ると‥‥‥‥ナンジャ〜、このロビーはぁ‥‥‥‥ (クリックして見てくださいよ。)


郵便局は1階、ということでキョロキョロしていると、ちょうど事務員さんが台車を押して左方向へ進んでいくのでついていったら目的地に着きました。EMSが早さと値段の妥協点だと思いますが、SALなど普通の航空便に保険をかけたらもっと安く送れないかと尋ねました。しかし個別の保険はいわゆる「本局」でないとできないそうで、やむなくEMSにしました。伝票の「内容品の詳細な記載」という欄にカタログ上の品番と金額を記入しました。送料は1680円。高いっす。小包の伝票から控えと受取書とレシートを受け取って第二部が終わります。

合同庁舎の2階のカウンタに戻り、第三部です。再び打ち合わせ室で、郵便局で受け取った控えとれシートを提示し、いよいよ関税の還付のための書類を書きます。(書類の名前を忘れてしまいましたが。)住所氏名、購入した品物と価格、返品の理由などの他、ここでは還付金を振り込んでもらう銀行などの口座番号を書き、印鑑を押します。同じ書類を手書きで2通書きます。お金の振込には1ヶ月くらいかかるそうです。これで第三部の終了。なんやかや(休憩を除き)1時間半ほどかかりました。交通費1420円、還付金2000円弱‥‥‥‥得なのか損なのか‥‥‥‥?

さて、税関には都内に出張所がいくつもあります。インターネットで地図も連絡先もわかります。その中には「管轄」として区が限られている所があります。しかしこうした個人の手続きではどの出張所でもいいそうです。また、(東西線南砂町下車の)東京外郵出張所は郵便局の中に税関があるような所で、土曜日も午前中は開いており、一番便利だそうです。やることは同じですから外郵出張所のほうが事が簡単に運びそうだと思います。(昔大手町にあった「国際郵便局」みたいな所なのでしょう。)(4月25日)

● ブログ内の関連投稿
4月9日付「海外通販と関税」
4月19日付「海外通販・返品の巻」


(おまけ)
今度のお買物では税関に何度か電話をしました。毎回親切な対応で、こういうお役所もあるのか、あるいはお金を徴収する立場だからかなと思ったものですが、実際にそこへ赴けばなかなかのものでした。

合同庁舎に入って入館証をもらうと、すぐ右手に「税関」という名札のついた部屋があったのでガラスのドアを開けて中に入り、最初に見かけた職員にききました。こういう用件だが何処へいけばいいかを尋ねると、どうしてここへ来た、電話で話した相手は誰か等々、どうしてそんなことをきくのだろうと思う事柄をきかれ、詳しく事情を説明すると、3階の「相談室」へ行けと言います。それでエレベータに乗りました。そこに乗ってきた職員が何故か突然2階の展示室を見るといいと言い、案内してくれました。

そこはたしかに面白い所で、ワシントン条約違反で没収された現物の剥製や加工品、麻薬のいろいろ(現物ではない)や、偽物ブランド品などがたくさん展示されているのです。私はここぞとばかり、麻薬を詰めたビニール袋を呑み込んで密輸する運び屋のことその他いろいろ質問していろいろ話してもらい思いがけず得をしました。また関税や税関の仕事を紹介するパンフ類がたくさん置いてありました。これも特殊法人が高い料金で作らせたのだろうなあと思いつつ、向学のためにいろいろ貰いました。(展示は5時まで。)それから3階の「相談室」に行き、入って最初のカウンタで尋ねると、それなら2階だということになり、連れて行ってくれました。2階の「もどし税」のカウンタで担当者を呼んでくれましたので、3度目の説明をしました。それでは打ち合わせ室へどうぞと別室へ案内され、ようやく実際の手続きが始まったのです。そして、手続きの内容にはそれぞれ理由があり理解するもののこれだけのことをするのか!と思ったのは上に書いたとおりです。

実は郵便局へ行く前に、一階のカフェで休憩しました。ホテルのティールームのようにピカピカで、大きなガラス越しの眺めもけっこうなもので、コーヒーは270円! セルフサービスではありませんよ。封印した小包の写真はここで撮りました。郵便局での作業はつつがなく終わり、税関の2階に戻ると「郵便局は混んでましたか?」ときかれました。お茶なんか飲んでちゃいけなかったのでしょうかネ。

ところでこの湾岸合同庁舎の隣は、なんと「大江戸温泉物語」という温泉だったのです。当然ひと風呂浴びて帰りました。

5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

いま仕事で調べ物をしている最中でしたが、大変役に立ちました。
どうもありがとうございました。

くずぽん さんのコメント...

匿名さん、コメントありがとうございます。
このページをはじめ海外通販関連の記事には毎日アクセスがあるのですが、実際どれほどお役に立っているのか不安でした。でもおかげ様で今日はちょっと自信を持ちましたよ!

匿名 さんのコメント...

個人輸入の返品の際関税の還付を調べている際にたどり行きました。
大変わかりやすく、自分も社会勉強と思ってチャレンジしようかと思いました。ありがとうございます。

ひとつ質問なのですが、この手続きで、関税の他、輸入消費税も還付できるのでしょうか?

匿名 さんのコメント...

個人輸入の返品の際関税の還付を調べている際にたどり行きました。
大変わかりやすく、自分も社会勉強と思ってチャレンジしようかと思いました。ありがとうございます。

ひとつ質問なのですが、この手続きで、関税の他、輸入消費税も還付できるのでしょうか?

くずぽん さんのコメント...

匿名さん、コメントをありがとうございます。
お役に立てて何よりです。
気付くのが遅くてすみませんでした。
消費税の件ですが、私は関税がかかる品物や大きな金額のお買物をめったにしないため、ちょっと忘れてしまいました。でも買わなかったのですから戻ってくると思います。またこの消費税は地方消費税とかいって、5%よりも小さかったように思います。曖昧ですみません。記事の中に書いた税関に電話で問い合わせるのが一番早くて確かです。
ということで、よろしくお願いします。

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