お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2008年8月26日

amazon.com の音楽配信

(クリックして大きくできます)

久しぶりにモノ探しでアメリカのamazonを見に行くと、音楽売場ではMP3のダウンロードを始めていました。これがなかなか凄いのです。結論を先にいえば、アメリカ国内からしか購入できなかったのですが。ITMSなら裏技がありますが、amazonの場合、住所も名前も登録済みですからごまかし用がありません。(日本のamazonでは未だないサービスなだけに残念です。)でもITMS(iTunes Music Store)よりすぐれていると思った点を書いておきましょう。

◎ビットレートが256kbps
ビットレートは音の質をきめる数値の一つです。MP3は音声データをすごく圧縮したものですが、それなりに種類があります。数値の大きいほど音質が上がります。ITMSでは標準が128で、一部のプラス(+)が付いているものだけが256です。

GarageBandのトラックが2822、CDをそのまま読み込ませた非圧縮が1411、ストリーム(ラジオのトーク番組)のポドキャスト配信は40。音楽配信の128と256の違いがどれほどかはよくわかりませんが、256のほうがいいのは確かです。

◎アルバムを通しで試聴できる
曲名の一覧表の上に「Preview All」というボタンがあって、これをクリックすると1曲目から通しで試聴できます。別のページを見ながらでも試聴できるのは便利です。ITMSでは1曲ずつクリックしなければならないし、サインインしていないと何度もメッセージボックスが出てきて煩わしいところですが。もちろん1曲ずつ選んで試聴することもできます。サンプルの時間はITMSより短い気がします。

2枚組、3枚組、ボックスセットさえ通しで試聴できます。ダウランドの12枚組は282曲入り。サンプルとはいえ2時間以上ですよ。別の作業をしながらバックグラウンド音楽がわりです。気になるフレーズが耳に入れば、即タイトルの確認もできます。(おすすめサンプル/エマ・カークビーの美しい声が聞けます。)

◎安い
値段は曲の長さで45セント、99セント。ITMSでは売れ筋を「アルバム・オンリー」として単品で売らないような印象がありますが、amazonでは7分〜8分くらいから「アルバム・オンリー」になるようです。(とくにクラシックの場合、1曲が1分少々〜30分以上など、いろいろですから。)アルバム全体の値段はITMSより1ドル安いものもあります。

◎MP3以外と比較できる
MP3、CD、さらにCDの中古、と3つを同時に見比べながら選べます。amazonならではの強みが最大限生かされています。何しろ本から衣類から家電から何でも売っていますから、他の物ともいっしょにお買い物できます。(そのために1日がそれで終わってしまうこともあります。)

◎検索しやすい
検索機能はITMSとは比べものになりません。ITMSの集計表のような限られたページではなく、本を検索するのと同じにできます。とくに、曲名、演奏家以外の、「バロック・オーボエ」などというキーワードで検索すると、単品のリストと、アルバム(写真付き)のリストが出てくるところがとても見やすいと思いました。

◎情報量が多く、見やすい
ふつうのwebのデザインの中にあるため、大きさと色に変化のある文字情報と画像がいっしょで見やすいのです。本を探すときと同じに、複数のウインドウで、気になるものを全部並べておくことができます。MP3になる前のオリジナルの発売年月、レーベル名をはじめ、書籍と同様の基本情報を得られます。(ITMSではまったく配慮のない部分です。)同じページに購入者の批評、関連商品の紹介、BBS,、等々情報量は圧倒的です。

画面作りと機能の両面から、amazonはネット時代の最初に通販サイトというものの形を作ってしまったのですが、あらためて面目躍如というか、さすがだと思いました。

▲購入ボタン後はITMSの勝ち、かも
ITMSはiTunesと一心同体なるがゆえ、ITMSで購入ボタンをクリックすると購入の確認画面が出るだけで、その後ただちにダウンロードが始まり、終わったときにはiTunesのリストにちゃんとおさまっています。amazonでは(最初だけでしょうが)ダウンロード用のソフトのダウンロードが始まります。小さな表のようなもので、そこに購入した曲が表示されるのでしょう。私は購入できなかったのでそこまでしかわかりませんが、おそらくダウンロードしたものの置き場所を自分で設定するのだと思います。iTunes以外のソフトにも対応しているという意味では、Mac以外のユーザーには関係ないかもしれませんが。


さて、amazonでは本と同じに、一つ品物をを見ると関連の音楽がズラズラズラ〜と出てきます。「これを買った人はこういうのも買います」という前例や傾向も示されます。そういう仕組みからこのような魅力的なアルバムを見つけました。スペインのレーベルから出ているようです。


Orient - Occident (by Jordi Savall)

● ここで試聴できます。画面をずっと下がってください。

米amazon‥‥‥‥24.98ドル。(輸入盤のせいか高いほう/送料は3ドルほど)
米amazonの中古‥‥‥‥16.23ドル〜(送料は7ドルほど)
日本のamazon‥‥‥‥3396円(輸入盤/送料無料)
日本のiTunes‥‥‥‥1500円(256kbps)
ところが米amazonのMP3なら8ドル99セントなんですよ。送料いりませんし。(解説書もありませんが。)
こういうのは迷いますね、ほんと。

《 結 論 》
MP3はアメリカのamazonで検索して日本のITMSで購入、しょうかネ。

● ベースオントップ ← 外国のITMSで購入する手段はこちら

2008年8月25日

ITMS でヴィヴァルディ



Il Pastor Fido
Antonio Vivaldi
Pal Keleman, Zsuzsa Petris

今朝ITMSで音楽を買いました。ビバルディ(ヴィヴァルディともいう)の「忠実な羊飼い(Il Pastor Fido)」をききたくなったからです。恵比寿の部屋には昔買ったクラウディオ・シモーネ(指揮)のレコードがあるはずなのですが、探すのが面倒なのと、その演奏がとくに好きだったわけではなかったという理由です。(というのは、さらに遡ること、毎朝きいていたNHKのFMの「バロック音楽の楽しみ」のテーマ曲だった「忠実な羊飼い」が私の基準になっているからです。)

ITMSでは3つを聞き比べました。リコーダーの音が一つは甲高く、一つはまあまあ。しかし記憶に残る馴染みの色に似ていたものがあったのでこれにしました。Pal Keleman という人です。(どこの国の人でしょうね?)聞きたかったのはバッハもパクった有名なアダージョだけで、1曲150円です。しかしアルバム全部なら28曲で900円、お得!と飛びつきました。演奏時間1時間のアルバムでダウンロードは1分か2分。驚きです。(いかにデータ量が小さいか‥‥‥‥。128kbpsです。)30秒の試聴の部分ではわかりませんでしたが、演奏方法は私の「なじみ」とはずいぶん違う所もありました。あらためて、あれ(「バロック音楽の楽しみ」)は誰の演奏だったのかと思います。でも全体では伴奏を含めて耳にしっくりくるものでした。

さて、夜になって他の探し物のついでにamazonを調べると、なんとこのアルバム、1500円で新品のCDがありました。中古では780円から。CDのほうが音がよいのですから少し反省しました。CDをMacに読み込ませるのは(さらに容量節約のため圧縮するのは)手間ですが、CDなら他の機器でも聞けるし、コピー権の面倒も考えずにすみます。でもデジタルデータは(1)場所を取らない、(2)どのみちMacにイヤホンを差して聞くことが多い、(3)実際の支出の額が(いちおう)小さい,等々理屈をつけました。

ITMSでは一昨年たくさん買いました。(アルバム1枚とバラを2、30曲ですが。)しかしMacを壊してバックアップしなかった一部はパーです。バックアップは大事ですね。空CDも安くなりましたから、700MBいっぱいにならなくても、ジャンルがチャンポンでも、さっさとバックアップを取らなきゃいけませんね。今は外付けハードディスクにもコピーしています。

それにしてもこのアルバム、通して聞いても最後まで心地よく、耳にやさしく、廉価盤なのにいい感じです。

2008年8月19日

STUDY ROOM で注射ピュ〜





上野駅の公園口を入って奥深く‥‥‥‥こんな商店街があったとは、と驚いたのは今年の春。しかし帰りが遅くなりがちで、お店が全部開いている時間に行ったのは今度が初めてです。夕方の6時頃で、まずは駅弁屋さんに行くとすでに空っぽ同然。トホホでお店を出ると、向こうに見えるのは‥‥‥‥ガイコツ?

ともかく等身大のガイコツがお出迎え。ウインドーを見ると科学博物館の売店で見たお土産が並んでいます。え? ここは科学博物館の姉妹店なの? それなら博物館まで行かなくても事足りちゃうかも? 中に入ると科学博物館ぽいものがいっぱい。また竹橋の科学技術館の売店にあった本物の宇宙食も売っています。(後できくと、科学博物館とは別だが、あそこに卸している会社のお店のようです。)

お店はお客でいっぱい。夏休み中のせいか子供もいっぱい。あれこれいじりまくりです。壊れやすい物など、お店の人が注意することもあるのですが、それが感じがよくて、はあ上手いなあと思いました。とにかくいろんなものがあり、いちいち見ていたら何時になるかわかりません。面白いのを見つけたところで切り上げないと。


はい。うまくできた注射器の‥‥‥‥筆記具です。よく使うのはボールペンですが、シャープペンのほうが格好がいいので2つ。(芯をこの倍くらい出すといい感じです。)どちらも薬は4色あり、ボールペンのインクは黒一色です。(147円)

次は温度計。大きな数字に色がついて見やすくて、色によって上昇傾向か下降傾向かもわかります。ただし紙に「コレステリック液晶」を貼ったもので、定規としてはヘロヘロです。線を引くより長さを測るのに向いていますね。温度は目安とのことですが(それはどれも同じ)テーブル脇に置いていると便利です。定規は25センチ、温度計は16〜35度で、470円くらいでした。

もう一つとても欲しかったのは、七宝焼のようにきれいな仕上げの小さい小さいカエルのペンダントです。4200円ですが、今はDTMの支出がかさんでいるので我慢しました。

営業時間は朝10時〜夜10時。それなら遅くに来たときも開いていたはずなのに、どうして見逃したのか、不覚です。なお、科学博物館の売店の姉妹店ではないが、あそこに卸している会社のお店だそうです。都内下北沢とここ、他では仙台、中部国際空港、静岡、福岡天神にお店があります。(8月17日)

● 教育雑貨店 ザ・スタディールーム 通信販売もやっていますが、商品紹介のページにある数点だけでしょうか? だとしたらちょっと残念です。

2008年8月16日

アナログ・シンセサイザー作りました。


毎日の暑さにうなされながら「microKorg が欲しいなあ」と思っていました。しかし実際に使いこなせるのかといえば疑問です。すぐに投げ出すような無駄遣いかもしれません。つまり、私のアナログ・シンセサイザー1号機として相応しいかどうか迷います。

そんな折り、たまたまジュンク堂を見ていると、たまたま音楽の手作りコーナーのテーブルがあり、バイオリンやウクレレのキットに並んでこれを見つけたてコレダと思いました。GBUCで見たやつです。即決です。3360円ですからね! 「別冊・大人の科学マガジン/シンセサイザー・クロニクル(ふろく・アナログシンセサイザーSX-150)」です。(買うのは初めてですが、いつもとても面白い付録の雑誌です。)

本のほうが付録に思えてしまいますが、あくまで本が本体でシンセサイザーは付録です。読めば充実、ビジュアルも内容も豪華です。シンセサイザーの歴史、現在のプレイヤー達、富田勳やYMOなど巨人達のインタビュー、作る側のコルグ、ローランド、ヤマハへのインタビュー等々。そして付録のシンセの作り方、実に洒落た「改造」版の紹介、遊び方、シンセの音についてのお勉強‥‥‥‥ 今の私にぴったりでした。(思い出にひたる人にもいいでしょう!)

「音」には(ちょうど「色」の三要素のように)三つの構成要素があり、その組合わせで音が変化するのですって。音程=周波数=VOC、音量=振幅=VCF、音色=波形=VCA。ナルホド。シンセの仕組みもMIDIによく出てくる用語の説明が有用でした。エンベロープ、カットオフ、アタック、ディケイなど、こういう単語はGarageBandで音を改造するときに出てきますが、いつも適当にいじっていました。基礎知識を得れば欲しい音を合理的に作れるようになるでしょう。ここにあるのは限られた機能ですが、実際にいじりながら理解していくのは最高のお勉強です。超初心者にとっていい入口であり、次へ進むためのいい足がかりです。



必要なものは全部入っています。用意するのはプラスのねじ回し(ドライバーともいう)とセロテープ(一ヶ所だけ線を固定するための)。アナログ・シンセを作るといってもハンダをあてたりコイルを巻いたり電気っぽいことは何もないのでした。基盤はすっかり出来ており、作業はネジを止めるだけです。すぐできました。(あっけない‥‥‥‥)


このアナログ・シンセ「SX-150」は赤い棒の先で炭を塗った所(下の茶色い横長の中の黒い横長の部分)に触れると音がします。聴力検査のような種類のポーという音です。ツマミを回しながらこの音の波の幅や振りを変えると、ポ〜〜〜になったりポポポになったりポワーンになったりします。また若干音の色合いを変えるとネコになったりピアノになったりします。炭素の帯は左が低音、右が高音で、自分で見当をつければ音階を鳴らせますよ。(8センチの幅で4オクターブ出ます!)本体に入出力の端子があり、他から音をもってきてここで変化させたり、ここの音をヘッドホンで聴いたり、他の機器へ送ったりできます。知識や機材が増えれば次の遊び方ができそうです。

そういうわけで、次は Korg DS-10 だな、と密かに思うのでした。(8月14日)

2008年8月15日

MACで録音


マイクつながりです。アップルストアにBlueというメーカーのマイクが載っていました。(わりと最近だと思われます。)三本足のついた白い球体で、名前は「Snowball」。なんともいい形をしています。サスペンション・マウントというある種の保護らしいのですがRingerという商品名の飾りのようなものを付けるとさらに魅力的。販売者のサイトには色違いもあり、ほかにも古いのか新しいのかわからないような、面白くて美しい形のマイクがいくつも載っていました。

● ブルー・マイクロフォンズ (上に並んだ色をクリックするとそれぞれのマイクが現れます。)

しかし値段を見るとSnowball以外の機種はたいへん高価。Snowballだけがお買い得に見えます。

素人がポドキャストを楽しむ時代。あたりを見れば5千円以下でもちゃんといい格好をしたマイクがあるのですね。すると1万9800円は素人に贅沢でしょうか。(ちょうどヘッドフォンを選ぶときの迷いに似ています。)しかし解説によればこのマイクは、


キッチン・テーブルでギターをレコーディングする場合も、またスタジオでバンド全体を録る際にも、これまでUSBマイクでは実現不可能だった、細部に渡るサウンドをキャプチャー可能です。

とあります。「キッチン・テーブル」が泣かせます。マイクと一対一でも、取り囲む形でも、静かな朗読もバンドの大音響もアリなんですね。しかもMac本体でBlueのマイクであることを設定すればUSBポートにつなぐだけで音声をGarageBandのトラックに録音できる‥‥‥‥というのは、すご〜く簡単ということ‥‥‥‥しかもこの外観ですよ。

このマイクを使いたいがために、発生練習や朗読を始めたりして。寒くなった頃には、炬燵に入ったまま棚に手を伸ばしてこのマイクを取り、炬燵板の上にMacとマイクを並べてポドキャストのレコーディング、なんて‥‥‥‥それくらい話すことがあったらいいのに。

● アップル・ストア 買うなら送料無料のアップルストアがお得のもよう。

(写真はアップルストアとブルー・マイクロフォンズのサイトから拝借いたしました。)

2008年8月13日

iPod で録音


今日お店を歩いていて面白いものを見かけました。Degitec社製「ボイスレコーダー」あるいは「iPod ドックコネクタ搭載 iPod 対応録音アダプタ」、型番 LIC-iREC01 です。パッケージには「iPod用マイク」と書いてあり、写真のとおり、iPodの長さが少し長くなるだけの大きさのステレオ録音マイクです。へえ、こんなことができるんですか。

iPodの下部のドックコネクタの所に突っ込むとそれ用の画面表示に変わり、iPod上で操作するそうです。マイクを向けて、普通に録音です。電源はiPodですが、この録音アダプタとMac(パソコン)をUSBで繋げば充電しながらの録音再生できる‥‥‥‥ アナログ機器各種、たとえば手持ちのレコードプレイヤーをミニジャックに繋げばアナログ・レコードがWAVデータとしてiPodに録音できる‥‥‥‥ iPodに入れたWAVデータはiTunesへ転送できる‥‥‥‥ ほんとかいな。

アナログ・レコードの録音では音質が気になります。元のレコードプレイヤーの性能が第一かもしれませんが、WAV、ということはiTunesにダウンロードしたMP3の音楽よりも音がいいこともありえます。(アナログ・レコードで持っている昔の曲をiPodで聞くためにITMSで買いなおすなんてこと、ありがちですからね。)ちなみに録音周波数帯域は20Hz〜16kHzとのことです。(FMラジオの上限は15kHZとか。)WAVのサイズがAIFFと同じなら1分あたりの目安は1MB。8GBのnanoなら半分使ってもかなりの量が入りそうです。iPodドック付きのレコードプレイヤーなどを買うより、小さいし安いし、普通のボイスレコーダーにも使えるし、お試し気分でそそられます。

量販店での販売価格は7980円でした。即買いそうになりましたが、今日の目的ではないと深呼吸。なにしろ今はあれこれ欲しいものがいっぱいです。(でも明日かあさって買っちゃうかも。あーでもMicro Korgが‥‥‥‥)


● カタログはこちら PDF書類をダウンロードしてください。(上の写真はここから拝借いたしました。)

● アナログ音源のデジタル化については、たとえば「アナログ音源からCD作成スレ」など手がかりになるかもです。


(追記:8月14日))
ヘッドフォンを求めて町の量販店に行ったついでに見ると6980円でした。これは買っておいて無駄ではないと思います。マイクは他にも4種類あり、録音、再生、iTunesへの転送ができるものと、さらに他の機器からの録音(ライン入力)ができるものの2種類があり、6980円と7980円でした。たとえばiTalk Proはライン入力ができませんが、こんな感じです。↓ 黒しかないのが残念ですが。

● iTalk Proの フォーカル・ポイントのサイト。

2008年8月12日

暑かった!

昨日から少ししのぎやすくなったと思います。先週の暑さといったら‥‥‥‥私はのびてしまいました。
この1週間に書こうとしたことはこれからまとめて、少しずつ、日付を遡ってアップしようと思います。
オリンピックの開会式のこと、
飯富崇生さんのギャラリーのこと、
古本のこと、などです。

2008年8月4日

戦前の日本の交響楽@旧奏楽堂


上野の続きです。5時半をまわってアートプラザを出ると、そろそろおなかも減ってきて、たまには早く帰ろうと思いました。しかし旧奏楽堂まで来ると明かりがともっていて‥‥‥‥門の前には数人の人‥‥‥‥? もしかして? 近くへ行って予定表を見ると、なんと今晩コンサートがあるというのです。

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ
音楽監督、指揮・本名徹次
「埋もれていた作品たち 日本の交響作品撰集」



とても興味深いプログラムじゃありませんか。私など絶対に知らない作品でしょう。こないだはわざわざ出て来て空振りでしたからね、これを逃す手はありません。6時から当日売りがあるというので列に並ぶことにしました。手元に残った4500円から3000円で切符を買うと、今度は席取りで並びました。(全席自由席のため。)開場時間の6時半に近づくと100人くらいの列になっていました。

昔の木造校舎をうんと立派にしたような、木造の戸口です。人の流れについて細い廊下を入って左に曲がると赤絨毯の階段を上ります。コンサートホールは2階なのですね。上ったところはホールで、今風の長椅子が置いてありましたが、奥に2脚、古い立派な椅子が並んでおり、しかも隣はスチーム。いい感じでした。



コンサートホールは外からは想像がつかないものです。舞台は小学校の講堂といったところでしょうか。さすがに奥行きが狭いと思いますが、正面にパイプオルガンのパイプが見えました。座席はほどよい階段状で、300席あるそうです。今ふうの簡易な(しかし座り心地のいい)椅子が設置されており、床はリノニウムです。しかし壁、窓、カーテン、天井、シャンデリア‥‥‥‥それらは昔のままで、文明開化の時代のウルトラ・ハイカラな世界を彷彿させます。

列に並んだ甲斐あっていい席を確保しました。腰を下ろしてひと息いてハタと気づきました。「しまった。」実は今日あまり寝ていませんでした。欠伸が、欠伸が‥‥‥‥。


オーケストラ・ニッポニカという原生種のような名前のオーケストラは50名くらいの管弦楽団でした。色はだいたい似ているけれど各人バラバラの衣装というあたり、親しみを感じます。

◆「山形民謡によるバラード」(1941)/作曲・高田三郎(1013〜2001)
◆「ピアノ協奏曲第3番」(1936)/作曲・大澤濤人(1907〜1953)
◆「笛吹き女(作詞・深尾須磨子」(1928)/作曲・橋本國彦(1904〜1049)/作詞・深尾須磨子
◆「組曲 大陸の歌」(1941/43)/作曲・深井史郎(1907〜1058)

「山形民謡」で「バラード」で、構成は「ファンタジー」と「フーガ」ですよ。すごいイマジネーションです。今の日本人が自由だの国際的だの言っても、こういう自由を捨てただけじゃないのと言いたくなります。とはいえ「フーガ」の冒頭でバッハの「大フーガ」を連想したのは私が寝ぼけていたからでしょうか。「ピアノ協奏曲」は第1楽章と第3楽章がピアニスト(野平一郎さん)がカッコよく見えるような激しい曲調でしたが、第2楽章のゆるやかなメロディーが素敵で、もう一度聞きたいと思いました。「大陸の歌」は堂々たる正統派管弦楽だと思いました。この人は音楽で大東亜共栄圏の瓦解を予見したといわれたそうですが‥‥‥‥。

しかし度肝を抜かれたのは「笛吹き女」です。ソプラノの増田のり子さんは水色のドレスからして綺麗でした。音楽の導入部は「牧神の午後」を思わせますが‥‥‥‥圧倒されました。どういえばいいのか判りません。15分ほどの曲ながら、すばらしいソプラノがオーケストラと互角で織りなす「笛吹き女」の詩。それは古風な候文で、その曲は自己模倣ジャポニズムとは無縁。こんなのは初めてです。解説によれば橋本は歌曲にも力を入れた作曲家で、この曲では「日本としては新しき試みなる朗読調式の作曲法による」とのことです。なんとかもう一度聞けないものでしょうか。

所々でウトウトしたのが残念でしょうがありません。いずれもめったに聞けない曲で、レコードやCDがあろうはずもなく。せめて「ぜひまた演奏してください」とアンケートでお願いしました。オーケストラ・ニッポニカはこうした日本の交響楽を積極的に演奏し、内外の「埋もれた音楽」に光を当てること(さらにアジアとの交流)を活動の柱としているそうです。いや〜、お見事でした。


さて、旧奏楽堂は台東区が管理しており、毎月たくさんの演奏会が行なわれているのでした。芸大つながりをはじめ、この建物の歴史と機能と雰囲気をじゅうぶんにいかしたものばかりだと思います。
◆「芸大生による木曜コンサート」
8月21日(木)はヨーロッパの宗教音楽で、声楽。

◆「日曜コンサート」も芸大生によるもので、2時〜と3時〜の2回。第1、第3日曜日はチェンバロ、第2、第4日曜日はパイプオルガン、第5日曜日は「特別コンサート」。

こうした毎週恒例の演奏会は建物の入館料のみで聞くことができます。
単独の演奏会で私が興味を持つのは
>◆8月31日(日)午後2時〜/3時〜(日曜コンサートの第5日曜版)
「ヘンリー・パーセルのオード」と題するバロック音楽の演奏会。合唱と、古楽器を使う管弦楽のグループの演奏(入館料として300円)

◆9月24日(水)午後6時45分〜
「奏楽堂 バロック・シリーズ 第50回/アンサンブル・コルディエ定期演奏会 第14回」。チェンバロ、バイオリン、ビオラ、チェロのアンサンブルで、演目はバッハの「フーガの技法」です。(3500円)

◆9月20日(土)午後2時〜
「奏楽堂特別展 日本の作曲会シリーズ11/中田喜直展 レクチャー・コンサート
中田喜直の歌は日本人なら誰だって大好きです。合唱、中田喜直夫人のお話、ピアノ独奏という何とも楽しそうなプログラム。(1500円)

この建物が時の勢いで壊されなくてよかったと思います。こうした、何か「人間サイズ」の空間で、いい音楽を身近に楽しむ機会があること、それこそが「文化」だと思います。今晩のように素晴らしい「埋もれた作品」を聞かせてもらえるのも、こうした小さなホールならでは。カネにあかしたギンギン立派なホールに著名な外人ばかり呼ぶのもいいけれど、高い料金で同じ演目ばかりじゃね、そういうのはね、食傷です。私はまず自分の好きな音楽を聞きたいし、それをやってくれるのが日本の演奏家なら、お金を払って聞きにいくことは一つの音楽への参加であり、聞き手としてとても大事なことだと思うのです。(でもエマ・カークビーは好きです。エヘヘ。)

これからも折にふれて予定表を見て、いい演奏会があれば聞きにいきたいと思います。(8月3日)

● 旧東京音楽学校奏楽堂 建物の見学やコンサートの案内など

2008年8月3日

今日の博物館みやげ


「シルクロード」の一筆線と細筆4本セット。今朝、ご近所にアンケートの回答を届けるのにメモを添えたのですが、そのとき手元にキラキラ光るマンガチックなのしか残ってなくて、いい一筆線を買っておかなきゃと思ったところです。筆はウサギ、イタチ、あとタヌキだったかな? 3種類の毛の筆です。軸が短く、小さい文字に使いやすそうです。(一筆線は350円くらい、筆はセットで千円くらいでした。上野の国立博物館、表慶館の売店にて。)

三沢厚彦 と Damien Hirst


上野の続きです。博物館を出て休憩がてら芸大アートプラザに行きました。(すっかり味をしめました。)そこで100円のアイスコーヒーでしばし涼むと、おもむろに店内に入って「石膏デッサン入門」のガチャポンのガチャポンを2つ買いました。(一つは「石膏タイプ」の「マルス」でした。やった!)

次に iichiko のピンバッヂの「マーガレット」を買うつもりでしたが、白い木綿のキャップに付けるには白い花は映えないからやめました。そして前回見なかったお店の奥のほうへ行ってみました。段を上った細長い所で、書籍とCDの売場でした。

CDは芸大の先生たちが演奏するクラシックです。音楽関係の本に混じって面白かったのは「白のバイオリン」。先っちょの渦巻きやツマミも再現しています。他に「チェロ」と「グランドピアノ」がありましたがいずれも「上級者向き」と明記されていますから、私には無理だと諦めました。(細かい作業は大好きでしたが、近年とみに手先が不器用になりまして。)黒い背景のアクリルケースに入った見本は(実は完成品の商品)、バイオリンの渦巻きやツマミも再現されていて、とてもきれいでした。何を言っているのかというと、これのことです。

● Handoson オリジナル ペーパークラフト 

美術書もごくたまにしか見なくなって、知らない名前ばかり。それでもあれこれ手にとって見るうちに惹かれたのが「三沢厚彦」。独特の木彫で動物ばかり作る人のようで、しかもたいへん多作家のようです。動物の絵も大胆な筆さばきがカッコいいんですよ。洋書では「Damien Hirst」。ヒルスト? 本の造作や図版の感じや作品の雰囲気からドイツ人かと思いましたが、後できいたらハーストというイギリス人でした。タハッ。立体を作る人です。社会に向けてかなり強い問題意識とメッセージを持っている人のようです。その姿勢がアートとしての表現のしかたとうまく融合しているように見えました。かなり高い本ですが欲しくなり、三沢の本と一緒にレジへ持っていきました。

ところが。今日はあまり現金を持たずに来で、ここでは書籍とCDだけはカード払い不可というのです。しかしお店が取り置きしてくれるというので、Hirstの本だけお願いしました。(三沢の本は今出ているもので、他でも買えそうですから。)そんなやりとりをしていると、そのときのお店のお嬢さんは、なんとHirstのその本を名指しで注文した本人でした。それで、こんなに無知な私でもその本が気に入ったのを喜んで、いろいろ教えてくれました。イギリスでどれくらい有名か、いつどの作品で世に出たか、作品の傾向がどうで、どういう賞を取り、どういう連中と、どういう活動をして、いろいろ物議をかもしている‥‥‥‥等々。すごい! 快感です。さすが芸大アートプラザ!

帰ってからネットで damien hirst を検索すると、ま〜出るわ出るわ。あるブログによると、幅の狭い桟を何段も作ってそこに色とりどりの錠剤とカプセルを並べた(だけの)作品は、昨年のオークションでカタールの王室が1920万ドルで落札したと書いてありました。あまりにもあまりっぽくて、へ〜え。ちょっとつまんないかも‥‥‥‥

続きは本を手に入れてから書きます。





私が気に入った本とは別ですが、amazon.com にあったHirstの本から適当に。"Void""The Agony and the Ecstacy: Selected Works from 1989 to 2004"

あの大日如来像とフランスのお皿


特別公開・8月3日まで。‥‥‥‥アレヨアレヨと今日が最終日。とですから上野の博物館に「あの大日如来像」を見に行きました。本館を入ってすぐ右の部屋で六波羅蜜多寺の鎌倉仏を展示していて、その次の部屋にありました。

ニューヨークのオークションで日本の宗教団体が13億円で落札し、今では所有者の名を冠して「如真大日如来像」という名前でした。あれだけ話題になったし、最終日でさぞや混んでいるだろうと思いきや、博物館は賑わっていたもののそこだけ特別ということはありませんでした。そのためガラスケースの中の仏像をゆっくり眺めることができました。

クリスティーズのサイトやテレビのニュースで見た写真は金色に輝いていましたが、そこでは埃の色をしていて、金色に見える所はずっとわずかでした。照明を落としているからかもしれません。小さいとは聞いていましたが、本当に思ったより小さくて、本当にきれいな如来像でした。微塵の狂いもない完璧な姿、真にうつくしく、静謐の中にありました。少し見下ろす角度になりますが、横顔にとくに見とれました。


栃木のお寺の、そっくりだといわれた運慶仏も並べて展示してありました。こちらはさらに小さく、金がよく残っていました。本当に似ていていて、私にわかる違いは肩に金属の飾り?髪?が垂れている所だけでした。では試作品か?というと、本来はさらに隣に展示してある立派なお逗子に納められているようで、その飾りの見事さを見たら、とても試作品とは思えません。大日如来の図録が販売されていたようですが、帰りに立ち読みするのを忘れてしまいました。

大日如来像を見るだけなら「常設展」の切符でよいのですが、せっかく来たのだし、駅で「フランスが夢見た日本」という19世紀フランスの食器(お皿)の展覧会の切符を買いました。(特別展の切符を買うと常設展も見られます。)しかしこちらの展覧会はずっこけました。友達を誘わなくてよかったと思いました。

19世紀にフランスの高給食器メーカーが日本の浮世絵に憧れて、北斎などの絵をパクッて描いた、というお皿の展覧会です。それなりに目新しい品物を出してきたこと、一部の展示ではどのお皿が誰のどの浮世絵のどこをパクッたかを具体的に図版で示した点、その二つが取り柄でしょう。しかしお皿じたいモノとして大したことがないのが致命的です。どう言えばいいのか、確かによく真似て描いていますが、ただそれだけのことにしか見えないのです。伊万里を見たマイセンやヘレンドの消化と洗練とはなんという違い。そして浮世絵への憧れをどう消化するかという意味ではゴッホやロートレックは、なるほど天才だったなあと妙に納得した次第です。そりゃあ2、3面白いと思うお皿がありましたよ。(背びれを水面に出した鯉が、水中柄ジロリとこちらを見ている絵、あと大根とネズミの絵です。)でも、ずれにしてもこれらはフランスにとってお宝でも、日本人が見てもしょうがないというか‥‥‥‥。

しかも展示数が少ない。こんなのはデパートでやってほしいと思いました。おまけにピンク色展示ケースは不定形で、やたらに大きくて、展示室を狭くするだけです。こんな物にお金を使わず入場料を安くしたらどうですか? しかも一歩入ったドームの真下が売店で、とにかく狭くてゴチャゴチャkして気持ちが悪くなります。表慶館は改装前までは常設展の建物で、切符のモギリも売店もなく、建物の美しさを味わいながらゆっくり展示を鑑賞できる場所でしたが‥‥‥‥ひどいものです。そうそう、それから入口には呼び込みがいて、大声あげてましたっけ。ひどすぎます。

2008年8月1日

神楽坂のクレープ


阿波踊りを見物した後、食事がまだだったらとPさんはクレープ屋さんに連れて行ってくれました。私がはまっているソバ粉のクレープ(ガレット)です。毘沙門天の向かい方の道をちょっと入った所で、その名も「ル・ブルターニュ」。フランス人のお店だそうです。古い建物を改造したのか床も扉もテーブルも「木」が多く、まるで昔ながらのお店のようで、雰囲気も気負いがなく家庭的でした。

Pさんはもう夕飯を済ませたからと、デザートのクレープです。全体にメープルシロップをかけてコッテリした生クリームののったやつです。これもソバ粉でした。味見させてもらったら、こんなに素朴なのに甘くて美味しくて、おやつの原点のようでした。私のはキノコをこまかく刻んで平らに敷き詰めた上にカリカリベーコンが数枚のっています。チーズがとろ〜りとして、やっぱり美味しいのでした。外国人が作るお店ではしょっぱいのが多い印象がありますが、これはちょうどでした。驚いたのは、Pさんはクレープ屋さんで食事するときは、食事のクレープを食べた後にデザートのクレープを食べるのですって。それが普通らしいんですけど。と言いつつ、正直私もそれくらい食べてみたいと思いました。

前にクレープばかり食べ歩いている人のブログで、ラ・フェデリーズのクレープの特記事項として「とても薄い」と書いているのを読んだのを思い出しましたが、ここのクレープも同じくらいだと思いましたよ。ただ、こちらのほうが焼き色が濃く、その分香りがあり、折り返した端っこはパリッとした食感です。(この「パリッ」が問題で、石神井にあるフランス人のレストランのクレープは1種類しかなくて小さくて厚くて堅くて、ナイフで切るのが一苦労で、噛むのも難儀で、本場の味か何か知らないけれど二度とごめんだと思いました。)

私はお酒が飲めませんが、シードルを飲んだら飲めるじゃないですか。以来クレープにはシードルがいいと思うに至り、この日もシードルにしました。このお店にはシードルも何種類かあるようです。お水を一緒に出してくれるのが下戸にはありがたいことです。(7月26日)

2008年7月31日

このカード、使えません

実は先日の呉服屋さんでそう言われました。引落日に銀行で確認しましたから、残高不足で止められたのじゃないことだけは確かです。なぜ? 何かの加減でカードの磁気が狂っちゃったとか? ともかくカード会社に連絡しなきゃいけません。

カード会社ではカード番号、名前、生年月日を告げたあと、「どこのお店でいくら使ったときにそう言われましたか」ときかれました。へえ、そんなことをきくのですね。答えると、電話は担当部署に転送されました。驚くことに、そこでは「◎月◎日◎時◎分に◎◎というお店からカードの照会があった」という記録があるのでした。実際にカードで買わなくても、お店がお客から預かったカードを照会すると記録が残るのですね。そして担当者はいともあっさり「このカードは現在停止しています」と言いました。なぜなら‥‥‥‥

驚きましたよ。たまたまですが、その日の午前4時頃アメリカから1米ドル(=108円)のカード決済が入って、これをあやしいと見なして、その時点でカードを止めたというのです。もちろん私には覚えのない取引です。ということは‥‥‥‥え〜、すごい。まさか人間がいちいち見ているわけがありませんから、自動的にわかっちゃうのでしょうか。しかし悪い奴はお金目的なのに、どうして1ドル? なんと、その1ドルはお試しで、それが通ったら次に大きい額をぶつけてくる手口だそうです。おお、こわい。(その1ドルは取引を拒絶したから、誰が何処でどうやって使おうとしたかはわからないそうです。)

25年近く使って初めてです。個人情報の流出とか、ネット上の不正アクセスとか、いかに身近な問題かということですね。しかし今の時代、いくら自分で気をつけても防ぎようがありません。ですからカード会社のセキュリティ対策を頼もしく思いました。(カード会社ではこういうのが年がら年中だそうです。)

一度そういう目にあったカードは即無効、新しい番号で再発行するそうで、今は待ちの状態です。さて、カード番号が変わると毎月カードで引落としている所には変更届をしなきゃなりません。公共料金や一部の企業は自分でやらなくてもいいそうですが、私の場合は1つだけ自分で変更するものがありました。amazonなど、たまに利用する所に預けてある情報も、次に買うときに変更するわけです。やれやれ。(でも無事でよかった‥‥‥‥。)

2008年7月29日

パソコン回りのスピーカー(3)


お店でネットであれこれ見て回った結果、「アンプ付スピーカー」ならオンキョーの GX-D90(Y) がいいと思うに至りました。(シッポの(Y)は木目仕上げのことで、他に黒の(B)があります。)購入者の中には「木目がチャチイ」と言う人もいましたが、立派そうじゃありませんか。写真では大きさがすぐにわかりませんが、幅は12センチ余り。パソコン回り用の小さいスピーカーです。アップルのサイトやお店で見たときはボーズの Companion もいいじゃないかと思いましたが、別にボーズが好きなわけではないし、日本にいい専門メーカーがあるのですから、まずはそっちへ行きたくなったのです。

オンキョー(音響)は私が子供の頃から専門メーカーとしてステレオ売場にデンと存在していました。家にはモノラルのレコード・プレイヤーがありましたがステレオが欲しくて、親の予算の10倍20倍のカタログばかり集めてきては熟読したものです。わかりもしないのに「stereo」なんて雑誌も買いました。当時のトリオはKenwoodになって普及品を作って時流に乗り、サンスイ(山水)は経営でたいへんな目にあってその後どうなったのか、DENONはデンオンだった記憶しますが、今見るとデノンになっていたり。40年もたてばいろいろあります。そんなことを思い出しました。

さて、このスピーカーは2003年の発売だそうで、もう終わりに近いのでしょうか。アマゾンでは残り5台(8月2日時点で残り3台)とあり、量販店では見かけませんでした。あちこちで読んだ購入者のレビューではいずれも中高音がかなりの好評で、低音では各人の好みで評価がわかれます。低音が出るかでないかではなく、その出方についてです。私の耳がそこまで繊細かは知りません。

値段はオンキョー直営の販売サイト「オンキョー・ダイレクト」で1万6590円、アマゾンでは1万3748円、どちらも送料無料、その差2842円。ただしオンキョー・ダイレクトは購入、返品、相談、ユーザー登録、修理、など全部が一本で便利です。また返品期間30日、無料修理保証3年間、手数料なしの代引きもあります。一方アマゾンのページのどこを見ても保証のホの字もありません。もちろん普通の保証は付くでしょうが、売ったら自分は何もしない=安い、というとでしょう。(バッタ屋か?)

今頃知りましたが、オンキョーは大阪のメーカーでした。保証期間中の修理は家に宅配便が来て持って行ってくれて、修理が済むとまた宅配便で届けてくれるという仕組みだそうです。保証期間後はそれを自分でやるから、都内に窓口のあるメーカーの品物よりお金も時間も余計にかかることになります。Kenwoodの修理なら神田の本社にターンテーブルを持ち込んで、帰りに薮蕎麦でザル一枚なんて楽しみがありましたが、今調べたら引越しちゃったようですね。しかしソニーみたいにああも頻繁に修理窓口に出向かにゃならん、ということはないだろうと期待します。

というわけで、オンキョーの GX-D90(Y) をオンキョー・ダイレクトで買うことに決めました。(しかし今はクレジットカードの再発行待ちのため、しばしお預けです。)

● オンキョー 公式サイト。製品紹介以外に、オーディオの楽しみ方、知恵、テク、音質重視の音楽ダウンロード、購入後の製品の使い方やユーザーからのアドバイスまで、たいへん充実したサイト(+ブログ)です。エライ!

● オンキョー・ダイレクト

それでも気になるのは「パソコン回りのスピーカー(1)」で書いた「Dwarf」というあやしげなスピーカーです。天井から吊るしたいという好奇心に負けていまうかもしれません。でもそれだったら「モニター」を買うべきだと思います。しかし「モニター」との違いを今一つ理解していませんので、自分の用途と環境と予算をふまえて確認しておこうと思います。


(ブログ内関連記事)
パソコン回りのスピーカー(1)必要になった理由
パソコン回りのスピーカー(2)どれにしようかな
パソコン回りのスピーカー(4)モニターについて(予告)

2008年7月28日

パソコン回りのスピーカー(2)

「パソコン回りのスピーカー(1)」に書いたとおりで、スピーカー選びを続けています。この種の品物は値段はピンキリ、デザイン千差万別、機能チンプンカンプン、おまけに安くても名機があったり高くても評判がボロクソのものがあったり、日頃情報に接していない素人にはわけがわかりません。まずは目的を明らかにしてみます。

ふだんは内臓スピーカーとイヤホンで充分ですが、音楽制作ソフトで作った曲をモニターするために、必要なときだけ簡単に繋げてそこそこの音が出るもの、左右の音がわかるもの。そのあたりが条件です。

USBケーブルで繋ぐスピーカーが、コードも邪魔にならず便利だと思いましたが、今はAC電源、ヘッドホン・ジャックで繋ぐのが主流だそうです。理由はいろいろあるようで、判ったような判らないような。聞きかじりを寄せ集め、好みを反映しつつ、候補にあがったのはこんな感じです。


● ヤマハ NX-10

探し始めて最初に目を奪われたのはヤマハの〈NX-10〉でした。高さ10センチ程の横長で、最高にカッコイイと。スピーカーを4つ使って音が良いそうだし、電源はUSB、ACアダプタ、乾電池の3つ巴。ステレオが一つに収まっているから接続のコードが邪魔にならず、使いたいときだけ繋いで使うのにいいと思いました。ヤマハの宣伝もリキが入っています。しかしヤマハが量販店に置いてあるのは稀で、現物をまだ見ていません。低音も出るといいますが、この大きさで実際どんな感じでしょう? 定価が2万5千円ですからね。高すぎますけどね。


● Dwarf

しかしこんな変なものを見つけてしまいました。興味津々です。潜水艦のソナーの技術を応用したとかで、直系5センチのカメラの交換レンズみたいな物。これ一つでステレオ・サウンドが360度に広がると。本棚やテーブルに載せれば共鳴して、本棚もテーブルもスピーカーになってしまうと。いいお酒の瓶を載せると音が良くなる、お酒のグラスを載せていい音楽をかけるとお酒が美味くなると。等々。1万9800円のところ期限付きセール価格9800円。いや〜、このいかがわしさに心が揺れます。


● ソニー SRS-U10

お店で見て、すっりした姿が気に入ったのはこれ。家の中で作業場が定まらず、やりかけのいろんなものが散らかった中で、使いたいときだけ持って来て使う、という使い方になるのですから、左右に分かれていない方が便利だと思うのです。ツマミは電源と音量だけ、入力はミニプラグのジャックが1つとは一見トホホですが、実際の用途では問題ないかもしれません。電源はACだけです。音を聴かせてもらいましたが、お店が騒々しくて他機との違いの判別は困難でした。でもポドキャストを聞いたり、軽く音楽を聞き流すには充分かもしれません。税抜きのメーカー価格は8300円。1万円のスピーカーの音がずっといいなら、そちらが欲しくなるはずの微妙な値段です。プレゼンはもとより屋外で使うこともないでしょうから、ヤマハNX-10 との比較ならこちらのほうが賢明かもしれません。


● Bose Companion 2 II

見た目のカッコよさ、ある程度の重さ、邪魔にならない大きさ、一般の評判のよさ、騒々しい店内でもわかる音の良さ、こうした点でいいと思ったのはボーズのCompanion 2。パソコンの両脇に置くこと=近い位置で聞くことに特化した製品であること、したがって小さな音でも音質が落ちないという特徴があるそうです。アップルのサイトでもユーザーの評判は上々で、6畳8畳くらいなら、部屋全体で聞いても悪くないようです。またお店でヘッドホンも試しましたが、これを通すと音がよくなる気がしました。割引率は大きくなくて、量販店でも1万4千円台です。ボーズは音に癖があるとか、音楽の種類を選ぶとか、人によって好き嫌いが分かれるとか、いろいろ聞きますが、今のところ候補の一つです。


● Harman/Kardon Soundsticks II

お店で聞いて明らかに音がよかったのはハーマンののSoundStick II。いわゆる2.1ch(にーてんいち・ちゃんねる)で、低音用のスピーカーを一つ加えた3点セットです。美しい居間に3つを並べてもいいけれど、この棒みたいのをパソコンの机の両脇に立てて、机の下に大クラゲ(ドームともいう)を置けば、邪魔にならずに重低音を楽しめる、というわけです。しかし空間占拠の絶対量というものが問題です。足下まで整然とした作業机を持っている人でないと‥‥‥‥ またアップルのユーザー評では、音はいいけどクラゲのてっぺんが穴だから埃がたまるのが心配だ、という話もあり‥‥‥‥ 値段も量販店で2万円超と少々高めです。(まあ、私には現実的じゃありませんが。)


● オンキョー GX-D90(Y)

さらにあれこれ見ているうちオンキョーのスピーカーが気になり始めました。木目と黒があり、私なら木目です。販売価格帯は1万3千円台〜1万6千円台で、ちょうどボーズのCompanionと比較できそうです。細かいところを調べているところですが、こんなに小さいのに入出力のジャックが金メッキとは泣かせます。とはいえ大きさは上のボーズの倍もあり、重さもツマミの付いている右側は3キロ以上です。そうなると、まずスピーカーの置き場所を定め、使いたいときにMacをそこへ持って行き、Macにプラグを差して使う、ということになりそうです。


ところで、スピーカーにはいわゆる「スピーカー」と「モニター」というのがあって、素人にはよくわかりません。モニターでは edirol や M-Audio 以外は聞いたこともない外国物が多く、メーカー名ががらりと変わります。

モニターは音楽を作る人が作っている音を確かめるための道具で、出来上がった音楽を楽しむのに使う普通のスピーカーとは少々造りが違うそうです。音質が大事になりますから、大きさや重さや値段がある程度以上になります。いわゆるパソコン回りのスピーカーのような多様な色もデザインもなく、昔ながらの四角い形で、左右2本をセットで使うのが普通です。だからといって、CDやダウンロードした曲を聞くのにモニターでは不都合があるのかどうか、そのへんはわかりません。

私のレベルでは音が出ればいいのかもしれませんが、いちおう素人なりにDTM(デスクトップ・ミュージック)で使いたいのですからモニターのほうがいいのかもしれません。というわけで、次回はモニターのことを調べてみようと思います。


(ブログ内の関連記事)
パソコン回りのスピーカー(1)必要になった理由

木綿のキャップ、もう一丁

27日、吉祥寺へ行ったついでにユザワヤに寄りました。夏用のニット帽を編む天然素材の糸が目当てです。近頃とみに目立つ後ろ頭のツムジのハゲを隠すため、室内でもかぶっていられる小さいキャップがもう一つ欲しいのです。しかしどうもピンとくる糸がありませんでした。

用事を済ませたあと、アーケードの商店街をプラプラしながら、四つ角の所にある帽子屋さんに(もちろん「SALE」の文字につられて)に寄りました。そこでちょうどいいのを見つけましたよ。真っ白ではない白の木綿で、細編みと鎖編みが交互のほんとに簡単なかぎ針編み。小振りな、欲しかった大きさです。1600円ですが、糸代+編み賃ですからね。それにちょうどいいのを一つ買っておくと、この大きさを参考に色違いや模様入りを自分で編むのにいいんです。

こないだ芸大で買った iichiko のブタを付けてみました。なかなかよろしい。これに大竹伸朗の直筆サイン入り缶バッヂを付けたら更にカッコイイかも! (7月27日)

2008年7月27日

とつぜん阿波踊り@神楽坂


昨日の夜のこと、たまたまちょっと聞きたいことがあってPさんに電話すると「今日は神楽坂の阿波踊りを見てきた」と言うのです。神楽坂はPさんの地元ですが、阿波踊り? 初耳でした。

東京の阿波踊りといえば高円寺が有名ですけど、実は最初にもちこんだのは神楽坂で、今年は37回目だそうです。毎年恒例の夏のお祭りで、今年は23日24日が「ほうづき市」、25日26日が「阿波踊り」という日程なのですって。私は飯田橋には何度も行きましたが神楽坂という地域は未踏です。Pさんの話をききながら絵が浮かばないのがもどかしく、またそれが楽しそうなものだから、ちょっと行ってみたくなりました。それに買ったばかりの浴衣を着て行けるじゃありませんか。

というわけで、今日の午後は別の予定があり少し迷いましたが、そちらを延期して神楽坂に行くことにしました。私、一人でも平気ですから。

地下鉄の飯田橋駅を下りて、キョロキョロしながら「神楽坂下」「毘沙門天(お寺)」方面に出る階段を上ったら、そこがもう踊りの始まる場所でした。テレビで見た高円寺の阿波踊りは大きな道路を使って整然としていましたが、神楽坂は普通の商店街の通りで、道幅は広尾商店街と変わらないくらいです。(やっぱり広尾のほうが狭いかな。)ですから踊りは道いっぱいだし、人出は多いし、たいへんな賑わいでした。歩道の端には敷物をしいて座りこんだ見物客がずら〜っと並び、その後ろに立ち見が並び、残った部分を人が行き来するのです。商店側ではどこもお店を開けて、多くのお店が屋台を出して食べ物を売っていました。(プロの屋台はいないのでした。)私は立ち止まったり歩いたり、気ままに見物したのですが‥‥‥‥なにしろエライコッチャ、エライコッチャの太鼓とカネの大音響に包まれているのですからね、血が騒ぐというのか、すっかり盛り上がっていました。

前の晩に「もし神楽坂に来たら電話して」とPさんが言ったので、公衆電話を見つけたときに電話をしました。来てよかったと伝え、教えてくれたお礼を言うためです。ところがPさんは商店街まで出て来てくれるといいます。おお、これは2倍楽しくなりそう! (会えるんだったら浴衣を着てくればよかったと後悔しました。出るときが慌ただしくて、着替える時間がなかったのです。)

しばらくしてPさんと合流し、一緒に踊りを楽しみました。私達も踊りたいね、練習やってるよ、なんて。昨日も今日も15の連が踊ります。地元中心ですが他の区や他県からの参加もあり、ほんとに個性さまざまでした。とにかく踊り手達の姿がいいっ。髪をきりっと結って、着物をしゃきっと着て、それだけでも粋で参っちゃいます。踊りもそれぞれの振りがあって、途中で止まって見せ場を作ったり、走るようにテンポが上がったり、急緩の変化にとんでます。また男衆の腰をうんと落とした勢いのある踊りも格好がよく、いや〜「踊りの上手い亭主」なんていうのもいいなあと思いました。(7月26日)


阿波踊りの中心、毘沙門天前は一番の人だかり。すごい。
来年は必ず浴衣で、ほおづき市にも行くぞと心に誓うのでした。
(神楽坂の巻、つづく)

● 神楽坂エリアネットワーク 阿波踊りをはじめ、神楽坂商店街と町の情報満載のサイト

2008年7月26日

飯富崇生さんのギャラリー@三鷹天命反転住宅


写真家の飯富崇生さんとライターの芦刈いづみさんから先日メールが届きました。8月10日でギャラリーを閉鎖するとのことです。4月末に伺ったとき「夏まではやっていますから」というお話でしたが、いよいよ移住が決まったそうです。アメリカ西海岸での新しいお仕事が始まるのですね。もう一度伺いたいと思っていました。急がなきゃいけません。

飯富さんと芦刈さんはあの「三鷹天命反転住宅」に住み、そのお宅を写真ギャラリーとして一般に公開しています。素晴らしくオープンなハートのお二人、飯富さんのドラマチックな風景写真、そして荒川修作の住宅、こんな素晴らしい組合わせがあっていいんでしょうか?!‥‥‥‥などと思っていたら、本当に残る日はわずかとなってしまいました。

4月の体験を未だ文章にできずにいるテイタラクの私は、今度のメールをいただいてアタフタしてさらに何日もたってしまいました。今はともかくこのことを書いておかなければいけないと思います。



飯富崇生さんのサイト
● Treasures The Earth 飯富さんの写真のページ
● ギャラリー "Respontes du Artututu" 三鷹天命反転住宅とギャラリーのページ(ギャラリー見学の申し込みができます。)

荒川修作の「三鷹天命反転住宅」について
● Architectural-Body お住まいになりたい方もこちらをどうぞ!
● 三鷹天命反転住宅 東京町屋さんのブログ
● 米ニューヨークタイムズ紙 記事、インタビュー、そしてすばらしいスライドショーがあります。

他にも多数あります。

やっぱり浴衣


図書館で本を借りた後、駅前商店街で食糧を買いました。するとさが美という呉服屋さんが店じまいの売り出しです。たくさん貼った「70%引き」のビラにつられて店内へ。品物は殆どが半額ですが、既に値引きした物の半額もあり、そういうのは本当に70%引きなのでした。

家族が下駄をよく履くし、私も好きですから、まず一つ買うのを決めました。このお店は若い人向けの物が多く、下駄も今ふうです。指の先が広めで、全体がえらく縦長ですが、履けばちょうどです。またローヒールの靴くらいの勾配がついています。これが意外と履きやすいんですね。

浴衣を見ると、地色の濃い今風の柄で、私にはぴんと来ないものばかりですが、一つ突飛な柄があって、面白半分鏡の前で当ててみるといい感じなのです。大人になって初めての浴衣ですし、仕立て上がりで1万円の半額ですからめっけ物でしょう。帯は半幅を3本くらい持っているし、家族もいろいろ持っているから、先に確かめようと思いました。そういうわけで下駄と浴衣を買いました。(浴衣はめっちゃ派手な柄ですから写真省略ですよ。)

食費のお財布を使い込んだのを白状しましたが、なぜか家族は寛容で、自分の下駄も欲しいと言いました。さらに、帯はお店で合うものを探してもらうものだ、この浴衣には帯は縞がいい、とひとしきり。そういうわけで、買った浴衣を持参して、再びお店に行きました。

浴衣用の半幅帯は気軽に使えそうなものが10本くらい出ていました。お店の人が「これはいい帯ですよ」と手に取ったのは、私が大好きなアジアの紬のような柄で、裏は縞模様です。ひと目で欲しくなりました。これだけが絹で、値段も2万円でしたが、半額ですからね。ついでにもう一つ、やわらかい図案の化繊の帯も加えました。こちらは7千円の半額です。どちらも買った浴衣に似合います。きゃ〜、浴衣セットが一度に揃っちゃいました。

それから子供の下駄を、かわいいというだけの理由で追加。4〜5才用だそうです。半額で900円。

家に帰ってじっくり眺め返しても、絹の帯はとてもきれいでした。2万円の半幅帯などそうそう買えませんからいい気分でしたが、ふと値札を見るとシールが重なっています。そういうのを見ると下の値段が気になります。そっとシールをはがしてみました。すると‥‥‥‥元の値段は3万円でした。え〜、3万円の半幅帯! びっくりです。やった〜!

でも‥‥‥‥町から呉服屋さんがなくなってしまうのは、淋しいことですね。(7月25日)

2008年7月25日

なぜか受け継がれたもの



うちから徒歩5分の所に住んでいる友達のHが前から言ってました。(われらが母校の)◎◎小学校の図書館は一般にも開放されていて、大人の本もあるから利用すれば良いのに、と。それで一度は行ってみましたが、入口がわからなかったのでした。そのHが図書館のお手伝いを始めたとのこと、「何曜日の何時にいるから」というメールをくれました。いくら冷房嫌いの私でも夏の暑さを感じないわけではないので、涼みがてら行ってみました。(今度は中に入れました。)

今どきの小学校なら、恵比寿の加計塚小学校に選挙の投票のたびに行って見てますよ。ところが◎◎小学校では、校舎は何年か前に全部を建替えて、教室の仕切りがないとか、風力発電をするとか、区の「モデル校」と呼ばれるくらいいろいろハイカラだと聞きます。外観からして、私などが校舎として思い描くものとは色も形もまったく異なるのです。中に入ると、果たして廊下が斜めに曲がったり、天井に明かり取りの窓があったり、そもそも白木にニス塗りの木材を多用した明るい造りで驚きました。

図書館も今風のデザインで、明るく広々として快適で、書架、机、椅子など全体が小振りなのが何ともかわいらしいのでした。Hはカウンタの中で貸出しと返却をやっていました。そこで目を惹いたのがこれ。カウンタの上、返却日を知らせる「積み木」です。数字や曜日が書いてあるサイコロ型を並べる万年カレンダーのようなもの。これ一つが年代物なのでした。周囲と全然合わないし、特にすぐれたデザインでもありませんが、ここが学校である事を思い出させるような不思議な存在感です。なんだかありがたい気がします。「私達の頃にもあったかな?」と顔を見合わせましたが答えは出ません。もっとも私達の後の時代の備品でも、これくらいクタビレるのに充分な時間はたちました。

ところで、私は自分の小学校の図書館というのもを思い出せませんでした。私が入学する前年の夏休みに放火があって、校舎は両端を残して焼け落ちました。そのとき図書館も燃えてしまったのでしょう。私が覚えているのは、仮校舎の各教室の前の廊下に図書館用の本棚を一つずつ置いた姿でした。いわば廊下が図書館で、みんな廊下を歩き回って本を探したのです。新校舎が完成したのは3年生のときでした。考えてみればそこに新しい図書館も作ったはずで、Hが覚えているのですからあったはずです。しかし私にはまったく思い出せません。なぜだ?(7月25日)

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