「貨幣の経済学」
「貨幣の経済学——インフレ、デフレ、そして貨幣の未来」
岩村充
集英社/2008年9月10日/2300円+税
腰巻き「なぜ倒産しないのか?/巨額の財政赤字を抱える日本」
アメリカのお金(ドル)を作るのが民間企業だと知って驚き、日本もそうだとチラと聞いて「え?!」と驚き(じゃ、アメリカと同じことがありうるの?!)というわけで、日本銀行のことを知りたくなりました。この本は書店で見て購入しました。集英社の本は(とくに新書は)どうも内容が甘いという印象があり、2300円という値段は不本意でしたが、とりあえず知りたいことの基本が書いてありそうだと思いました。
お金というもの(貨幣)の始まりはじまり、金本位制、江戸幕府〜明治政府の苦労など、またお金がどう動いてどういう作用を生むか、そういった感じの本です。専門用語の嵐ですが文体は「ですます調」で、一応しろうと向けに「平易に」書かれているのだと思います。しかし所謂「陰謀論者」が指摘する、開国や明治政府へのロックフェラーの関与への言及はなく、幕府がお金を作っていたときから日銀がお札を刷るに至った経緯もすっとばしで、その点では正当派なのでしょう。でも基本は大事ですからね。
腰巻き(続き)……「バブル経済とその崩壊、勢いを失った日本経済、出口のない財政危機と目一杯の金融緩和、そんな中にあって深刻なデフレを引き起こすほどの強さを示し続けた円、それがなぜなのかを貨幣そのものを見つめ直すことから解いてみたい、そうした気持ちを、この「貨幣の経済学」という題名に籠めたつもりです。(「はじめに」より」)
(後から見ると、出て間もないのにamazonでは何故か古本しか売っていません。評価は……低い。あらためて腰巻きを読むと句読点が少し変だし、やっぱり集英社か……。ブツブツ)
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