テレビ放送の終わり
もうすぐアナログ放送が終わりますね。テレビも終わりですね。
放送してから受信までの2秒か3秒の時間差のため時報がありえなくなり、朝の時計の字幕がなくなるし、何よりもう地震予報が出せなくなるんですよ。こんなときによくやりますね。「グルメ番組を見ながらお店の情報が得られますよ」「ドラマを見ながら出演者の来ている服を売っているお店がわかりますよ」「クイズ番組にお茶の間で参加できますよ」等々どうでもいい利点は数々あるそうですが、今こういう時代になって、地震予報も津波警報も得られない事実をどう補うのでしょう。またラジオでも聞けたNHKのテレビ番組が聞けなくなってしまいます。少なくとも私が思うに、受け取る側の人々にとってのデジタル化は損失のほうが大きいと思います。これで日本中が「テレビの時代」から脱却できるなら、それはそれで幸いですが。
日本のテレビのデジタル化とは、お役所と携帯電話会社がらみの本当に出鱈目の極みだったようですね。(ずいぶん前にビデオニュース・ドットコムで見ました。)そうじゃなかったとしても、日本式のデジタル化が実現したら莫大な経費で地方局は総倒れ、東京のテレビ局も番組制作に回すお金がなくてバラエティとショッピングばかりになるだろうと何年も前からいわれていました。
視聴者側にしたって日本中がテレビを買い替えなきゃならないのに、どう計算してもテレビの生産が間に合わないとか、同時に日本中のテレビがゴミに出るのをどう処理すればいいのかとか、そういう滅茶苦茶な課題も全部ほうったらかしのままで、「地デジ」だの何だの、変な言葉を作り変なコマーシャルをたくさん流して既成事実をつくってきたのです。
外国のデジタル化では放送局の設備を変えるだけで、各戸でテレビ受像機を買い替える必要などなかったともききます。
私の家ではもちろんデジタル対応なんかしていませんよ。誰がわざわざテレビなんか買いますか。30年前のソニーのトリニトロンの13型です。(トリニトロンというのは実に優秀なブラウン管なんです。)ただし10年前にケーブルテレビに加入して、CATV、BS、BSハイビジョン、地上デジタル、さらにスカパーにも加入するなど、ばかみたいな完全武装しました。実際は朝日ニュースターくらいしか見ていませんが。
とまれこの地域のケーブルテレビはジェイコムで、ここは加入者を対象にあと2年間ジェイコムが変換したものを送ってくれることになっています。ですからどのみち今のままのテレビで番組を見ることができます。その後のことは考えません。テレビなんかなくなっているかもしれませんしネ。
でも……前にNHKの「美の壷」という番組で「更紗」をやったとき友達に録画を頼んだことがありました。そのときたまたま録画したものを彼女の家で見る機会がありました。彼女は古い機種だと言いましたが、薄型大画面でみるアートな番組はほんとにきれいで、初めて大型テレビはいいなあと思いました。受像機は進歩できますからね。(「番組の質」の問題だ、ということです。)
0 件のコメント:
コメントを投稿