ITMSの 〈I Will Survive〉
グロリア・ゲイナーで私が持っているのは〈Walk On By〉のシングルだけです。(もちろん45回転のドーナツ盤の話ですよ。70年代ですからね。)ラジオか何かで聞いて気に入ったのでしょう。でもグロリア・ゲイナーを1枚持つなら〈I Will Survive〉であるべきで、〈Walk On By〉を買うならディオンヌ・ワーウィックであるべきで、私は昔からレコードを買うときにメガヒットを外すところがありました。(でも後から本家ディオンヌ・ワーウィックの〈Walk On By〉を聞いて、洒落た軽さに拍子抜けしましたけど。)
ITMS(iTines Music Store/アップルの音楽ダウンロード)はすべての音楽を網羅してはいませんし、いわんや日本版ITMSは。しかし「大ヒット」とはすさまじいもので、グロリア・ゲイナーの〈I Will Survive〉はオリジナル以下本人のライブ、セルフカバー、リミックスで72種類、他の歌手のカバーを含めると150種類近くありました。やはり本人が一番ですが、ダイアナ・ロスも悪くないし、日本人の尾藤桃子さんもいいし、変わったところでは「ラの歌」という題でサポータース・ミッションなる人々がサッカーの応援歌として「ラ・ラララ〜」と合唱して盛り上がっています。いまさらながら名曲というものの底力を見ました。
どうせなら最初の録音が欲しいのですが、ITMSはなぜか本当のリリース年の記載がありません。70もある中で最初の〈I Will Survive〉はどれか? それは意外と簡単で、題でわかります。〈恋のサバイバル〉と書いてあるものです。当時は欧米のポップスには邦題を付けるのが普通で、それが「恋のナントカ」「愛のナントカ」ばかりだったからです。この邦題で思い出すのが桃井かおりで、当時(70年代)彼女がラジオの深夜番組でこの曲をかけたときのことです。邦題に異議をとなえ、原題は〈I Will Survive〉だが「survive と survival は違う」といい、この「survive」は「一人でもやっていけるわ」というような意味なのだ、と。しかるに「サバイバル」は「生き残り」ではないか。「『恋の生き残り』じゃねえ‥‥‥‥」とけだるく語ったのでした。
(1)とまれ〈恋のサバイバル〉を買いました。3分18秒。
(2)翌日、やっぱり同じ録音(と思われる)の7分59秒のバージョンを聞きたくなりました。
(3)40過ぎた声?のセルフカバー、4分25秒のもの。
(4)そして4曲メドレーのリミックス、9分40秒のもの。
以上4個、各150円。70年代のドーナツ盤は1枚400円でしたっけ?
ついでに目についた所にあった(5)バッハの「バイオリン協奏曲第二番」と去年からショッピングカートに入っていた(6)ルイ・アームストロングの「What a Wonderful World」も購入しました。
ITMSでは一昨年の夏にずいぶん買いました。公然の裏技で英米からも購入できますし、夜中でもその場でダウンロード+カード払いで買えるのですから便利です。また、とうの昔に廃盤になってそれきりの曲がかなり復活していて、1曲でも買えるから嬉しくなりました。しかし年のせいか形がなく音だけというのが何とも奇妙に感じたものです。またバックアップ、コンピュータの認証など関連の知識や作業も必要で、多少面倒でもあります。その体験談は別途まとめたいと思います。(5月9日)
(music)(gloria gaynor)(i will survive)
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