お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2007年5月6日

編みたくなりました

買ってきたニット製品について長々と書くうちに、自分でも編みたくなってきました。かれこれ1年以上編物をしていませんでしたが。

5月といえば、正統派の手編み愛好家たちはそろそろ編物から庭仕事に移行する時期です。でも私にとっては湿度が高くなければ、すなわち編んでいる手が汗ばまなければ手編みシーズンです。そう思って視線を部屋の隅に移せば、去年の春に買ったままの糸が入っている袋、の入っている袋。5月3日未明、久しぶりに中身を出します。


おお、なんてきれいな糸でしょう。ターコイズ、サーモン、黄色、黄緑、紫、マゼンダの肉厚のリボン状、それが一部サテンのように光って、からまって‥‥‥‥なんとも説明しがたい複雑さです。新宿のオカダヤにはいつも何かしらセールの糸があります。おそらく製造終了の品だと思うのですが、ときどき輸入物のファンシーヤーン(変わり糸)に超お買い得があり、ふだんは買えない冒険的な糸をみつけると心が躍ってしまいます。この糸もその棚でみつけました。定価の3分の1か4分の1だったのではないでしょうか。


「SESAMO」(イタリア製)
1玉 50g、65m
綿35%、レーヨン25%、ナイロン40%

買ったときにイメージしたのは「短め(腰骨くらいまでの丈)、ボートネック、七分袖のセーター」でした。今想像しても、それが一番いいと思います。しかし待てよ。新作にとりかかる前に‥‥‥‥


実は「編みかけ」がたくさんあるんです。理由は、デザインに行き詰まる、編みながら飽きる、品切れ・製造終了で糸が買い足せない‥‥‥‥等々。これは、袋に一緒に入っていたメモを見ると1年半放置していたようです。理由は忘れました。輪編みで胴の部分を裾から25センチ編んだ状態で、模様は明らかにElsebeth Lavoldというデザイナーの「Viking Patterns for Knitting」という本にあった作品の2つを足して2で割ったと思われます。

糸は充分にあるので小手調べをかねてさっそく続きを編んでみました。手編みは間をあけるとどうしても編む調子が変わるため、境目が横一文字の筋になってくっきり現れてしまい、とても格好が悪いものです。しかしこの糸では何故かまったく目立ちません。続きをやる甲斐があります。

一昨年なら、たぶん丈の長いセーターをイメージしていたと思います。さいわい25センチしか編んでいないので着丈を55センチに路線変更しました。肩はナチュラルショルダーで袖も細めにしましょう。襟は‥‥‥‥そのうち考えます。


セーターは輪で編むととても楽です。フェアアイルなど伝統的な編物は輪で編むのが本式で、嘘のようにきれいに早く無駄なく編めます。そういう昔式の編み方は現代のデザインにも応用でき、とくにこういう交差や縄編みの多いパターンで便利です。もっとも私のばあいもともと独学で、勉強するうちにだんだん自己流になり、実質かなりテキトーです。ここでは袖ぐりをこんなふうに作ってみました。(途中何度も糸をつないでいるのは、半端物の糸を買ったようでロット(染色の単位)が違うため、色の違いが目立たないようにわざと糸を入れ替えているからです。)これが本日の状態です。

海外の手編み愛好家のブログでは、つぎつぎと作品を仕上げていくプロセスをきれいな写真とともに解説するものが多くあります。これまで「いいなあ」と羨望をもって眺めてきましたが、ここでちょっと真似をしてみたいと思います。作業がうまく進み、数日内に続きを公開できたらいいんですが。
Now I finally come to feel like knitting. I have 10 balls of the beautiful Italian yarn I bought last year, but I should finish a wool pullover first, that I've started knitting 2 years before.

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ主のお店 KNIT-RIT FABRIC の宣伝 アメリカ版

See other gifts available on Zazzle.