苔を待つカエル
一昨年の夏に遡る、記念すべき最初のカエルです。ベイス・ギャラリーが京橋から茅場町に引越してから初めて行ったとき、なんとなく帰りは銀座まで歩いてみようと思ったのです。適当に裏道を選んで進む途中、控えめに「SALE」の貼り紙を出した輸入雑貨屋さんに入ってみました。ヨーロッパのインテリア関連の品物を幅広く輸入販売する会社でした。その日はとくにイタリアの陶器の大安売りで、ふだんはあまり見ることもない大きな瓶や大皿などが驚くべき価格で積み上がってがっており、ずいぶん目移りしました。品物に迷い世間話もして、お店のお姉様とは2〜3時間お喋りしましたっけ。でも最後まで残ったのがこのカエルとスエーデンの石鹸でした。というわけでイタリアのカエルです。
土の色のままの焼き物で、服とネッカチーフとシャベルには釉薬がかかっていますが、カエルの頭と手足は素焼きです。庭仕事中の姿からも明らかなように、これは花壇の脇など庭に置くべきカエルですね。庭に置けば雨風にさらされて素焼きの部分だけ汚れるでしょうし、梅雨時など湿気が残って、やがてコケも生えるでしょう。まさにそこでカエルがカエルの色になり、風格が増すという意図だと思います。それがちょっと楽しみですが、実は未だ室内に置いています。高さ22 cm。
An Italian ceramic frog, unglazed except the outfit and a scoop.
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