ラ・フェ・デリースと秘密の部屋
すばらしいお天気の5月3日、いつもどおり賑わう原宿もひとつ角を曲がればこのとおり。先月「原宿のクレープ」で書いたラ・フェ・デリースです。雨の晩という最初の印象が強かったので、初夏の日の差しこむ店内は不思議な感じでした。マダムは前と別人だし、謎のギャルソンがいて、テーブルはお客でいっぱいです。私は二十歳前後の女の子が好みそうなお店と想像しましたが、大人が多く、年配といえる人も、家族連れと思えるグループもいました。これはいい感じです。
うれしいことにまるひと月たったのにシェフくんはすぐに私に気づき、ブログのことをきいてくれましたから、本当に書いたよと用意してきたプリントを渡しました。休憩に入ったら見てくれるでしょう。そして予定どおり私は「ホタテと長ネギのクリーム」と甘口のシードル、Yさんは「タラマ(=タラモ)」とアップル・ジュースを注文しました。やっぱり私、ここのクレープ好きです。
今回の驚きはシードルでした。とうぜんグラスと思いきや、汲出し(くみだし)のような陶器で溢れんばかり供されました。そういうものなのだそうです。アルコールがかなり苦手な私ですが、酒っ気を感じないとても口当たりのよい飲み物で、お店の張り紙にあったとおりクレープによく合いました。しかし食後のお喋りの途中、いきなりクラッと睡魔におそわれました。やはりアルコールが効いたようです。プロの理系研究者であるYさんはすかさず「お水を飲んで」と言い、次のような話をしてくれました。
● 体内でアルコールを分解するときには水(H2O)が必要。
● 分解のさい体内の水分をどんどん使うから、のどが乾くのである。
● だからのどが乾いたら水を飲み、分解を促すのがよい。二日酔いの朝も同じ。
● ちょいと気の利いたバーでは「チェイサー (chaser)」というものがあり、強いお酒を飲むとき一緒に注文できるようになっている。そのチェイサーこそ、クラスに入った1杯の水。
● ちなみに、のんべえさんがお酒の後にラーメンを食べたくなるのも、アルコール分解に必要な炭水化物を体が求めているからである。
理系ってありがたいものです。おかげで頭もシャッキリの帰りぎわ、上に向かう細い階段が気になってマダムに尋ねました。
「2階は何ですか?」
「ここと同じオーナーがやっている帽子屋さんです。」
この一言で私達の原宿散策は思わぬ方向へ展開するのでした。
Lunch at La Fėe Dėlice, in Harajuku, with my friend; Buckwheat crepe in French folk style.
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