お買物のはなし・新旧おりまぜスローにやります

2009年2月14日

「日本でいちばん大切にしたい会社」


日本でいちばん大切にしたい会社
坂本光司著
あさ出版/2001年4月1日発行/1400円

腰巻きには「心を打つ5つの会社のストーリー」というキャッチ。

80年代半ばのベストセラーに翻訳物の「エクセレント・カンパニー」がありましたっけ。アメリカの超優良企業の中でも真に優れた企業が、どう優れているのか書いたものでした。世界を股にかけて莫大な利益を上げるだけはない共通の条件として、優れた商品・サービスを提供し、公正なビジネスを行ない、研究開発に力を入れ、顧客を大事にし、地域社会に貢献し、社員教育に熱心で、社員の家族までふくめた福利厚生が充実している…………そんな感じだったと思います。(私もその中の一つで働きましたよ。ほんとに居心地よくて快適でした。)まだグローバル企業なんかない、多国籍企業の時代でした。しかしいつの間にか時代は変わってしまいました。アメリカの金融は総崩れ、IBMでさえ人員整理が始まりました。日本では景気がよいといわれても庶民はまるで実感がないまま不景気に突入し、日本経済を担ってきた超優良企業での雇用の実態が明らかになった今日この頃。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」て何だったの?

この本はもっと小さな、中小企業の、つまり人間サイズの「エクセレント・カンパニー」について語ります。こんな時代にも、地域や人々の暮らしに貢献し、社員の努力がが経済的にも精神的にも報われて、働くことの充実感を得られるような本当の「働き甲斐」のある企業の実例を列挙します。ちょっと開いて見ただけでほろりとします。よい事業に参加し幸せに暮らすためには、大企業の傘の下だけが能じゃないのでしょう。頭の切り替えが必要かもしれません。またここで触れている、よい製品を作ってよい経営を行なっている企業を消費者の側から支援すること(=そこの商品を買うこと)の大事さは、私も大いに同意するところであります。(2月13日)

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